局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

ハモニカ横丁

2008-05-16 23:13:15 | 日々の生活
帰れるのか…
いぇい
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再び夫婦の会話

2008-05-14 21:24:45 | 家族あれこれ(犬も含めて)
先日我が家の夫婦の会話をアップしたところ 一部に好評を博したので(っつか単にバカにされたのか、それ以来閲覧数が2割ほど増えたw)今朝の会話を再現し しつこくアップしようと考えました。

今朝夫は国内出張 9時の飛行機に乗る予定だったので7時頃朝ごはんを食べていた。
時計代わりにつけていたTVからは中国四川省の地震の報道。 倒壊した学校の瓦礫の下でのぞく子どもの顔、震源地に通じる道路をふさぐ巨石の映像・・・

って話は飛びますが、ああいう建物の壊れ方を見ると、部分的には人災の面もあるのではないだろうか・・・ 7年前くらいに親友A(大手住宅メーカーで働く一級建築士)と上海に行き、あちらで働く同業者に案内してもらった。プロである彼らの話だから一部しか理解はできなかったのだが 街のあちこちに建設中の高層ビルの工法が日本の基準から行くとかなり信じられないって言う話をしてたもんね。
コンクリートから空き缶が出てくるとか・・・
また おととし北京に行ってびっくらしたのだが、観光客用のトイレのドアのカギがちゃんと閉まらない。要するに壁とドアが平行に作られずにカギが差し込みに入らないのである。ちゃんと壁くらい床から垂直に建てようよ と ため息をつきながら、ドアを手で必死になって押さえつつトイレを使用したのでありますが・・・
そんなこんなで中国の建築がまともに手抜きすることなく建てられているのかは結構疑問だったのですが・・・
子どもたちの行く公共の建物くらい耐震構造を満たして建てておいてあげれば、こんな悲劇が少しでも避けられたのではないだろうか。どれくらいの数の子供達が生き埋めになったのか、亡くなったのか 考えると胸が痛くなる。

と 話は元に戻りますが・・・

その地震のニュース、ミャンマーのサイクロンのニュース など見ていて、先日の源氏の授業を思い出した。
先週の授業はちょっと物語の筋から離れて 平安時代の官人たちの任官などの知識的な話だった。菅原道真が右大臣に任ぜられた時の上表文など。
彼は 辞退しているんですね 理由は 「自分は家柄低く、一学究にすぎない籠恩過分の昇進は他への恨みを買うばかりである」と。
しかし 彼は右大臣になり、善政を行ったにもかかわらず、自分の予想通りに藤原氏から中傷されて大宰府に左遷されて朝廷を恨みながら亡くなるわけです。
有名な 東風吹かば・・・ の都の梅の花を懐かしむ歌を残して。
彼の死後 都に様々な天変地異が起こる。

その話とそのニュースの関連を別にここでは語らない。ある意味不謹慎だし、まあ家庭内で終わらす夫婦の会話として、カウンターでコーヒーをドリップしながら結構熱く語っていたわけですよ、私は 夫に。
夫は結構熱心に 「そうだな」 「うん」 などとあいづちを打って聞いている風であった。
しかし 私は彼が小さい声でつぶやいたのを聞き逃さなかったね。
「今場所は(琴欧州)強いな・・・」
あんた 聞いてないね・・・

「あーたさ 私が何言ったかぜっんぜん聞いてないでしょ」
「いや そんなことないよ」
「ふ~~ん じゃ 私が何話してたか言ってみてよ」
「菅原道真がどうこうって言ってたろ」
「何で朝っぱらからそんな話題になったかって関連わかる?」
「ん? いや なんだっけかな(汗)」
「別にいいですよ 緊急性もないし あなたにとって重要な話じゃないですからね」
「いや そんなことないよ、だけどちょうど今、明日の発表のこと考えてたからさ」
「あっ そ。 そりゃお邪魔いたしましたね(なんだよ相撲の結果見てたくせに)」

