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あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

初仕事

2016-01-09 00:44:30 | レザークラフト
 遅ればせながら

 あけましておめでとうございます
 
 皆様、よいお年をお迎えのことと思います。相変わらずの途切れ途切れのブログ更新ですが、今年もよろしくお願いいたします。

 さて、今年のお正月は・・・・
 正月らしい画像が一枚もありません。
 大晦日の夜中からトラオが高熱を出しまして、もしインフルエンザだったら90歳過ぎのひいじいちゃんにも、0歳の従姉妹にもうつしては大変ということで、全員集合ができずみんなばらばらのお正月でした。
 唯一正月らしいと言えば、父を連れてお寺に初参りに行きました。おみくじを引いたら、父は「吉」わたしは「小吉」でよかったです。月に満ち欠けがあるように、はじめは物事がうまくいかなくてもやがてよくなるんだそうです。こういう都合のいいことはしっかり信じることにしましょう。

 で、父を迎えに行ったときのことです。
 デイサービスに持って行く袋の空け口を安全ピンで留めているのに気がつきました。
「口が開きすぎていかん。ここにボタンでも一つあったらええんじゃが。」と言うのです。、そんなこと言っても、もともとあったファスナーを外したのは自分でしょうがーと言いたいのをぐっと飲み込んで、「だったらボタンをつけてあげようね。」と、持って帰りました。

 話は1年前のお正月、内袋が破れてぼろぼろになっていたバッグを手直ししたのが始まりです。元々のバッグはこちら

 4日にはデイサービスに持って行くので、全面的に直す時間はありません。そこで、昔搭乗記念にもらったカンタス航空のキャンバス地のバッグに、ポケットを付け替えることにしました。

 

 このバッグ、使う機会がなくてずっと持っていたのですが、色もきれいだしたっぷり入るポケットが二つもあってなかなかいいのです。



 ちゃんとファスナーもついています。「ここに着替えを入れて、ポケットには塗り絵セットと新聞を入れるといいね。」なんて話をしまして、父も喜んでいたのですが・・・・

 1ヶ月もたたないうちにファスナーを取り外してしまいました。


 はさみも持ってないはずなのにどうやってはずしたんでしょうね。しかも、
「だれかが勝手に破っていった。」などと言い訳をします。
 またそんなでまかせを-と言いたいのもぐっと飲み込んで
「ファスナーがあったら入れにくかった?」と言うとやっと
「おう、口が狭いんじゃ。」と本当のことを言いました。

 やっぱり着替えが丸見えになるのはいやなんでしょうね。ボタンじゃないけどボタンに見えるマグネットがありますからそれをつけることにしましょう。これならほんの5,6分もあればできます。

 

 袋に穴を開けてカシメのように打ち付けるだけです。

 しかし、父の不満はまだありました。持ち手が長すぎる、女物のバッグみたいでいやだと。男は肘にバッグを掛けたりして歩けんと言うのです。ええ~どちらが持っても言いバッグなんだけどなあ。
「じいちゃん、背が高いんだし、手に持って下げて歩いたらいいんじゃない?」と言っても
「そんなにぶらぶら下げては歩けん。」

 なんだ、このこだわりは。
 母が、「じいちゃんは気に入らなんだら絶対持たんけん」と嘆いていたのを思い出しました。
 でも、このこだわりは私と似ているかも。

「あと10センチほど短かったらええんじゃが」
「はいはい、どうにかしようね。」

 袋の口をほどいて縫いなおすのが一番だが、それは手間がかかりすぎるしミシン目がきたない。ベルトを切ってそのまま縫い付けたんでは糸がほつれてくる。さてどうしよう。

 そこで、ベルトの両端を5センチずつ切り取って、バッグの表に貼り付けました。

 

 次にベルトが隠れるくらいの革をかぶせて縫い付けました。厚すぎてミシンでは縫えません。全部手縫いです。



 出来上がり



 今年の仕事始めはレザークラフトとも言えないくらいの、父のためのカスタマイズ。たったこれだけの作業ですが、昼過ぎから夕方までたっぷり3時間はかかってしまいました。

 父に見せると
「おお、これでええ。あれは女物のバッグで、肘に下げるもんじゃったけん。」
 なんと!
 5分前に言ったことも忘れ、どこへ行ったのかも忘れ、おせちも食べたことを忘れるのか人の分まで食べようとする父が

