ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

天青国方神伝 バラトルムの功罪 高里椎奈著 講談社

2012-11-28 12:47:52 | ファンタジー
なんか進展が少し変だな~と思いながら最後にあとがきにありました。二巻目ですって・・・

邪神と剣の異世界ファンタジーってとこでしょうか。

天青国は、地球の南半球の四季がある地域の北よりに相当するようです。
一日は25時間で、25時=0時が太陽(正式名称)が最も高い位置に昇る正午(正式名称)です。
1年が何日かは、この巻では不明です。
小説中では、数時間とせず数刻と書いているとこもあります。

へんなとこを:

全体の会話について:誰の発言かは、ほとんどは、会話の最後になってわかるようになっていますが、これ、辛いです。見終えてから、再構成しないといけないからです。中には、発言者が違うんじゃないかという会話も・・・・
複数人がしゃべる場面は、どれが誰の発言か推理してねって感じ・・・

P7:歓声が空に上がるのはいいんですが、花に例えて降るって・・・
P7:昂揚を振りまく?

P8:前列から口を噤んで沈黙の波紋を広げた:第1、音というか静寂は見えない。第2、民衆は全員同時にバルコニーを目にしているわけで(子供には前の人のせいで見えないかもだけど)、三々五々口を噤むだろうから、波紋には絶対なりえない。

P8:暴風雨にさらされた果実の様に:ちょっと例えが変。地上に落ち、良くて傷だらけ、悪くて潰れたというイメージだから。

P8;憐憫を注ぐ:情が抜けているような・・・

P10:背に隠れた:小さい子供です。立っている男の背に届かない。背後ならいいかと。

P12:Iとしてありますが時制ではIVに続き、Vの直前です。新しい試みでしょうか。

P14:人語を理解するらしいトカゲがでてきます。多分1巻からでしょう。

P20:少女が乗った馬が逃げ出せた余地と側に川があります。さらに、馬の逃げたほうに動いていますから、180度も囲まれていないはずですが、前後から5本のベイダナが迫ると・・・

P52:トカゲがカバン中の木の実を食いつくしたとする場面、トカゲはスマートなままです。排便はどうなったんでしょうか?

P57:グラウベルを方向音痴としています。外出しない子供だったからというので、ここはいいんですが、後で城の中の通路でさえ間違えたとする場面が・・・やりすぎです。方向音痴だって道は覚えられます。

P58:頭上のトカゲがグラウベルの指に噛み付く場面:こっけいな場面として登場させたいって気持ちはわかりますが作りすぎです・・・かまれるには、顔より上を指し、不自然なほど近づけないと・・・また、かまれても手を振ればトカゲは吹っ飛ぶはずです。
P59のイラストからでも、かまれるのは不自然なのがわかります。

P61:穀物が、麦か米って場面:イオンは後の記述で麦に良く似ているという知識があるとありながら、小さい大根みたいなもの?って問いかけます。著者としては笑いを取りたいんでしょうけど・・・

P62:会話が逆になっていそうというか、グラベルが「」2つを続けてしゃべったとしないとおかしくなる。

P69:刃を回す:ベイダナ(鈎鉈:かぎなた)だから、刃が付いていますけど・・・回すのは違うでしょ。

P70:「もう一人います」って登場する少女。実は海賊の仲間で、もう一人は石かなんかを投げつけられて戦闘不能になったグラウベルだというのが後にわかるしかけです。
ところで、左手(下草に隠れるって、まあいいか)で投げつけ、その後右手にショテルを持って戦っています。器用な両手使い!

P71:武器を手放して逃げていますが、それって必要?
(鎖鎌で絡め取られたような場合は、手放すのはわかりますが・・・)

P73:刀身にイオンを映した:ショテルは写真で見ると、両刃の曲剣です。断面はひし形というとこでしょう。その刃に姿が映って見えるには、正面にいる人の場合は刀を左右どっちかに傾けないとです。なお、刃がちゃんと砥いであるなら、常に映っているわけだけど・・・

P75:頭上で鳥が羽根をばたつかせる音がする場面:樹下で、大勢がず~っとわいわいやっているのに逃げないままとは?

P79:クモの子を散らすように目を背け:例えがまったく見当ハズレです。これで笑いをとっても、対象は著者さまですが・・・

P80-81:人が立ったままなら肩まで浸かる水槽に女(テルル)が入っていて、水槽の側に怪鳥の彫像が立っているとあります。で、怪鳥の彫像の足許に佇むって記述は、なんか違和感が・・・
(水は怪鳥の口から流れ出すとありますが、女が水を浴びる記述はないので止まっているんでしょう)

P85:質問に対して順に答えた:質問は一つだけなのに・・・見直したら、最初の分は質問ではなく返してくれてありがとうへの理由の半分を述べたもの。

P90:首飾りになっている3重の輪が日時計だとして使われるんですが、「内側の傾いた輪の中心に軸が通っている」とあります。
それ邪魔で首にかからないはずでは・・・

P92:手習いを思わせる若い音:著者の造語?たどたどしく弦をはじく音色と後に続くから、それのことらしい。

P93:おしゃべりに花を咲かせた:今しゃべっている最中の描写なんですが

P95:そろそろ初期装備だと思っている。:楽屋落ちでしょうか・・・

P97:駕與(がよ):駕(かごの類か)、與(こし)それぞれが、貴人の乗り物のようです。

P119:現実での潜水病/減圧症は、シュノーケル含めた素モグリでは発生しません。
異世界だから、物理原理が違うんだってことでもいいんですが・・・

P136:自然の増水は、必ず音が伴います。音無く流したのは邪神がやったことだからというのでもいいんですが、流されたのにエルが気づいて助けたというのは、なんかご都合主義の香が。

P208:大気のような音色:どっかに説明あったかな

P227:テルルの話す内容:簡易すぎて誤解をし易い内容です。邪神だからでもいいか。
ところで、グランドー族のために、かなりの海賊をほろぼしたようなんですが、一つだけ残して、貢ぐことにした理由がまったく不明です。すべての海賊を簡単にほろぼせる力があるようですから、著者の理由ですしか・・・

P228:「邪神とは何だ」の問いに、「貴方にも付いているでしょう」と返すんですが、返す相手が違うというのは、やはり人じゃないから?

P238:エルが「・・・お姉ちゃん」と言って泣く場面。エルにとっては、この言葉がもれる流れにないはずです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする