Le ton fait la chanson,le ton ne fait pas la chanson.

<創る>がテーマのアイディア帳。つくるココロを育てます pour votre creation d'avenir

『 Par instinct 』

2007-03-15 | ●Conte 物語の部屋

   エレベーターを待っていた。

 木目調のエレベーターは ここ1階にゆっくり近づいている。 夜になると、昼間の暑さはウソのように身をひそめ、あとは、ゆっくり寝るだけ。。。。

 『Bon soir.』     ん。 『.....Bon soir.(こんばんは。)』

  エレベーターが開いた。 私と相方はエレベーターに乗り込む。 同時に今、挨拶したおばさんもエレベーターにのる。 

 『Vous allez......à quel étage ?(何階ですか?)』

 『 Au 2ème étage, s'il vous plaît.(3階で。)』

 私達と同じ階だ。 ・・・・・などと考える間もなく、おばさんは突然、

 『 Vous avez mangé du poisson? (あなた達、魚食べた?) 』

          へ? 魚? なんのこと?

 『 quel poiss......(何の・・・)』と 言うと、おばさんは続けざまに

 『 昨日のアレよ。 ほら、アナタ達、あの時、いなかったでしょ。』

 この言い方で わかった。 

 昨日、ここマラケッシュから、エッサウィラという海の町へオプショナルツアーに参加した時の話。 大型バス2台で、フランス人に混ざって、私達アジア人2人組も参加したときの。。  私は、そのおばさんが その時いたのかどうかは覚えていないが、少なくとも、おばさん側からみれば、“ひょっこり” 参加しているアジア人は目立っていたに違いないので、向こうからすれば、私達は“知ってる人”だったわけだ。 

 昨日の 海の町エッサウィラで、みんなでガイドさんに引率されながら町の説明をされたあと、お昼になったので、各自で好きなようにお昼を取ることとなった。 各自に、といっても迷うのもあるので、地元のガイドさんは、『ここがいいですよ』と、海産物をその場で焼いたりしてくれる屋台が集まる所の1軒を示してくれた。 それに従って、フランス人はドヤドヤとその店に入っていった。 そのあとについて、私達もそこに入ろうとしたが、ふと、考えた。 『 他の店も一通りみてから決めようか。』 相方もそれに同意した。

 10軒ほど屋台が並ぶその場所を見て回る。 白く塗られた木で出来た屋台群は青い海にとても映えていた。 それぞれの屋台の外には 魚やさんのように、氷の上に沢山魚がおいていった。 私達は、屋台の客引きのおじさんをその都度かわし、結局、途中、街中でみたカフェレストランに向かうことにしたのだ。 

 『On est allée à un autre café-resto. C'etait vraiment bon.(私達、別のとこに行ったから。 そこ、おいしかったですよ。)』  私はおばさんに答えた。 エレベーターの狭い箱の中で、3階に着くまでの間、会話は続く。 私達が何を話してるか、さっぱりわからない相方は、エレベーターの隅に立って、気を消していた。

 おばさんは、“ア~そうなの。 よかったじゃない。” という相槌をし、 そして

 『 On est tout malade !(私達、みんな病気になっちゃったわよ!)』

  え? 『 C'est vrai ?(本当に?)』  でも、、このちょっとガタイのいいおばさんは病気っぽくないけど。   と、いう考えがかすめたことをおばさんは察知したのか、

 『Mais, sauf moi.(ま、私以外ね)』 おばさんは胸を張って言った。そのようですね。 菌にも強そうですし。^^

 つまり、おばさんたち、フランス人集団は、ガイドさんに勧められたその屋台で魚をたべ、みんなして、“あたった”らしいのだ。 で、おばさんは、“あなたたちは大丈夫だった?”と私たちに聞いてきたわけだ。 あの時、あの魚を見て、私達は【Par instinct 直感的に】それを避けた。  さすがだわ。【魚の目利きを遺伝子的に持つ日本人】。  魚を見る目は遺伝子的に備わっているのだ。

