高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

SOEL(そえる)通信 8月6日記

2017-08-25 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
SOEL(佐川町) 田村農場の田村雄一です。

毎日暑くて、地面が乾燥しています。
ようやく雨が降り出したかと思えば、強い台風です。
安定しない天候のもとでおこなう農業という仕事は、本当に難しく過酷です。

さて、今回の写真は、何だと思われますか。


これは自家製の牛糞堆肥で勝手に育っているカボチャです。
天井のフィルムに開いている穴から水がぽたぽたと落ちているため、
カボチャの種がうまい具合に発芽したようです。

カボチャの種は堅いので、60℃を超える発酵温度にも耐えられます。
この写真では、雑草の種ではなく、カボチャのみが育っています。
もし発酵温度が低かったら、このカボチャの周りに雑草も生い茂るはずです。
他の草がないところから、発酵がうまくいっていることを証明しています。
その上、炭素と窒素の比率がアンバランスだと、
つまり農地と同じような炭素と窒素の比率でないと、
発芽しても窒素を吸って育つことができません。

順調に成長しているということは、この堆肥が農地の土に非常に近いということを示しています。
私が目指している堆肥とは、このように炭素÷窒素=11となるような堆肥のことを指します。
堆肥と水だけで野菜が育つように堆肥作りの段階から工夫をするのです。

※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2017年9月号より転載しました。
コメント (2)
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