 言うことがぶれてない! わたしは変なところで感心してしまいました。

 
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大整理Part2

2014-11-15 00:35:02 | レザークラフト
  実は、大整理が必要なのはむしろ家の中なのです。リフォームに際して、何十年もため込んだ家財道具は相当処分しました。それでもなかなか捨てきれずに残っている物が山ほど。
 そのうちにきれいになったはずの部屋もどんどん物が持ち込まれて所帯じみてくるし・・・
 特にわたしの革の作業場はー

 前は別棟に10畳のプレハブの小屋があってそこで作業をしていたのですが、今度は家の中に1室作業スペースを設けました。7畳の部屋にパソコンやら参考書やら革の材料やら一切合切を持ち込んだものだから、

 入りきりません。

 結果、両部屋ともが物置状態。とても何かを作るという状態ではなく、今年は県展にも出品しませんでした。そして夏の長雨・・・・
 
 くんくん、なんだかかび臭い。

 やばい、これを始末しなければカビが蔓延してしまいます。端革を入れた引き出しをかきまぜて一枚一枚匂いをかぎ、ちょっとでもかび臭ければゴミ袋に。大量の革を捨てました。それから昔作ったバッグ。何かの参考にと、使い古してくたびれたのまで残していたのですが、一つ一つ点検。

 と?

 うわっ、中がかびだらけ。
 
 レザークラフトをしだしてかれこれ40年近く。初期の作品はほとんどありませんが、それでも残っているのもあって、一つ一つ愛着があるのですが、この際思い切って処分することにしました。

 制作の古い順に



 クラッチバッグですね。中は豚革で、ポケットもなくあまり使い勝手はよくありません。

 それから、ぶじこがまだ小さい頃、育児の合間を縫って作った旅行用のバッグ



 へたくそ。
 ただ、彫り込んだガーベラの花は好き。今のガーベラはもっと花びらが太く、カラフルで豪華ですが、昔の、赤一色の細い花びらのガーベラが好きです。どこかに苗はないかしら。

 それから10年以上ブランクがあって、子どもに手がかからなくなって再開しました。その最初の作品がこれ。



 両サイドにバラの花を彫り込んだやわらかいショルダーバッグ。



 縫い合わせには玉縁があしらってあります。けっこう手が込んでいるのです。初めてのミシン縫いで悪戦苦闘したような記憶が。初めて、中に豚革ではなく合成皮革の裏革を使いました。柔らかくていいのですが、合皮は湿気に弱くすぐにぼろぼろとはがれてしまいます。

 これは再開後2,3作目のもの。書類や参考書、時には子どもたちの日記をごっそり入れて運んだバケツ形バッグ。丈夫でした。



 模様のカサブランカがお気に入りで、この部分だけ切り取って何かに作り替えようと思っていたのですが、中がかびてしまってはどうにもなりません。

 この頃は週に1回お稽古に通っていたのですが、バッグ一つ仕上げるのに一年近くかかっていました。これもその一つ



 人の顔を彫り込むの、はやってましたね。日帰り旅行で行ったお土産物やさんで「すてきなバッグですね」とほめられたこともあります。

 1枚革全部にザクロ模様をろうけつ染めで染めました。これも染めるだけで何ヶ月もかかりました。その革でプロの職人さんに仕立ててもらったバッグです。



 余った革で財布やら印鑑ケースやらをいくつも作りました。それは今も使っています。角のあたりがすり切れては来ましたが、かびることもなく活躍しています。やはりしまっておくのではなく使うというのが大事なことなんでしょうね。

 時間をかけて作ったバッグも、今になってみれば、彫りもへたくそ、全体が古めかしく、処分するのにあまり抵抗はありませんでした。そして、かさばるバッグを処分してかなりすっきり・・・いやいや、焼け石に水、でした。

 








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ピッグプリントの革で

2013-10-25 23:34:03 | レザークラフト
 ピッグー豚革です。 まるで布のように薄くしなやかで、あざやかな模様を染めた革がたくさん出回っています。 革らしからぬ風合いに惹かれて次々と買い込んだ結果、たくさんの在庫を抱える羽目に。
そろそろどうにかしなくちゃと、バッグを作ってみました。 薄いので、ミシンで縫えます。クラフトというよりは手芸ーですね。
 デザインによっては芯地を貼らなくてはならないのですが、厚いのにするか、薄いのにするか、縫い代を除いて貼るか、縫い代にも貼ってしまうか、そのあたりの判断に迷います。 

 去年作ったバッグ。 プリント革でバッグを作るときは形は、模様を生かせるように形はできるだけシンプルにと考えています。



 両側に長い革のタッセルと、同じ革で作ったちょうちょのアクセサリー

 薄い袋を二つくっつけてあります。 そのくっつけた隙間にも、チケットやハンカチくらいは入れることができます。



 今年になって、もっぱらプリント革バッグ造りに精出していました。

 銀やピンクの複雑な光沢がある革。 豪華なので、きれいめの口金を合わせて華やかに。



 同じ革で花を作って縫い付けてあります。 こうしたバッグは、どこかに手仕事の跡を残さないと、既製のバッグに見られてしまいますので。

 和柄のようなプリントはアクセサリーもちょっぴり和風。 手まりのようなタッセルをつけました。 もう一方にはキーなどを取り付けられるようにナスカンがついてます。



 朱と金という華やかないろあいですが、ベージュの牛革と取り合わせるとさわやかな印象になりました。 牛革には型抜きで模様を抜いてあります。

 そして・・・・
 もう派手としか言いようのないバッグ二点。 洋服に合わせてバッグを選ぶと言うよりは、バッグが洋服を選ぶようになるかもしれません。


 見たとたん、こんな形がひらめいて買ってしまった革で



 はで好きのぶじこが気に入った革。



 二つとも口をマグネットで留めています。その代わり内袋は全面ファスナーの大きなポケット付。外側を縫うより、布で内袋を縫う方が面倒だったという二品。

 一番上のバッグ以外は、今開かれている布と革の染色展に展示してあります。 染色教室に通う生徒さんの作品がたくさん展示されていますので、お時間の取れる方は覗いてみてください。

 革のバッグコーナー


 布染め作品 きれいですよ。



 
  布と革の染色展
   10月21日(月)~10月29日(月) 10:00~17:30
   手づくりの店たなか
    
    松山市岩崎町二丁目 9-25 (道後公園駐車場から徒歩2分)


 ついでに・・・・
 県展出品作品をご紹介



 今年6月に旅した尾瀬の印象をついたてにしてみました。 実際にこれと同じ風景があったわけではありません。 たくましく葉が伸び始めた水芭蕉、その下に咲く黄色いリュウキンカ、鮮やかな朱が緑に映える三つ葉つつじの花、赤く色づくモウセンゴケの群れ、広々とした湿地を横切る木道など、わたしの好きな場所を凝縮しました。 その結果・・・・中心が何かぼけてきたかな? いつもそうですが、作品を仕上げてみると、完成の喜びよりも悔いの方が残るものです。

     
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風光る

2013-05-06 23:54:35 | レザークラフト
 義妹に、『風光る」は春の季語、「風薫る」は初夏の季語なんだと教えてもらいました。
 ああ、なるほどね。何となくわかるような気がする。それじゃあ、「風光る」は立夏までにアップしなきゃあ。

 「風光る」



 今年の春の県展に出品した作品です。鏡なので、どう工夫しても家の中の変なものが写っちゃう。パソコンの画像処理でなんとかならないかとあれこれいじってみたけど、どうにもすることができないうちにもう立夏が過ぎちゃった(今年は5月5日だったらしい)。

 この作品、昨年の春のリベンジというか・・・いやちがう。
 リメイクというか・・・それともちがう。
 強いて言えば、革の有効活用か?