 それは大変でしたね。 そんな会話で、3階についた。

 エレベーターを降りると、相方は私に尋ねた。

 『今、なんだ、って言ってたの?』

 


EPICES

2007-03-13 | ●Epicerie おいしいの部屋

 おすそわけでもらったのも含め、スパイスのいろいろです。

 手前の緑っぽいものから 時計回りに、

 ①Cardamome(カルダモン)

 ②Clous de Girofle(クローブ)

 ③Muscade noix (ナツメグ) 丸い塊のもの

 ④Anis étoilé(Badiane entière)(スターアニス・八角)

 ⑤Cannelle(シナモン)棒状のもの。

 ⑥トウチ

 ⑦花椒

  ①~⑤は Nちゃん&Fっちからのおすそわけです。 ③のナツメグは、肉料理(ハンバーグ)などに入れるスパイスですが、このクルミのような塊のままのは日本ではめずらしいです。削って粉の状態にして挽肉などに加えます。 ①のカルダモンは、インドや、アラブ料理にはよく使われるスパイス。 シナモンなども粉にして、インドのミルクティー・チャイなんかにしたらおいしいかな 

 ⑥は 八丁味噌のような深い味のする、柔らかい豆です。これをつぶすと、<トウチジャン>になります。回鍋肉などをつくるときこれをみじん切りにしたものを加えるとうまみがUP 豆の状態で売ってるのは初めてみたので、思わず買ってしまったという。 おいしい中華ができます。

 ⑦は 中国山椒(チャイニーズペッパー)という、山椒と、胡椒の間のような味がします。 地鶏のお店で、ミルの中に、これと、塩が入っているのを見つけ、これはなんだろ。と記憶にとどめておいて先日見つけてしまったので迷いなく購入。 この風味の良し悪しでマーボー豆腐の味が決まるといわれてるようなスパイスらしいです。 ミルに花椒&塩を入れて使います。(花椒塩) 焼いた鳥肉にこれを振るだけでも、感動の味です。  

       花椒塩。 今回は、既製品のミルつき粗塩の中に花椒を加えて、花椒塩にしてみました。 花椒は少々赤ピンクのような色をしています。


課題① Huitre

2007-03-13 | ●Recette 実験レシピの部屋

    『 牡蠣のオイスターマヨ炒め 』  

     Huître sauté à la sauce huître mayo

                                     préparation et cuisson 15min

  牡蠣・ブロッコリー

    a: トウチ・にんにく・オリーブオイル・トウバンジャン・しょうが

         b: マヨネーズ大さじ1・オイスターソース大さじ半分・醤油・たぶん塩・胡椒。

         c: お酒(コニャック)・片栗粉

 ①牡蠣を洗い、お酒(コニャック、又はしょうこう酒)を牡蠣にからめる。片栗粉をまぶす。

  ②フライパンに a を入れ、香りを出す。 香りが出たら、牡蠣をフライパンへ。

  ③牡蠣に火が通ったら、ゆでておいたブロッコリーを入れ、b の調味料を入れる。(醤油は全体がからまったあと、最後でよい。) 片栗粉が入っているので、とろみのある仕上がりになる。 盛り付けて完成。(画像では糸唐辛子を最後にのせてます。)

  牡蠣とブロッコリーあるから、これ使って。と言われ、作ってみたもの。しかも、困ったことに、日本酒を切らしてしていて、しょうこう酒みたいなものはないかと探すと、まったりとした香りと、アルコール度数の高さから、コニャックでも代用できるのではないかと、やってみました。 この思いつきがなかなかヒットで、コニャックによって、牡蠣のやわらかな風味が引き立つ上に、臭みも取れ、一石二鳥です。 牡蠣のオイスターソース炒めというのはよくありますが、今回はマヨも入れ、ブロッコリーとの絡みも考えました。  牡蠣は食べ過ぎると、鉄分っぽい味が気になるときもありますが、コニャック&マヨの作用で、食べ易くなりました。 まったりしてますが、後味は意外とさらっとしてます。   まあ、基本的には、生牡蠣に生姜醤油でもいいんですけど。(←シンプルイズベスト。)一応、今回は加熱ということで。 こんなかんじで。

 チャーハンと一緒にどうぞ。

     


春を食べよう

2007-03-12 | ●Recette 実験レシピの部屋

   『空豆&ブロッコリーのパルメザンサラダ』

   salade "Printemps"brocolis et fèves au parmesan

                                      préparation,cuisson 10min.

