Ommo's

古い曲が気になる

そのとき、俺の手は震えていた

2014-03-10 | 日記・エッセイ・コラム

 

  日曜日、北海道・帯広・ブルースハープでの、まっちゃん・げんちゃんのライブは、じつに楽しかった。ふたりのユニット、初ライブは大成功、といっていいだろう。

  しかし、わたしが写したスナップは、どれもひどい手振れで、"ちょっとピンボケ"というようなかわいいものじゃなく、"そのとき、俺の手は震えていた"というべき、ひどい写真だ。まあ、でも、それほどノリノリのライブだったのだ。

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  30年いじょうの長いあいだ、帯広・十勝を中心に音楽活動をしてきた二人だが、なぜか、一度もいっしょに演奏したことがない、という。それを聞いて、わたしは、このコラボレーションを提案した。

 

  ブルースハープ・ライブは、昨年から企画して、B♭でなんどかリハを重ね、 じつにいい感じに仕上がってきた。だが、 本番まじかに、まっちゃんが骨折、入院で、ひと月延期することになった。

  延期して、はたして、お客がきてくれるのだろうか? と、わたしは、ひどく不安だった。

  そして、本番、当日。老父の、介護士で家政夫で御用聞きのわたしは、バカ殿御膳の支度など家事に時間をくい、タクシーを飛ばして、本番すこし前に、ブルースハープにたどり着いた。

『お客さんは、4、5人だろうか‥‥‥‥?』と、おそるおそる、ドアをあけた。すると、なんと、ブルースハープのなかは、満員のお客さんだ!  店のなかは、もうすでに期待で、騒然と熱いのだ。

 

  ライブは、じつに楽しかった。まっちゃん・げんちゃんも楽しそうだったし、お客さんにも十分楽しんでいただけた、と思う。2月初頭の土曜日に予定してたライブを、突然、延期して、普段営業してない日曜日にお店を開けていただいた。ブルースハープのユカさんには、ほんとうに感謝している。

 

  わたしは、このコラボを提案して、リハをやっていると、まっちゃん・げんちゃんのふたりが、ほんとうに音楽大好きの、プロフェッショナルなミュージシャンなんだな、と知って、ある感動があった。

  最初のリハの日、初対面みたいな挨拶をしているなかで、「あんまり練習すると、本番に飽きて、ノリが悪くなるから、今日と当日リハくらい、ですね」と、ふたりは、言った。ところが、曲を合わせだすと、ふたりともとんでもなく真剣になっていく。

  その日、はじまったリハはぜんぜん終わる様子はない。そして、ふたりは、たがいの仕事のスケジュールを確認して合って、次のリハの日程を決めている。(あれ?  リハは、1回じゃなかったの?)。ふたりとも仕事をもっている。土日休み、とか、夜には家に帰れるとか、普通のサラリーマンのような時間で働く仕事ではない。ふたりのオフの日を合わせるのは、けっこうたいへんなのだ。

   リハで確認し合ったことを、げんちゃんが譜面に書いて、つぎのリハ。また譜面を書き直して、リハ。

  こうしてリハを重ねる、まっちゃん・げんちゃんをB♭で見ていて、『このふたりは、本物のミュージシャンだな』と、つくづく思った。

 

  30年ぶり。わたしのプロデュース復帰戦、まっちゃん・げんちゃんの才能と努力のおかげで、初戦は、大勝利といっていいだろう‥‥‥‥まあ、そんな感じで、この企画の結果には満足してはいるのだ。酒が‥‥‥うまい!