 これ、去年の春、モンステラの葉の下図を写しただけで行方不明になった革なんです。
 
 白くなめした牛革で、家の中もアトリエも、教室も何度も探しましたが出てこなくて、改めて取り寄せる時間もなく しかたなく手持ちのヌメ革で染めました。

 ヌメ革は、よく見かけるベージュの色のついてない革で、使い込むほどに飴色に変色してつやが出てきます。 これを染めるとやや渋い色合いになります。それに対し白牛は真っ白になめしており、変色や退色が少なく、透明感のある染め上がりになります。
 すでに白牛で染めていた花と、ヌメ革で染めた葉。 調和がとれるはずもなく、作品は大失敗に終わりました。
 そして、行方不明の革は、県展が終わってから教室の片隅から出てきました。

 もう遅い!
 この革を捨てるにはもったいない、でも、葉の形が写った革など、何にも使えない・・・・・どう活用すべきか。

 1年考えました。

 そうだ、鏡にしよう! 葉っぱを切り抜いて重ねれば、多少無駄になる部分はできるけれど最小限の無駄でとどめることができます。

 鏡屋さんで、20号のパネルに鏡を張ってもらい
 
 額縁は木を土台にして革で作ります。



 内側に溝を切って、鏡にかぶせるようにしました。これに白く染めた革をくるんで額縁のようにするのです。ちなみに、この革は、造花用に買っていた白牛の薄い革を使いました。

 さて、染めるのはともかく、複雑な形の葉を切り抜くのはなかなか困難でした。 
 鏡には貼り付けた革の裏側も映るんですね。ですから、裏全体に深い青緑の革をはってあります。厚さ3ミリにもなる革の切りにくいこと。 
 おまけに切り口が磨いても磨いてもきれいにならないし、表裏貼り合わせた革の間からボンドがはみ出すと、そこだけ色がつかず白っぽくなるし・・・
 でも、そのおかげで、見る角度によって、葉が何枚も重なってるような効果がでました。



 さて、問題は題です。なにしろ、革をむだにしないためにだけ作ったものですから、テーマも何もあったものじゃない。 

 またまた考えました。今度は2日間。

 仕上げに色止めのバインダーをスプレーして、革の保護のためにラッカーをスプレーしたら、

 あら~、葉っぱがつやつやと光ってる。

 本物のモンステラも葉っぱにつやがあってきれいなんですよね。
 ふいに、「風光る」という言葉が浮かびました。 季語だったなんて知らなかったけど、どこかでこのフレーズを目にしたか聞いたことがあったのか。

 風光るにしてはちょっと葉っぱに動きがないけど、まあいいか。今回は、多分1万円近くはする革を無駄にせずに済んだことで満足しています。

 本当の「風光る」光景というのは、こんなのかなあ。



 柿畑の新芽も日に日に緑濃くなって、きらきらと光っています。



 そして、山のふもとに見つけたこいのぼり



 過疎の進む山間の集落で、ここに男の子あり、と言うかのように誇らしげに風に翻っていました。

 
 
 

 
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冬の訪れ

2012-12-09 14:12:46 | レザークラフト
 トホホ・・・よっぽど書き上げた記事が、消えてしまいました。最近調子がよかったので油断してた・・・

 暖かい愛媛にも冬が来ました。だいたいこちらの冬はいつ始まったともわからないくらいだらだらと寒くなっていくのですが、今年は早くも11月末に霜が降りました。





 なんだかきっぱりと冬が来たって感じです。
 
 柿の落ち葉



 こんなにきれいに紅葉するのは一部の品種だけで、たいていはひからびた緑の葉になっておちていきます。 すでに裸木になっているのもあります。



 こんな初冬の風景をろうけつ染めで染めて、県展に出品しました。



 P40号、横幅約100センチの大きさです。
 葉の落ちた柿畑、鮮やかに地面を染める紅葉の落ち葉、地面に張った薄氷、霜柱、群れ飛ぶ小鳥、遠山の雪、冬の月に照らされた冬木立・・・・冬の景色がてんこもり
 それを、ジグソーパズルのように組み合わせました。
 まず、土台となるベニヤ板をハンドジグソーで切り、