  冷凍そら豆・ブロッコリー・生ハム

    バター少々・rouille(代用はマヨネーズ少々)・moutarde(代用は粒マスタード)

    粉チーズ・ニンニクパウダー・塩・胡椒

    (最後に彩りにパプリカのパウダーをかける。)

 ①冷凍食品のそら豆を袋のまま、レンジでチン☆ 同時にブロッコリーを食べ易い大きさに切って、ラップに包み、レンジにかける。 そら豆の皮をむく。

  ②レンジで火が通ったそら豆・ブロッコリーをボールに入れ、バターを少々絡め、rouilleと moutardeを適量、 ニンニクパウダーを加え、粉チーズは多めにかけ、塩・胡椒をし、全体をあえる。 生ハムは半分の量をボールの中でからめ、残り半分は、盛り付けの際に加える。   できあがり。

  冷凍食品半額の時に買ってあった、そら豆。 このそら豆は、すでにゆでてあるので、自然解凍で食べられるものです。 今回はブロッコリーもレンジにかけているだけなので、鍋いらずの一品です。 バター・粉チーズなどがあれば、混ぜるだけなので、簡単にできます。 おつまみでもGOOD。 


Rouilleとソーステク。

2007-03-12 | ●Epicerie おいしいの部屋

          『Rouille de Provence』

  (piment doux, piment fort, ail, jaune d'oeuf, citron, huile de tournesol)

 このオレンジ色のものは、簡単に言えば、ニンニク風味のマヨネーズ。

 ブイヤベースについてくるクルトンに塗るためなどの必需調味料です。 海モノの料理のソースとしてベストマッチです。 これに似たようなソースを作る場合は、私は、マヨネーズ・ニンニクパウダー・サフラン(黄色にする)で代用したものをつくり、いろんな料理の仕上げにかけていました。 

 で、そういうマヨネーズ系ソースを(飲食店で見るような)糸のように細くドレッシングをかける、簡単なやり方はこちら。(下図参照) 

   手のひらサイズくらいの大きさのラップに、マヨネーズなどのソースを 中央に置き、ラップの4つ角を持ち、巾着のようにしたあと、(このとき、こぼれないように、ラップの口はしっかり持つ。) 下から、爪楊枝で プチっと穴を開ける。 サラダなど、かけたい料理にかけましょう。 糸のように細い、ソースがかけられ、まるでレストランのような仕上がりです。   注意すべきは、ラップに置くソースは粒が入っていないものにすること。粒の粗い胡椒や、粒マスタードなどは、爪楊枝で開けた穴にひっかかって、ソースがうまくでてこなくなります。

          

 マヨネーズなどのドロっとしたソースに、醤油や、オリーブオイルなどの液体も一緒に混ぜたい場合は、図のように、マヨネーズをドーナツ型にラップに置き、真中の空いた部分に液体を置き、(そっと)巾着状にすれば大丈夫。 (巾着状にしたあと、外からそっと全体を揉めば、ソースが混ざり合います。)

 これの利点は、 ☆スプーン1杯くらいの量料理全体にソースを満遍なくかけることができる。(ダイエットにもいいですねー。) ☆料理の仕上がりが格好よく見える。 ☆洗い物をする手間が省ける(終わったら、ラップを捨てるだけでいいので)

 このやり方を思いついたきっかけは、 お好み焼き&もんじゃの屋形船に乗ったとき。 そこに、マヨネーズソースを細ーくデコレーションしてくれたやり方を見て、これを自分でもできないかと思って、あみ出した(?)ものです。 屋形船のときは、そういう細くソースが出る容器に入っていたものだったのですが、容器がなくてもできないかな、と思ったのがきっかけ。 