     * * *

先ほど長崎から卓袱料理の写メと共に 「今度は一緒に来ようね」 との メールあり。

返事は返していない。当分返すものですか。



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散歩途中に

2008-05-14 17:22:58 | 日々の生活
今年初めてのつばめを見ました。
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今日の寒さは

2008-05-13 19:25:51 | 日々の生活
ナンなのでしょうか?
せっかく連休中にしまった冬物をひっぱりだしてセーターなぞ着こんだ。
リビングにはヒーターをつけた。
湯タンポもまた再登場させようか悩み中。

こんなに寒いのに台風は来ているし、ミャンマーのサイクロンに中国内陸部の地震…
地球が壊れかけているのか心配なこの頃ですよね。
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タイムマシンツール

2008-05-12 22:57:07 | 記憶の箱
まずいおからクッキーを作ったことを何日か前のブログに書いたが、昨日はリベンジと思って バターとコンデンスミルクたっぷりのレシピで作ってみた。抹茶風味とコーヒー風味の二つ。
これが まあ おいしかったこと。(うまうまでしたhirokoさん!)小麦粉は一切入れないのだが却ってさっくり感があっておいしかった。まるっきりダイエットにはならない食べ物ではあるけど。
写真にとるヒマもなく家族で食べてしまった・・・


子どもの頃 コンデンスミルクが大好きだった。
あの濃厚なミルクの甘い味が好みだったのだろう。ミルキーとかおしどりミルクケーキなんかも好きだった。(今でも好きですが)

母はいつもコンデンスミルクの缶をお菓子作りに使うために戸棚にストックしていた。
小さな缶だったが、金髪の女の子が描かれてた。白いリボンのついたブラウスに赤いジャンパースカートをはいて、それがとてもすてきに思えて、子ども心にもそんな金髪でしゃれた服を着た外国の子どものようになりたいと思った。
またその子は缶の中で自分が描かれている缶を持っていた。当然その缶にもまた缶を持つ女の子が描かれているわけだからどこまでいっても小さく小さくなりながら女の子の連鎖は続いていくわけである。 どこまでそれは続くのだろう・・・
子ども心にとても不思議だった。

まだ小学校にも行かない時分、そんな事をぼんやり頭に描きながら 廊下のすみの戸棚の中のコンデンスミルクの缶をじーっと見つめていた覚えがある。はためで見たら変な子かよほどコンデンスミルクが食べたいのだろうと思われていたかもしれない。

祖父母もまだ元気で生きていて 父母も今の自分より若くて生き生きしていて、私は大人たちの間で一日過ごしていた。
一歩家を出るとそこは未知の世界だった。
その頃の一日は途方もなく長かった。

屋敷のひんやりとした日の差さない廊下の隅に 金髪の少女を見つめていた幼い自分が コンデンスミルクの甘さを味わうとなぜかよみがえってしまう。


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母の日イブの小さな戦い

2008-05-10 23:00:56 | 日々の生活
今朝、息子が寮から帰ってきた。 結局勤務先のそばに独身寮を借りて週末はこちらに帰ってくるというスタイルに落ち着いた。寮費も食費も ひえ~というほど安いし、通勤時間は15分くらいというし、寮から家まで30分強くらいなのでいつでも帰ってこられるし(普段は私ものんびりできるし)八方円満なのでこういう形にしたのである。

で、帰ってきて ホイとこれをくれた。

   Reiko Aokiのイラストのポーチ。

以前このシリーズのバッグを息子の彼女が持っていたのを私が褒めたのを覚えていたらしい。
一日早い母の日のプレゼントだそうです。 嬉しいじゃない。

私としては 母の日ってあまりこだわらなかった。誕生日が4月だし、全国一斉に祝う母の日より個人的な誕生日のほうをこだわって欲しいので(ワガママとも言う)母の日はいらないから誕生日を豪華に と リクエストしていたから。