 これね、フリーハンドで切るので、下図の通りに切るのは難しいんですよ。なんとかなめらかな曲線に切ることができました。

 部分的に染めた革でくるみます。板の裏に巻き込む部分は、革を薄く削いでおきます。これがなかなか手間のかかる作業で、しかも、貼り合わせたときの絵がずれていたらみっともない。



 ちょっと神経を使った場所です。中央は雪空の、右は晴れた日の、雪をいただいた石鎚連峰のつもり。
 雪は蝋散らしという技法を、左の柿の小枝は蝋にわざと亀裂を入れ、その隙間に染料をすり込む技法を使いました。そのほか、絞り染め(落ち葉の部分)細い線がき(冬木立の部分)など、様々な技法を駆使しました。

 いやぁ、ちょっと欲張りすぎたかな?
 技術的にはともかく、デザイン的にはもう一ひねりしたらよかった。最初のイメージは、もっと抽象化されたものだった。はずなんですが・・・・? 
 ただ、陰鬱な冬ではなくて、南国の明るく清冽な冬の空気感に仕上げることはできたと思います。 

 この作品の下図が決まり、いよいよ制作にかかろうかと言うときに、腹部の激痛に見舞われて緊急入院。嘔吐がひどく血まで吐いたので念のために胃カメラを飲んで、腹部のエコーやら心電図もとって、人間ドックに入ったくらいいろいろ検査して、結果は、尿管結石でした。
 痛み止めの点滴を打ちながらベッドで絵を書き散らしていました。症状が安定したので早々と退院、それからの1ヶ月間、大車輪で染めましたが・・・・
 思うような色が出ずに何度もやり直し。革もだいぶ無駄にして、入院費も要って、大打撃でしたのよ。

 おまけに11月には、転んで目を強打、網膜に穴が空いちゃったし、めがねは作り替えなきゃいけないし、風邪は3週間も抜けないしー

 今年は厄年にちがいありません

 冬の訪れとともに、幸運が訪れますように。

 



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赤のシリーズ

2012-10-23 22:01:57 | レザークラフト
 なんだか昔のテレビにあったサスペンスものみたいですが、

 鮮やかな赤の革で作った作品たちです。

 バインダー式の手帳とカードケース



 手帳の内側にはペンホルダー、しおり、メモなどが挟めるポケットをつけてあります。

 なんで畳の上なのかと言いますとー

 今、染色教室の生徒の作品展が開かれているのですが、その会場で写したからなのです。いや、ただ単に写真を撮るのを忘れていて、その辺で大慌てで写したと言うだけのことです。

 トカゲの型押しの真っ赤な革があったので、(いつ買ったのかも忘れてしまってた)いくつかおそろいで作ってみました。

 キーケース



 ちょうちょのバッグチャーム



 どれも同じ革のレースをあしらっています。
 革のレースは、薄い牛革を抜き型を使ってレース編みのように抜いていったもの。ゆがまないように抜いていくのは大変だけど、抜き型の組み合わせによって模様に変化が出るので楽しいです。ただし今回は、すべて同じ模様にしてあります。

 で、あと何を作ろうかなぁと考えたのですが、

 バッグにしました。



 あまりにも赤のインパクトが強いのでポーチくらいの小さなバッグにしてはみたのですが、かなりはでですねえ。
 案の定、ぶじこから
「まあ、かわいらしい。 ほじゃけど、誰が持つん?」
 と、つっこみがきました。
 
 いやあ、レースとの組み合わせがかわいかったものでついつい・・・
 調子に乗ってサイドに花のカシメまで打ってしまったしー


 赤い革ってとても魅力的なんですよ。でも、若い子は赤など持たないし、おばさんたちはちょっと持つのに気が引ける・・・・飾っておくだけのバッグになるかもしれません。

 あと、スマートホンを入れるケースをおそろいで作りかけたのですが、ちょっと不具合が生じたのでやりなおします。
 
 これで、赤い革をほぼ使い切りました。 残りは5センチ角くらいの革と紐状の革が少々。なんだかすっきりしました。

 しかし、これでは染色ではなくて単なる工作ですよね。今回、県展の作品作りに時間を取られて作品展に出すのがあまりありません。でも、ほかの生徒さんたちの力作が所狭しと並んでおりますので、お時間の取れる方はのぞいてみてください。