 それを使って、チョコのデコレーションするときもやってみました。 溶かしたチョコをラップにのせて、、、それ以降は、上記で説明した通り。仕上がりはこちらでごらんください。 左端のチョコです。(このチョコを見て、“これ、どうやってやった?”と尋ねる方もいらっしゃったので。^^)

 http://blog.goo.ne.jp/turquoise_bee/d/20070215 

 なかなかおもしろいので、是非。 料理の際はやってみてください。 どうせ料理をするなら、楽しくやらなくちゃね。


Le journal DEJA VU

2007-03-09 | ●Creation 創造の部屋

  1996年2月、『旅日記』開始。

 ざっと数えたところだと、現在12冊です。 記念すべき(?)1冊目は、20日間ヨーロッパ旅行なのですが、元はといえば、旅行から帰ってくると、 『どうだった?』と聞かれることが(当たり前ですが)多く、『どうだった、と言われても、、どこから話せば、、---じゃあ、まず、これ読んで。』ということが出来るな。と思って、旅(絵)日記をつけることにしたわけです。

 しかし、これ、意外と大変で、その日にあったことはその日の夜、その1日のことを書いていくので、1日分のことを書くのに 2時間くらいかかります。 でも、旅が終わって帰ってきてからでは、小ネタも忘れてしまうし、なんといっても書く気が起きないので、やっぱり、〝その日のことは その日のうちに〟のスタンスでいかないと 全てが飛んでしまうので、大変でも書かなくてはいけません。  とはいえ、後から見返した時、写真で見るより、流れがわかるので、書いておいてよかった。と納得するわけです。  でも、書いてる時は必死です。 同室の人には、 どうぞ、先にお風呂入ってください。といいながら 書き始め、相手が寝に行ってもまだ書いてるという。  

 基本的に書いてることは、●現地までの移動 ●食べたもの ●ホテルの部屋の見取り図 などです。 食べものやさんのカードや、その土地の言葉が書かれた紙などを貼ったりもするので、日中、町を歩いてるときは、意識して“日記に貼れるもの”を持ち帰ったりしてます。  旅日記の道具は、スケッチブック・ペン・色鉛筆・カッター・のり・セロハンテープ などです。  

 旅日記を書こうと思っている時は、観察力も鋭くなるのは事実です。 普段、何かの作品を作るときは、途中段階を人に見せることはないのですが、 この旅日記を書いているときの状態は、私が何かを作るときの、(ものすごい)集中力を 見ることができる貴重な機会ではあると思います。  

 ちなみに、普段は日記というものは書いてません。 そういう類は 後から読み返すと得てして恥ずかしいものなので。(なので、このブログでも、“日記”は書かないようにしてます。“創る”ことや、“参考資料”になるようなこと、というポリシーで。

 次の旅日記は いつになるかな?


sauce PIQUANTE

2007-03-09 | ●Epicerie おいしいの部屋

   『 CHILI SAUCE 』 タイか、ベトナム、カンボジア辺りのもの。

パッケージの見た目はチープな感じですが、意外と使いやすいのでびっくりした(大げさに言うと)チリソース。 ケチャップの色より、多少オレンジ色です。 唐辛子の粒々は入っていません。ケチャップのようなソースの状態です。 “普通に辛い”のですが、料理の味を左右しそうで、左右せず、上手い感じでなじんでくれるので、そういう意味では 使いやすいのかなと思います。  このソースの原材料は、【チリ・ガーリック・トマト・ビネガー・砂糖・塩】とありました。  餃子のタレなどにいれてもGOODでした。

 

http://blog.goo.ne.jp/turquoise_bee/d/20070213 このソースを使った料理はこちら。

そんなにめずらしいものではありませんが。 ある意味、このソースは何にでも使えると思います。


『それでもやっぱりMy House』

2007-03-08 | ●Conte 物語の部屋

   フランス・バスク地方。それなりの暑さのある4月。私たちは最終目的地のBayonneに到着。 駅の近く、目的のホテルを探す。

 同じ場所を行ったり来たり 探し回ったあげく、1階が小さなカフェになっているホテルをやっと見つけた。 カフェといっても、地元のおじさんたちがコーヒーを飲んでるようなところ。 ホテルの受付はここでいいんだろうか。。。私たちはカフェのカウンターの中にいた、お店の主人らしきおっちゃん(という以外にいい表現が見つからない。)に恐る恐る声をかけた。