しかし今年から息子も給料をもらうようになったので 気前がよくなったのだろうか・・・ 別にくれると言うなら喜んでいただきます たくさん入るからスポーツクラブに持っていくのにちょうどいいわ、ありがとう。

午後になって土曜日には珍しいのだが連休明けでたまっていた仕事もあったので
会社に行った。
この前買っておいた母の日のプレゼントを会社の商品と一緒に送ってもらいたかったのでそれを持っていった。
それを箱詰めして宅急便の伝票を書きながら、倉庫のおじさんたちに「この荷物を実家の母と姑に送るんだよね~」 なんて話をしていた。

そうしたら チャマが冗談っぽくだが
「局さん 母の日って言葉をウチの母親(専務)の前で出さないでくださいね、刺激しないほうがいいから」と言った。
「刺激ってなに?」と かなり驚いて聞き返した私
そうしたら
「いえ めんどうだから何にも用意してないんですよ~」といいやがりました。

普段あれだけママンに自分のドジをかばってもらっているのに・・・

だから、ちょうど下りて来た専務に 「今 OO(商品)と一緒に母の日のプレゼント送らせてもらいました」と言ってやった。固まるチャマと笑いをこらえる倉庫のオジたち・・・
「あら いいわね~ お母様も喜ぶでしょうね」と言う専務。
「ええ 二人とも楽しみにしてるので」と しゃらっと言ってやった。

あとで Hちゃんと倉庫のおじさんに 「局ちゃん グッジョブ」「あれができるのは局さんしかいない」と言われた。(褒められてんのか??)

人に親孝行しろなんて言えるほどのことはしてませんが 「ウチの親を刺激するな」なんていうヤツの姑息さは許しがたいわ! 
やっぱりどこから見ても私はチャマが嫌いなんだな~とまたも確認してしまった。
向こうも 意地悪ババアと思ってるんだろうなあ・・・ 別にいいけど



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オールド・ウィーナ・ローズ

2008-05-09 22:46:00 | 描く
絵付け特別レッスンで アウガルテンのウィーンの薔薇のカップ&ソーサーを描いた。

↓ 未焼成のもの 


↓ 一度焼成して描きたしたもの



白磁の絵付けを始めたきっかけは ヘレンドやアウガルテンのヨーロッパの手描きのものに魅せられたからであった。
よもや自分であのアウガルテンの薔薇(に似たようなもの)が描けるようになるとは・・・

これで 紅茶でもいただいたら気分はマリア・テレジアではないでしょうか(笑)

もう、ここらで辞めてもいいのだけど、こうなったら欲が出てきてしまった。
このシリーズでセットを作って子どもたちが結婚した時のティーセットにする とかそこまでやってやろうじゃないか・・・

家に帰ってまだ何かに描きたい病が高じたので 100均で一輪挿しを買ってきた。





↑ まだ未焼成だけど100均とは思えないものになりますよね。

やっぱり電気窯が欲しいなあ・・・


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パンダは縫いぐるみで十分です

2008-05-07 23:02:50 | 様々な思い
今日はニュースを見るたびに腹立たしかった。

仮に舞台を小学校と考えると あるクラスに自分勝手で絶対にあやまらないガキがいるとします。高学年になって急に体力もついてきたそのガキは力にまかせて他のクラスメートに対して傲慢な態度をとるようになりました。
仲良くしていると何かと都合のいい所もあるので 他のクラスのリーダーたちもある程度見逃していました。
だけど このところ その増長っぷりが目にあまるようになってきました。自分の支配下においているクラスメートの一人へのイジメがひどくなったのです。
そのクラスメートはおとなしいけど 独特な雰囲気を持っている子どもだったので、他のクラスのリーダーたちの間にも秘かな人気がありました。そしていじめっ子支配下に置かれている状態をかわいそうにと思いながらも手をこまねいていました。
でも、このイジメにはさすがに黙っていられません。 そのいじめっ子が開催する大運動会の開会式なんて知らないよって表明するリーダーたちも出てきました。
そうなると いじめっ子はやっぱりみんなからの責められるのはヤバイと思いました。
そして同じクラスの小ばかにしていた人の良いクラスメートをこの際味方につけておこうと思いました。お金持ちのボンボンで人の良いその子から 今までその子のおこずかいをさんざん貢がせていたにもかかわらず 全然感謝なんてしていなかったのですが・・・
ちょっとその子の家に遊びにいって その子の好きな動物カードを貸してあげて これから一緒に遊ぼうねって言えば 人のいいその子はすぐに許してくれるのです。
その子の家の庭を掘り返して宝探ししたり、汚い食べ物をあげたりしておなかを壊させたりしたことなんてまるで知らん振りです。