田中染色教室展
  10月22日(月)~10月27日(土)10:00~17:00
  手づくりの店 たなか 二階にて
  土曜日が私の当番です

こちらに住所と地図とがあります
 一昨年の教室展 
    
 

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旅のバッグ

2012-07-28 22:37:22 | レザークラフト
 旅行に行くときいつも悩むのが、どのバッグを持って行くかということ。
 いつも愛用しているバッグは、大きめのショルダーで、ペットボトルも入り、貴重品を入れるファスナーポケットや、パンフレットや行程表がさっと取り出せるオープンポケットなど、いろいろなポケットがついていてとても便利なのですが、ちょっとだけ不満がありました。

 その1 カメラや携帯を取り出しやすい小さなポケットがほしい。

 その2 航空チケットが入る大きさのポケットがほしい。
 というのは、海外旅行では、チケットとパスポートを用意して並ぶ機会が多いのですが、本体の裏ポケットなら、さっと出し入れできて、表からは見えないので、用心もいいのです。ですから、このポケットは、航空チケットが入る大きさがほしいのです。

 だけど、ポケットは多ければ多いほどいいというものでもないようです。
 几帳面な人はともかく、わたしは使ったものを同じ場所に入れることができない。 いつもあれ、どこだっけ?と探しまわらなければなりません。
 最悪だったのは、帰国寸前にパスポートが見つからなかったとき。
 空港でスーツケースをひっくり返して探す羽目になりました。結局出てきたのはバッグの秘密ポケットの中。見つかったとき添乗員さんは安堵のあまりひっくり返りました。なので、ポケットの数はせいぜい7,8個というところでしょうか。
 
 
 このような希望を満たすバッグはなかなかありません。そこで、

 自分で作っちゃいました。



 急に思いついたので、手持ちのあり合わせの革で作ったのですが-
 アラスカからかえってきたら、あらら・・・
 なんだかくたびれていました。 どんな革を使うかも考慮しなくてはいけませんね。

 なかほどに、マグネットで留めるポケットが一つ。パンフレットやチケットをどんどん放り込め、行程表などもさっと取り出せて、よかったです。
 バッグ本体には、ペットボトル、折りたたみ傘、大きめのストールが楽々入ります。

 で、バッグの裏は



 ゆがんでみえますけど、実物はゆがんでません。
 このポケットは底まで届く長いポケットになっています。ミシン目で折った航空チケットとパスポートが入ります。

 携帯とカメラを入れるポケットは



 この中にはまち付きの内ポケットが二つ。とっても取り出しやすくしまいやすくて便利。念のためマグネットの使用は避け、差し込み式でふたを留めています。

 
 こちらは、ある方に旅行用にと頼まれて作ったものですが、同じ型紙で作っても、革が違うと全然雰囲気も違いますね。 機内持ち込み用のバッグとおそろいで、ポケットの上蓋にはカービングを施してあります。



 この革の方が季節を選ばず持てて、張りもあっていいのではないかと思います。
 
 
 とりあえず、バッグはOK・・・・じゃなかった。
 
 船旅では、ドレスコードというやっかいなものがあったのでした。昼間の観光用にカジュアルな靴とバッグ、スマートカジュアル指定日のためにちょっと改まったおしゃれな靴とバッグ、フォーマル指定日のために正装用の靴とバッグ。もちろん服の方もワンピースやらスカートやらジーンズやら。 そんなに持って行けるわけないじゃないの。

 考えたあげく、もう一つバッグを作りました。



 深みのある紫がかった焦げ茶のエナメル。その色のすばらしさに一目惚れして買い込んだ革です。形はごくシンプルにして、スマートカジュアルの日はこちらのバッグアクセサリーをつけて使います。



 このバッグ、サイドにきらきらのダイヤモンド(うそ)をはめ込んだベルトを縫い付けているのですが、このベルトにはリボンを通すことができるようになっています。



 フォーマルの日には、黒のワンピースに、薄紫のレースのジャケットを着て、バッグにも紫のリボンを、
 別の日には、同じワンピースにフリルのついた華やかなジャケットを着て、バッグは真珠のネックレスとコサージュで華やかに