 『Excusez-moi, monsieur, J'ai déjà résérvé : Mlle ....(すみません、予約をした者ですが。)』

 『 ah? réservation ?  Entrez. (予約? じゃ、入って。)』

 ここからが不思議の入り口だった。

 適当なノリでチェックインは済み、部屋の鍵を渡される。 『3階だよ。』

  鍵には、ゴルフボール(ちなみにダンロップ)の端を切って、〝15〟と書かれた手作りっぽいキーホルダーがついていた。 3階・15号室。

 全体的に少し左に傾く螺旋階段を上り(微妙に平衡感覚がおかしくなりながら)、部屋についた。 とはいえ、雰囲気とすれば、若草物語に出てきそうな、温かみのある感じだ。 決して悪くは無い。 ただ、不思議な感じがするだけだ。

 部屋に入り、 赤く塗られた木の雨戸を開ける。 一気に部屋の中は明るくなった。 眼下に見える通りには、のんびり 1人のおばさんが歩いていた。

 ぐるっと一周、部屋の中を見てまわる。

  (見た事ない形のシャワーヘッドとか、ツッコミどころはあったが)

  うん。 特に異常なし。  ただ、

 『 あ~、そろそろ、このトイレットペーパーなくなりそうだよ。』 相方に声をかけた。

  荷物を置き、出掛けにおっちゃんに そのことを話そうとしたが、1階のカフェにいなかったので そのまま出かけた。

 ---------------

 夕方、部屋に帰ってくると、気付いた。

 『 あれ。 トイレットペーパー、ある。』

 たしか、・・・いや、間違いなく出かける前は、予備もなければ、ホルダーに少し残ったものしかなかった。 普通、ホテルの部屋の掃除というのは、チェックイン前に済んでるようなことだ。 しかも、意外と部屋もあるにも関わらず、あまりお客も見かけなかった。(1・2組、いそうな感じはあったが。) それに“お掃除の人”の気配もない。 着いてから今まで、私達以外で見た人物は、、『カフェのおっちゃん』 だけだ。

 『 おじさんが補充したのかなぁ。』 と相方。

 『 それしか考えられないだろうね。』 いつ入ったんだ? 何か荒らされたものはないだろうか。  ・・・・・・ 特になさそうだ。 単に、ドンピシャなタイミングで私達の欲しかったトイレットペーパーが補充されてただけだ。  それだけ。

 それだけ?  いや、 よく見ると、広く開けて出た赤い雨戸が 風でバタバタしないように キチンとされている。  それは、ホテルを管理するというより、〝自分ち〟感覚でやっているように思われた。

 おっちゃんは、真似したくなるくらいの、南訛りの持ち主だった。 私達のことは、アジア人の子供が泊りに来たというような風で思っているようだった。 私達が外から帰ってきて階段をあがっていると、訛りの強い言い方で、

 『ブ ジレ ウ? ドウン?(明日は何処行くの?)』と聞いてきたりもした。この訛り具合は、相方のツボだったらしく、その後何日間かは、この言い方を真似していた。

 このおっちゃんのホテルには2泊した。 ホテルを発つ前日の夕食は、近くのモロッコ料理店で食べることにした。 私はCousCous(クスクス)、相方はTajine(タジン)を注文した。(Tajineは胸の辺りまでくらいの高さに盛られた量が出てきて、相方はTajine恐怖症になったと言っていた。) 

 それらの料理を〝やっつけてる〟と、突然、外が真っ暗になり、雷がなり、激しい雨が降ってきた。 レストランには、私達以外にあと2組くらいしかいなかったので、手持ちぶたさで、暇になっていた従業員はその雷雨の様子を見に、入り口へ歩いていった。