人のいいのも考えものですね~ あまり馬鹿だと他のクラスのリーダーたちにも馬鹿にされますよね~

      * * *

パンダなんていらないよ。それも年間一億円で貸与って無理やり押し付けるようなもんじゃないですか・・・

7時のNHKニュースには特に腹が立った。小さい子ども連れの母親に聞けば 「パンダを子どもに見せたいですね~~」って言うに決まってるじゃないか。
何のために見せたいのか? 情操教育だったら犬だってネコだってハムスターだって可愛がればいいじゃないか。自分の家で飼えなきゃ散歩で出会うすずめだって 川に住む鯉だって同じ動物じゃないか。
あの白黒ツートンクマだけを特別扱いするなと言いたい私です。
まあパンダに罪はないけどね。
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GW最終日~オーブン仕事

2008-05-06 23:03:26 | 食べる
今日は 子ども二人はデート、夫は休みだった。どうせ道路も混んでるし 明日から仕事だから出かけたくもなかったので、私の行っているスポーツクラブの招待券があったので一緒に行くことにした。
私はいつものエアロに加えて 祝日特別プログラムで スタイリッシュヨガに出てみた。祝日なので男性も多く それもリタイアしましたって風のおじいちゃんも何人かいたが、先生は容赦せずにかなりきついポーズを繰り出す。後ろから 「イテテテテ」なんて声が聞こえてきておかしかった。
ヨガもエアロと違って身体の芯の方からじわ~~っと効いてる感じがあってエアロの後のストレッチとリフレッシュにいいもんだと思った。
先生も多分50前後だろうが ものすごくスリムでスタイルの良い美人で自分自身がヨガの効果を体現していた。やっぱりこういうインストラクターはビジュアルが大切だと思った。でないと説得力ってもんがないもんね。

夫はプールでゆっくり泳いだ後、ジャグジーとサウナで時間をつぶしていたようだ。
出てきて一言 「しっかし ばOさんばっかりだなー」
ここのスポーツクラブは 陸(スタジオプログラムやマシン ランニング)に足腰が耐えられなくなった年齢層が 水(水泳 水中ウォーキング)に行くパターンなので確かにプール内は年齢層が高いのよね。
しかし夫よ 何を期待していたんじゃい・・・

夕飯はお好み焼きと鉄板焼きとビールでさくっとすませた。

なんとなく まだ小腹がすいていたが、せっかくジムに行ってきたんだから我慢しようと思ったがどうにもおさまらない。

そこで ハヤリのおからクッキーを焼いてみることにした。この前買ってきたおからが冷凍してあったから。
パソコンでメニュー検索してみると たくさん出てくるんですね。

これで、一番シンプルでカロリーも低そうな ikkoさんのレシピにのっとったのとその応用のと二種類を作ってみた。

 ←おからと砂糖のみ(黒砂糖で作ってみた)

 ←おからと薄力粉 パルメザンチーズ 塩コショウ味

非常に簡単です。材料をビニール袋で混ぜて 鉄板にひろげて150℃で30分焼くだけ。興味があったら検索してください クックパッドかなんかで引けばすぐ出てきますが・・・