 と、アクセサリーを取り替えてこれ一つで済ませました。

 ああ~、こんなに服装のコーディネートに頭を使ったの、何年ぶりかしら。旅行の支度ですっかり疲れてしまいました。   

 

  
 

 

  
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じいちゃんのお出かけバッグ

2011-06-20 08:42:51 | レザークラフト
 じいちゃんのお出かけバッグー


 いえいえ、特別な日のお出かけではなくて、日々のデイサービスに、着替えやら書類やらお気に入りの本やらを持っていくバッグです。今使っているのが、薄汚れてとても見苦しいので、新しいのがほしいと、本人ではなく母からのリクエスト。

 もうすぐ父の日だから作りましょと、簡単に引き受けたのはいいのですが・・・・
ちょっと無計画すぎた
 出来上がってみたら、なんとまあバランスの悪いこと。



 そもそものまちがいは、このポケットかなあ。



 最近あまりしてなかったアメリカンクラフト。 
 もともとメンズバッグにしようと思って作っていたのですが、革に傷があって染めが斑になってしまったので、模様の部分だけを切り取ってポケットにしました。

 はじめにポケットありきで、型紙もとらずに作ろうとしたものだからー
 布が足りない! 
 ポケットの色に合わせてグリーンのキャンバス地を買ったのはいいのですが、あまりにも適当に買ってしまいました。

 おまけに手紐用に14,5センチも切り取ったら、横幅がなくなってしまった
 けっこう物を入れるので、まちを広くとりたかったんだけどなあ。

 その手紐は、結局予定を変更して、既成の手紐を使ったし・・・ (切らなきゃよかった)

 ただ、それではあまりにも安易なので、手持ちの革を巻いておきました。



 さて、問題は内袋です。

 バッグにはお風呂用のせっけんとか、濡れたタオルなども入れるので(もちろんそのまま入れるわけではなく、ビニールの防水袋に入れますが)少々湿ってもよいように、念のためにビニールコーティングした布を使いたいと思いました。

 田舎の手芸店では、これがまた種類が少なくて、



 若草色のチェックは、ポケットの重厚な模様には似合わないと、娘の辛口チェックが入ったけれど、しかたがないのよ。ほかになかったんだから。

 これで、A4サイズのファイルが入るポケットを作りました。施設からいただく書類も整理して入れることができます。



 出し入れしやすいように、ファスナーはつけないでおきました。
 新しいバッグに変えたら、自分のバッグであることを忘れるかもしれません。 父はローマ字を読むので、アルファベットの刻印で名前を打ち込んで、バッグの隅に張り付けました。 



じいちゃん、ローマ字忘れないでね。

 と、まあ、なにもかも父専用の特別仕様のバッグです。なので、ちょっと見かけのバランスが悪いのは許してね。

 土曜日、せっかく実家に行ったのに、持っていくのを忘れました。
 母に言わせると、ぼけてもおしゃれな父は、気に入らないと持たないとか。 さて、これを見て気に入ってくれるでしょうか。 持ってくれないと困るよ~。 じいちゃん仕様なんだからね。 

 
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希望の光を

2011-05-31 09:12:05 | レザークラフト
 修復に失敗したー 
 
 革ろうけつ染めにパッキンをして半立体的に仕上げた作品「春の兆し」
 春の県展に出品した作品です。

 

 美術館に飾られているとき、少し印象が違うなと不思議に思ってはいたのですが、持ち帰って改めて見てわけがわかりました。 色が落ちてしまったのです。 光の輪は慎重にぼかした薄い部分が消えてドーナッツみたいになっているし、柿畑を取り巻く茶色と紫の微妙な色が、薄緑になっています。濃淡もメリハリがなくなっているし・・・さっぱりだわぁ

 色落ちは染めの場合ある程度しかたのないことではありますが、
 ああ~、毎度のことながら仕上がるのがぎりぎりだったため、写真を撮るのを忘れていました。 出来上がり当時の色をお見せできません。
 なんとか元の色に近づくよう、修復を試みましたが・・・・
 オイルワックスをたっぷり塗りこんでいるため、染料がはじかれて革にしみ込みません。
 まあ、これでもいいか。 何年か時が過ぎたら、また染料を吸い込みやすくなるでしょう。その時まで待つことにします。

