つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

落ち葉その2

2011-11-05 10:45:00 | エッセイ

エッセイ・・落ち葉その2

 

東京都と埼玉県にまたがる狭山丘陵は、民家に近い里山として、昔
から生活に深くかかわっている。

今は深い森に覆われている谷戸も、人の手で丹念に作られた田ん
ぼだった。歩いていると、こんな山奥の方まで開墾したのだろうかと、小
さな石積みに、稲作に生きた生活がしのばれる。

又、なくてはならない日々の燃料として、楢やクヌギの雑木林が多く
ある。


 私は、四季の変化が楽しめる散策に、友人たちとよく出かける。
 
春には芽吹きの初々しさ、夏は太陽を遮る深い緑、秋の黄色に染ま
った木々には思わず声をあげる。

 冬になると、葉を落とした林の中は、柔らかい日差しがさし込んで明
るい。木枯らしが吹くような時でも、足元の落ち葉は暖かく、小鳥や小
動物、虫たちの寝床にもなるという。

その落ち葉は木々を育み、ドングリなどが実り、生きものの食べ物にな
る。

 
 友人は、道端に落ちている葉っぱを裏返して「ヒノキかサワラか」など
とクイズを出す。

「これはサワラ」

「どうして」

「白い葉脈が×印で連続している、さわらない」と腕を交差する。

「ヒノキは」

「ヒノキは、ローマ字のYがつながっているので、ヒノキだわい」と散策
が続く。


 時々、無残な杉林に出会うことがある。密集して植えられた木が倒
れ、その下の土がえぐり取られ、赤土がむき出しになっている。
 
枝打ちや間引きがされず、葉を落とさない常緑樹は、日が差さず、
暗くてじめじめし、小鳥の声も聞こえない。


 大きな山崩れが起きないうちに、もう必要のない杉林などの植林を控
えて、自然の森に戻し、生きものや
植物たちと棲み分ける時が来たのだ
と思う。

 

パソコンを変え、操作に苦労しているつつじです。

コメント (4)
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