しかし はっきり言ってそんなおいしいもんじゃないな。 よっぽどお腹のすいた時のお凌ぎしかならないと思った。

お菓子の材料の棚を見たら 先月が消費期限のアーモンドプードルが出てきた。まあ6日過ぎたくらいじゃ大丈夫だろう とにかくなんか作ろうと結局アーモンドタルトも作ってしまった。
バター、砂糖もしっかり加えて・・・

帰ってきた子供たちも夫もこっちの方を大喜びで食べてもう残りはこれだけ。

やっぱりお菓子ってもんはある程度カロリーが高くてもおいしくなくちゃねと原点に帰る(笑)

クッキーの方は全然売れない。これから私一人が消費するしかなさそうです。




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とってもお薦め~奇縁まんだら

2008-05-05 20:36:52 | 読む
一月ほど前 友人のお父さんが亡くなって実家方面に帰りお通夜に参列したことはこのブログにも書いた。
確か 86歳で男性の平均寿命も越えて大勢の子どもと孫に囲まれての大往生だった。
ただ、そのお通夜で気になったのは参列されている友人らしき人がいなかったことだった。やっぱりあんまり年をとると友達って亡くなってしまって段々少なくなるんだなあと思ってしまった。
まだそんな事考えるのはせっかちすぎるからかもしれないが 私はまだ友人が元気なうちに早めに逝って惜しまれる(惜しまれないかもしれないけどさ)方がいいなあ なぞと考えてしまった。

しかし この本を読んでそれがかなり利己的で、やっぱり私って人間が小さいなあと思ってしまった。長く生きて色々な人々と縁を結びそれを語り継ぐという役目が人にはあるということに気づかされたから・・・

「奇縁まんだら」 日経に週一で連載されていた瀬戸内寂聴さんのエッセイです。寂聴さんがその人生で交流を持った人々の話。殆どが作家、芸術家であるが、その人とのかかわりからのエピソードやそれからうかがえる素顔などがとても興味深い。
ざっと 書き出すと  島崎藤村 正宗白鳥 川端康成 三島由紀夫 谷崎潤一郎 佐藤春夫 舟橋聖一 丹羽文雄 稲垣足穂 宇野千代 今東光 松本清張 河盛好蔵 里見 荒畑寒村 壇一雄 平林たい子 平野謙 遠藤周作 水上勉

明治から平成にかけて活躍したそのまま文学史になるような人々が綺羅星のごとく並んでいる。 なんと豪華で贅沢な交遊録・・・・

しかし ここに記されているのは殆ど故人であり、寂聴さんがその死まで間近に見た例も少なくはないが、どれも淡々とした筆致である。
川端康成 三島由紀夫両氏とも少なからず交流してその自殺に際して身近にかかわっているのにあくまでも淡々と客観的に記されている。
やはり 宗教家という立場で死というものの捉え方が凡人とは違うのだろうか?

その死にあたって 哀切の情が一番感じさせられたのは 遠藤周作氏の病死だった。キリスト者とであっても病苦を恐れて 日頃から「死にとうない」 と語っていたという遠藤氏。そうとうな病苦の末に亡くなって30分後に夫人は 天国で先にいった人たちに会っているよ と言う声を聞いて、死に顔が穏やかになったのを見たと言う。
じ~んとしたエピソードだった。

「はじめに」の部分で寂聴さんが書いていらっしゃるが、長く生きた余徳はこれら人々の肉声を聞き 表情をじかに見たこと。 それらの記憶を呆けないうちに書き残すチャンスを与えられたことの喜び。書いているうちに彼らの声が生き生きと書斎を訪れ、その声に助けられて 奇縁まんだらを書き続けてきること。
それは この先達たちのことを一人でも多くの人に覚えていて欲しいからとある。

これを読んで、メーテルリンクの「青い鳥」を思い出してしまった。本が手元にないし、記憶はおぼろげなのだけれど、チルチル ミチルが死者の国に行って 自分たちの亡くなった祖父母に会うこと。彼らはこの世の生者が思い出すたびに その国で眠りから覚めて動き出すこと。生きている人が死者を思い出す限り、彼らは本当に死にはしないというくだり。
作家はもちろん自分で生み出した作品と言うものが後世に残るが、その人そのものもこうやって語りついでもらえることも幸せなのではないだろうか?