 私達も、少しの間、そのみたこともないような激しい雨を見ていた。

 『 すごいね、 食べ終わる頃には上がるかな。 』

 ・・・・・・・・・・・ あ。 部屋の雨戸 ・・・・・開けっ放しだ。 

  相方も 同じ 思考をしたようだ。

 『 ・・・たぶん、 雨戸、閉めてくれてるだろうね。』

 ・・・ だね。  たぶん。

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 雷雨はレストランから出る頃には上がった。 雨水が側溝を勢いよく流れるのを見ながら、私達はホテルに着いた。  『 Bon soir. (こんばんは。)』 お互い、挨拶は交わすが、おっちゃんは、〝部屋の××しておいたよ〟なんてことは決して言わない。 しかし、今回も、私達は確信していた。  ゼッタイ、雨戸は閉められている。

 半分、期待しながら 部屋のドアを開けた。

 『 ふふ。 ほら やっぱり。』  閉めてあった。

 おっちゃんの、〝 ホラホラ やっぱり、 あけっぱなしダヨ~ 〟という声が聞こえてきそうだった。

 オモシロイ。  おっちゃんにとっては ここは単なるホテルの1室ではない。 全部が おっちゃんにとってはMY HOUSEなのだ。 

 このMY HOUSE感覚、いいなぁ。 

  応用するとこないけど。

 

              * 画像は、“バスク語を話そう”キャンペーンのステッカー。


Caviar d'aubergine

2007-03-06 | ●Epicerie おいしいの部屋

 『caviar d'aubergine “茄子のキャビア”』 

 これは、南仏の名物。 茄子のペーストです。

 何故、“キャビア”などという 紛らわしい名前をつけるんでしょう。 たまに、レストランのメニューで見て、『ん?キャビアかな?』と、 これを買ってるにも関わらず 毎度 一瞬、だまされる。というシロモノです。 いうならば、“ウインナーコーヒー”と聞いて、“ウインナー”を、想、、、しないか。

 このcaviar d'aubergineは、焼いた茄子の皮をむいて、トマトやオリーブオイル、玉ねぎ、ハーブ・にんにくなどと混ぜ、ペースト状にしたものです。 作り方によっては、トマトなどをいれずに、茄子をメインで、バルサミコや、マスタードと混ぜる、というのもあるようです。 できあがったものは、“キャビアのように”黒っぽい色のペーストになります。多分、茄子の灰汁で黒っぽくなるんだと思いますが、灰汁が少ないものだと、グレー&ベージュのような色です。  

 シンプルに、スライスしたバゲットなどに塗り、食べたりします。 

 私がこのCaviar d'aubergineを取り入れた前菜はこちらの記事でどうぞ。  

  http://blog.goo.ne.jp/turquoise_bee/d/20061225  "menu de Noel 1" 

 


劇場型

2007-03-06 | ●Mots 言葉の部屋

            「 こっちと 席 交換してみる?」

    

     そしたら 見えなかったものも 見えてくるから

                                       

                                        BGM: "la valse des monstres" par YANN TIERSEN

 


人生2度目

2007-03-05 | ●Creation 創造の部屋

    Papier découpé: la planche pour l'entrée de noce (format A3)

  会場の入り口に置くウェルカムボードの依頼を受け製作。

 製作時間:約5時間。 切り絵です。 

 このブログには本業の作品は載せていないのですが、今回これを載せるのは、まだ自分の中で発展途上の分野だからです。 依頼を引き受けたものの、どういう手法の作品を作るか曖昧なままだったのですが、以前、一度だけ、リヨンで住んでいた家の窓に目隠しのため、余っていたグレーの紙を使って、天使っぽい図柄の切り絵をしたのを思いだし、人生2度目の切り絵をやってみようという、いうならば、得意分野でも、専門分野でもないものをしてみたという、ある意味、無責任発進での製作開始だったのでした。 

 この切り絵のやり方は、下絵を描かずに直接カッターで紙を切り込んでいくという、ギャンブル要素の強いやり方です。 なので、最終的な完成形は、最初にイメージしてたものと違うことになることが多くなるわけです。 今回は右下の人物から切り始め、上に向かってモチーフを加えていきます。 