 春の県展に向けて構想を練り始めたのは1月の終わりのこと。 その時は、今回は柿畑の雪景色でいこうかなあとぼんやりと考えていたのですが、その後2回も大雪が降って、柿畑が真っ白になりました。



 これはもう、やるしかないでしょう。

 雪は雪でも、真冬の厳しく寒々とした雪景色ではなく、空気に温かみの感じられる春の雪景色にしたいと思いました。あえて現実とはちがう光を描いたのはそのためです。
 構図を決め、色のプランを立てて、大下図を描き・・・そこまでの準備をしておいて出かけた東京で、あの大地震。

 東京から帰って本格的に制作にとりかかりましたが、構図も色も計画通りではあっても、気持ちは全く違いました。
 雪の中にもやがて来る春の兆しが見えるように、絶望の中にもかすかな希望の光が見えますように、わたしなりの祈りを込めて光の輪を描きました。

 
 冷たい雪の下で耐えた柿の木は、約束をたがわず若い芽を吹き、ぐんぐんと葉を広げました。

 

 地面には一面にマツバウンランの花が咲き、





 やがて柿の木にも花が咲きました。



 柿畑はこれから豊かな実りへと勢いを増していきます。
 先の見えない苦しい生活を強いられている被災者の皆さんにも、希望の光がみられますように。 そして、元気を取り戻す日が早く来ますように。

 そうそう、いつもの娘たちの批評です。
 「でかい鳥じゃねえ。 実際にはこんな鳥はおらんじゃろう。」ははは、そういわれればニワトリくらい大きい鳥ですねえ。
 「う~ん、なんだかさびしいねえ。秋にはもっとにぎやかなのにしてよ。」はい、そうするつもりです。

 娘たち、それぞれ別々に作品を見て感想を言ったにもかかわらず、そっくり同じことを言う・・・・おそるべし。


 
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5年ぶりの教室展

2010-10-18 06:58:49 | レザークラフト

 わたしの通う染色教室で、生徒たちの作品を集めて展示会が開かれます。 実に5年ぶりです。

 土曜日、まだ全部は準備が終わっていませんでしたが、写真を撮ってきました。
 およそ革らしくない、鮮やかな色彩がうちの教室の特徴です。

 このきれいな色も使ううちに革の渋さがでて、味わい深い風合いになってきます。

 会場が狭いので、作品もきゅうくつそうです。

  財布もぎゅうぎゅうです。 即売品がたくさんありますよ。

 布染めもあります。 右側の虹は先生の作品です。

 わたしは春の個展に展示したものがほとんどで目新しいものはありませんが、 あの時はバタバタとしてブログにも載せずにいたものがたくさんありますので、ここで少しだけご紹介。

  展示会用にオウムシリーズでいくつか作品を作りました。 宝石箱、コートハンガー、マガジンラック。以前作ったクッションと電気スタンドも合わせると、5つもの作品が揃いました。 

 写真は4月の展示会場でのものです。
 このうちマガジンラックは今回も出品します。

 ところで、右上のコートハンガーですが、展示会後アトリエを片付けていてびっくり。
 なんとコートハンガーの作りかけがもう一枚出てきたのです。 なんとまあ! 作りかけていたのをすっかり忘れていて、また新たに作ってしまったというわけ。 あのころは忙しさのあまり、相当ぼけていたらしい
 せっかくなのでポケットにしちゃいました。

 バッグ本体はオーストリッチの型押しの革でできています。 わたしが出したもので新しいのは唯一これだけです。 

 あとはブログでもご紹介したバッグとか、写真のような、コンチョと鋲使いの財布とか

   派手派手な作品だけでなく革の色をそのまま残した作品も作りました。

 これは木地が白木のため、敢えて色をつけないで、彫っただけの革を貼りつけています。

 と、まあ、本当に様々な作品が揃っております。 お時間の取れる方、見に来てくださいね。わたしも1週間(木を除いて)松山へ通います。 

 

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