長くなってしまったけど、この本の中で私が爆笑した描写を紹介いたします。
文芸評論家の平野謙氏の章。寂聴さんは 小説 「花芯」 を発表して彼に酷評されて一時文壇から干される(後には和解されたのだが) そしてその時 同時期に「太陽の季節」で酷評された石原慎太郎氏から 「気にすることないよ ぼくの小説は傑作なんだ 瀬戸内さんのも悪くないんだろ?」という電話をもらう。

・・・・・言うだけ言うと電話は切れた。実に爽やかな自信に満ちた声だった。たぶん編集者の誰彼から、私が相次ぐ酷評に身悶えして怒っていると聞いたのだろう。その頃の慎太郎さんは、弟の裕次郎さんなんかよりもずっと整ったハンサムで、颯爽としていた。政治家になると、とかく器量は落ちるものらしい。

この本でまだ生存している人が出てくるのは珍しいのだが、この遠慮のない書き方に吹いた。さすがの都知事も苦笑してしまうのだろうな。寂聴さんにかかったら小生意気な弟分くらいの位置づけなのではないだろうか・・・

また横尾忠則氏の装丁、挿絵も傑作です。色がそれぞれの人物にマッチしていて 心に残る画です。

また この頃の作家ってホント いいオトコ多いのね。って言うか 寂聴さんて絶対に面食いだと思う。以前どこかで書斎に飾ってある過去の恋人たちの写真を見たことあったけど 特に小田仁二郎氏の渋さなんてすごいもんでしたから、人選の結果かなのかもね・・・

やっぱり読むならイケ面が書いた小説読みたいよね、顔文一致が何よりと私は思うわ。


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GW中盤~特筆することもなく

2008-05-03 22:35:15 | 日々の生活
今年のGWは派手な予定はな~~~んにも無しである。
混み混みのイベント会場には行きたくないし、交通機関の渋滞も嫌いだし・・・ 人口の少なくなった東京でのんびりします。

今日は夫は仕事、私は昼前後は近場に出かけたが、夕方から子どもたちは珍しくそろっていたので三人で夕飯を食べた。

ここ三日ほどなぜかおからが食べたくてしょうがなかった。念願かなって と言うのもおおげさだが、某駅の豆腐専門店でおいしいおからを買ってきて 人参、ごぼう しいたけ こんにゃく ホタテなどと一緒に炊きあげた。他にはあさりの味噌汁 カシューナッツとピーマンと鶏肉炒め グリーンピースご飯と 海草サラダというなんだかまとまりのないメニュー。


ご飯を食べながら 息子に新しい職場について 私も娘も興味しんしんで質問した。夫とまるで違う職種なので話も新鮮である。



↑ 先週ある朝に自分のデスクのカギを開けようとして、これをハケンの女の子に見つかって突っ込まれたとか・・・
「あっ プーさんねっ」て言ってくすっと笑われたから 「はいはい、プーさんですよ」 って開き直ったそうだが さすがに恥ずかしかったらしい。
彼女の部屋のカギつきのプーさんキーホルダーじゃあねえ・・・ ワキが甘いね。
それで、今日は娘に買い物をつきあってもらって 小物を色々揃えたんですと。



↑ 最近の娘はなぜかシンプルになった。髪の色もずいぶん黒めに戻ったし 爪も前より派手さがなくなったし、何より服が普通になった。
厳しめの高校から一転して派手な環境にうつり一時ずいぶんモード系に走って 夫を仰天させ、私も眉間にしわがよりましたが・・・
そうそう、あの事件のブティックのバイトは三月でやめました。
やっぱり体制批判するとやめなきゃならないのね(笑)って冗談ですが、結局ずいぶん社長にずいぶん引き止められたらしい。