 まず、気をつけたこと。

 ①終わったあともそのまま何気に飾れるような絵にする。(そのために依頼者に好きな花などを聞いたりした。切り文字の部分は取って飾ることも可能。

 ②会場が、高層階の都会的な雰囲気のところだったので、その場所に合うように絵の色味は抑える。 格好よく&綺麗なイメージで仕上がるように。

 ③一点モノをつくる。(これは、普段は版画をやっているので、最近1点ものを作ることをあまりしていなかったので、自分に課すために)

 グレーの紙の下に、ベージュの紙、の二枚重ねにしてから製作開始。カッターで切る際、切る強さによっては、2枚とも切れる部分と、一枚目のグレーしか切れない部分とでてくるので、それも絵の色味になればということでそのやり方をしてみました。

 2枚同時に切れた部分は、最後に薄ピンクの1枚紙を重ね、グレー&ベージュ&薄ピンクの絵にする。 文字の部分は薄きみどりの紙で切り文字によって製作。(意外と、この文字の方が神経集中しなくてはいけなかったので慎重を要しました。)

一刀でも失敗すると、やり直し。という木版的要素と、いつ『これで終わり』と決めるのか判断をするのが大変な、油絵的要素を同時に持つのが今回の切り絵です。

 疑問の中で始まり、疑問のまま終わる。という作り手側からすると、???のものなのですが、今回、これを会場の入り口に置いたら、やたら反響が多かったので、『あぁ。じゃあ、まぁこれでいいんだ。』と、一応は納得はしたのですが、すみません。まだ疑問の中にいます。(笑)

 大きさは、約35cm×50cmくらいでしょうか。 

 『自分にも作って欲しい』という声も何件かありましたが、自分の頭の中をこねくり回すような感覚の作品なので、『作るよ。』と気軽にいえないのが現実です。 

 このウェルカムボードの製作にあたり、世の中の"ウェルカムボード"がどんなものがあるか研究してみたのですが、 新郎新婦の似顔絵イラストのボードとか・・・その場でしか飾れないよね。そういうの。ということで、普段でも何気に飾れる上に、その場でも、素敵な存在感を。というので、この切り絵になったわけです。 新郎新婦にゆかりのあるモチーフを入れてるので、さらに世界でひとつ、の要素も加わりますしね☆

 でも、とりあえず、みんなが感動してくれたようなので。 よかったです。

  後日:再びウエルカムボードの製作依頼を受け作った、沖縄要素の入ったウェルカムボードの切り絵に関する記事はこちら。《しーじゃーひと肌ぬぐ。の巻》をごらんください。

 


Paris ?

2007-03-05 | ●Epicerie おいしいの部屋

     『Petit-déjeuner VIRON』 1,260yen

     PAIN: Baguette Rétrodor, Viennoiserie, Céréales

             (フランスパン・甘いパン2つ・胚芽パン)

      Confitures, Miel, Quotidien

             (ジャム7種・ハチミツ・チョコスプレッド)

      Café ou Thé

             (コーヒー・または 紅茶)

   このような内容のブランチです。甘いパンはお店の人が持ってきた沢山の種類の中から2つ選べます。 食べきれなかったパンはお持ち帰りができます。(食べきれるわけがないので、持ち帰りましたが。^^) 紅茶はポットで、コーヒーの場合はお代わりができます。  

 ジャムは『MIOTジャム』で日本で買うと 画像の大きさのタイプで1つ1,700円したりします。 このジャムは日本では買ったことはないですが、フランスで買ってくると、4-6ユーロほどです。日本では、『なかなか手に入らない』 ふれこみのようですが、なんのことはない、このMIOTジャムはフランス南西部のPAU(ポー)の辺りのものなので、その地方に行くと結構普通に手に入ります。  MIOT(ミオ)とは、このジャムを作ってる白髭のおじさんの名前です。   

