東海大教授・小澤治夫氏が講演
魚沼市・川口町学校保健会が、地域の子どもたちの心身ともに健全な成長を願って毎年開催している保健講演会が10月11日、JA北魚沼で開かれ、昨年に引き続き東海大学体育学部教授で医学博士の小澤治夫氏が「子どもの体力・学力向上は生活習慣の立て直しから」と題して講演、全国2万人の調査から見えてくる子どもの生活習慣と学業成績・体力・健康との関連などについて語った。
この日の講演で小澤氏はまず、食事と学力の関係を取り上げ、「食事と品数につては品数が3品以上の食事を食べている子は成績が良く、家族と一緒に食べる子の方が成績が良い。親の気持ちが伝わるからだと思う」と述べ、「とにかく今は親がしっかりとしていない。朝食を作らない親もあり家庭の再生が必要。朝食抜きで体調の悪い子を学校に送り出すのは家庭の責任」と家庭での生活習慣の重要性を指摘した。
また、「テレビやビデオ、携帯電話を長くやっている子ほど成績が悪い。しかし、何もやらない子も成績が悪い。世の中に敏感でなければならないが、流されてはいけない」と述べ、昨年の講演で指摘した、登下校で歩かなくなったことから、地方の子どもの体力がなくなっていることについては、「対応に取り組んでいるところは都会も田舎も良くなってきている」と子どもたちの運動不足への対応の重要性を強調していた。