その影響もあって 最近は ムジなんかのベーシックなものを好んでいるみたい。今日はナス紺の麻の薄手のカーディガンを細身のジーンズに合わせてメッシュのベルトでアクセントをつけてとてもまとまっていた。
若い子はシンプルなものでも十分可愛いじゃないか・・・
「ママはあーたがそういう服を着ているほうが好きだけどねえ」 と 褒めたら

「言っちゃ悪いが OO過ぎてその服はないんじゃないの」と言われてしまった。



やっぱ OO過ぎて レストローズのパフスリーブはいけませんかいな?縦ロールしちゃ罰せられますかいな。
家で着てる分には世間の迷惑にならないからほっといてよね。
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痺れる舌

2008-05-01 20:55:23 | 食べる
昨日は食の伝道師Fさん&食べるの大好きオバグループ計7人で四川料理を堪能した。

場所は中央線沿線の某駅とだけしておきましょう。
なんの変哲のない町のラーメン屋といった風情な店なのだが、ここがすごい、うまい 早い 安い もちろん辛い・・・・

なんだかんだでこの半年で3度くらい行って毎回お薦めコースをいただくが いついっても バラエティに富み何を食べてもはずれのない味に驚かされる。

 ← 前菜 この中の白身魚をすりおろして混ぜ込んだ豆腐のおいしかったこと。

 ← モンゴーイカとトマトと舞茸炒め、ちょっとイタリアンのテイストでもあり新鮮。このイカのやわらかだったこと

 ← 四川風の水餃子 唐辛子と山椒の利いたタレが抜群であります

 ← 鶏肉 フクロ茸 うど ニンニクの芽の炒め物 太いウドなのに香りは保ちつつあくがぬけている不思議。ここのニンニクの芽の歯切れがよくて新鮮なことにはいつも感動さえ覚えます

 ← ソラマメと海老炒め これも美味だった

 ← セロリ入り餃子 セロリの香味がこんなに餃子にマッチするとはっ!

 ← 牛筋のトマト風味 この他ネギ風味も食べ比べた。こちらの牛筋は三度ゆでこぼしてから調理するそうだ。臭みが全然なくてとろけます。

 ← 〆の汁無しそば 山椒の利いた肉味噌とあえて食べる。もうおなかいっぱいなのに入ってしまうおいしさ。
この他 この店の看板、麻婆豆腐をご飯にかけたのも。ここの麻婆豆腐は中毒になります。時々フラッシュバックが起こり発作的に食べたくなる。

 ← 最後に仙草ゼリー 香辛料にほてった舌を鎮めてくれる。これもシロップまで残せないおいしさ。

お酒は 最初だけビールであとはこちらのお薦め甕出し紹興酒を飲みながら。ほてってしびれる舌を まろやかな紹興酒をからめてなだめつつ食べる。

中華ってやっぱり大人数で食べるべきですね。何種類も食べられる幸せ!
昨日のお仲間はかなりの食いしん坊オバたち やはりと言うか 結果というか かなりメタボも危ないかもってメンバーである。
「局さんって私達と同じくらい食べるくせに何で太らないのよっ!」と散々責められたが こうやって食べ歩いていると お仲間入りも近いかもって感じでいとやばす。
なんたって 仕事を終えて この店に向かう道 今日はどんな料理が出るのか考えると 自然にスキップしそうなご機嫌さ加減に自分で苦笑した。
私ってつくづく食べるの好きなのね~~

ちなみにこの店の店主は 一見すごく無愛想で一見さんなんかには怖いと思う。
でも、腕のよさと料理や食材へのこだわりはすごい。慣れると話もおもしろい。
クラシック音楽が趣味らしく、中華料理店には珍しく BGMはいつも趣味のいいクラシックが絞ったボリュームで流れているのも好ましい。

また次の日に驚かされるのは あんなに食べたにもかかわらず胃もたれしないこと。医食同源なのだろうか? それに牛筋のおかげか 肌にハリが出る気もしないではないのよね。

また行こうっとっ 




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