  そんなこんなで ここは 渋谷・朝9時。  


Macdoの朝。

2007-03-02 | ☆Bonnes Adresses店

  日曜の朝は、9時過ぎにマクドに到着。12時前までお勉強タイムです。

  と、いうのがフランスにいたとき たまにやっていたスタイル。

日曜の朝は一瞬ぼーっとしただけで あっという間に午前中が過ぎてしまうので、勉強を能率的に強いるために、マクドで『朝&昼ごはん』を済ますわけです。 食べものが目の前にあると、テーブルを離れることができないので、家にいるときより、勉強がはかどります。 資料を一気に広げて、マクドで過ごす朝。 朝9時過ぎだと、お店には、これから清掃にくりだそうという前の一服をしている、清掃局の6人くらいの集団をたまにみかけるときがありましたが、そのくらいしか人はいないので、さらに勉強がはかどる、というわけです。 

  さて、画像は、5ユーロの朝マックセット。 すごいです。もりだくさんです。

 2ユーロくらいで、ホットドリンク&ミニパン3つセット(Menu sucré)というのもあります。もちろん、これでもいいのですが、腰を落ち着けて勉強しようというときは、やはり、画像の盛沢山セットにしてしまいます。 逆にいうと、食べることメインでこれを頼むと、なんかぐったりしそうですが、勉強しながらだと意外と食べられてしまうという。(けど、だいたい一部はお持ち帰りしてましたが。) 

  内容は、 

  ●ホットドリンク(ココア・コーヒー・紅茶など)

  ●オレンジジュース

  ●ヨーグルト

  ●ソーセージマフィン(手前の白い紙につつまれたもの)

  ●ホットケーキ2枚(ジャム・バターなどがつく。)

  ●ミニパン3つセット(小さいクロワッサン・パンオショコラ・パンオレザン[=レーズンパン]) 画像奥の黒っぽい箱に入ったもの。

   このミニパンは、すべてクロワッサン生地で出来てるもので、マクドといっても侮るなかれ、おいしいです。   

 マクドの二階席で窓から見える広場を横目に、カリカリ勉強する私。  

 さわやか日曜です。

 


Happy meal in Macdo

2007-03-01 | ☆Bonnes Adresses店

  フランスのマクドナルドのハッピーセット(Happy meal)です。

 ハンバーガー・ポテト(皮付きポテトも値段そのままで変更可。)

 Vittel (ヴィッテルいちご味)・ヨーグルトドリンク・おもちゃ がついてます。

 デザート付きというのは当たり前で、りんごのコンポートとか、ヨーグルトなどが選択できます。(Happy mealの場合。) 画像ではちょっと切れてしまっていますが、かわいい紙のボックスにはいっています。このときは、ゲームのキャラクターのですね。 結構ジャンクフードも食べるので、フランスのマクド(フランスでは、マックではなく、マクドといいます。)の期間限定バーガーなんかもいろいろ食べました。 限定バーガーの場合、4つくらいで1シリーズのが週代わりで1つずつ登場して、しかも、それぞれパンのタイプも違ったりして、日本だったら採算合わないような気もするんですが、さすが、パンの国。そんなのお構いなしです

 フランスのファーストフード店だと、マクドの他にQUICKというのもあるのですが、子供セットのおもちゃの性能でいうと、QUICKに軍配があがると思います。

 QUICK  こちらがクイックのサイト。限定バーガーもおすすめよ。

 とはいえ、海外旅行などで、食べものに迷うと、よく知ってるファーストフード店に入ろうと思ってしまいがちですが、意外と、レストランで注文するより、難しいといわれています。  自分で組み合わせを選ばなくちゃいけない上に、大・中・小などのサイズも言わなくてはいけないので、現地語を話せないと、うまく通じないことも多いのです。 しかも、カウンターのところにあるメニュー表に書いていない限定バーガーなどは、遠くにある掲示板などを指差さなくてはいけなかったりする。 (そういえば、昔、スペインのバーガーキングで、“バーガー”という英語が通じず、結局、スペイン語の“ブルゲ”で言わないとなかなか分かってくれなかったということがありました。。)

 なかなか奥深いのです。