局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

美容院格差

2010-01-12 19:07:21 | 日々の生活
以前女性月刊誌かなんかの記事で、オバサン度チェックのようなものがあった。
その中に 「美容院は近場ですませる」というのは オバサンだと分析してあり、ワタシは内心 「なるほどな~」と思ったことを覚えている。

自宅が麻布だ南青山だというオサレエリアにある、若しくは とても気に入っている美容院が近所にある なんて場合はさておき、一般的に、ちょっとはおしゃれしようという気になれば、まず髪型は気になるし、上手な美容院、新しい技術、流行の髪型を試そうなんてことになる。そこでわざわざ電車に乗って遠くの美容院に行こうということになるってことではないでしょうか?
自分を省みても、二人の幼児の子育てだので忙しかった時は近所でサンダル履きで行っても気にならないような美容室に行っていたものである。

で、子供たちも小学校に入学して昼間ちょっとまとまった自分の時間がもてるようになった時、独身や子無しの美人友人たち(親友Aや建築士Nなど)とランチなどするようになって、おしゃれでカッコイイ彼女たちと比較してあまりにも自分のダサさが身に染みて こりゃあ少しがんばらなきゃと反省した時期があった。
手始めにAが通っている表参道の美容院のなんちゃらスタイリストとかというカリスマ美容師さんを紹介してもらって、通うようになった。
そこは 通されるとまず更衣室でガウンのようなものに着替えるというシステムも初めてで、美容師たちも垢抜けてて 「へ~ 都会は違うな~ 」と緊張しつつびっくらした覚えがある。
そこはカットがとにかく上手で、5年くらいは通ったが、担当の美容師さんがエラクなっちゃって外国のファッションショーなどにも行くようになってとにかく予約がとりにくくなったり、有名になるに比例して技術料も上がっていったのである。それにとってもダンディーでお客には丁寧な彼だけど 神経質そうでアシスタントにはとても厳しく 周りの若い子がピリピリびびっているのにこちらの神経も刺激されるようになってしまった。美容院なんてゆったり過ごしたいではないか。

それで 娘が高校になったくらいの時か、沿線で若者の街と言われる駅の美容院に変えた。娘や娘の友達が何人もそこに行っていて評判が良かったし、表参道ほど高くないし、表参道のほど気取ってないけどそれなりにおしゃれなところである。
なぜか美容師のお兄ちゃんもイケメンが多いのもポイントが高い。
私の担当はそこの店長でゲイ疑惑もある30ちょい過ぎくらいのロン毛のお兄ちゃんだけど、余分なことは言わないが話すとそこそこユーモアもあるし、音楽などとても詳しくてその辺の話題は聞いてておもしろい子である。
予約も一週間前くらいならとれる かと言って 閑古鳥が鳴いてるわけじゃなくていつもお客で一杯な人気美容室ではある。私はそこでカットとパーマをお願いしている。

そしてもう一つ、一年ほど前から地元の駅近の美容室に行くようになった。
目的はヘアカラー、早い話が白髪染めである。ちょっと前は2ヶ月に一度ですんだカラーが一月に一度じゃないと気になるようになってきたのである 
駅を歩いていてもらったチラシにチケット制のヘアカラーの案内があって信じられないくらい安かったのである。
急いで染めて行きたいところがあったのでカラーだけなら地元でいいや(安いし)と思って予約の電話を入れてみたら「ウチは予約はいりませんよ~」と明るい声で応対された。「へ~」ととにかく一度行こうと行ってみたらちょっと一昔前のしつらえの美容室、大きな机には女性週刊誌がおいてあり、個別の椅子にあぶれたお客はそこで髪を染めてもらっている。シャンプーの椅子の皮の表面はひび割れていて年季が入ってそう。しかし不潔感はないし、美容師たちは若くてたくさんいるので予約無しにもかかわらず待つことがないので 染めるだけならいいやと思ってやってもらうことにした。
5回チケットを買うと一回分はありえないほど安い。ちなみに普段行っているところの四分の一の値段である。
やってもらったら薬もそう刺激はないし、染め上がりもムラはなくてまあ満足であった。

しかしですね。やはり安いってのは悲しい部分もあるのであります。
まずシャンプーがヘタ。美容師でシャンプーがヘタなのは絶対に他もヘタである。チラシを配っていたおにいちゃんが私の担当になったのだが、お湯の温度の調整がイマイチ、指先に力がない、余分なところにお湯をかける、終わったあとのマッサージもツボに当たったためしがない。
そのくせ妙に愛想がよくて話好きで 留守番していた犬のような視線で一生懸命話しかけてくるので無下に無視できないのも内心イライラするのである。
それに「これからどこに行くんですか?」「ちょっと食事に」「どこで食事するんすか?」としつこい問いかけ。ファッション雑誌を見てると「今年何か服買いました?」「どんなのですか?」とか何かと根掘り葉掘り聞いてくるのも気に入らない。サービスと勘違いしているのかもしれないが、あんたに話してナンになるのさと思いながらテキトーに相手しているワタシの方がサービスしている気分である。そしてちょっと話の相手をすると手の方がお留守になって一度なんかドライヤーの熱を近くにあてすぎて 私が「アチチっ」になったことがあった。ブローの仕上げもありえないくらいヘタくそ。自分でやったほうがよっぽどマシなくらいなできばえである。
しかし 「悪い子ではない」それに多分ムスコと同じくらいの年頃。担当をチェンジするのもちょっと可哀想だし気まずいしでひたすら耐えるワタシも案外気がいいと思っている。他の子も似たり寄ったりという感じもあるしさ。

そして昨日、朝一で髪を染めに行ったところ、客は3人しかいなかった。
一人の若い男がカットしてもらいながら大声で話していた。客が少なくて手持ち無沙汰なのか若い美容師たちが三人はりついて笑いながら彼の話を聞いていた。
その客のデブは他は静まっている美容院に自分の話が響いているのが嬉しかったのか更にテンションを上げて話を続けた。忘年会だか新年会だか飲みすぎた失敗談だった。
「それで オレさ~ パンツにうOこもらしちゃってさ~」というきったない下ネタである。そのまま電車に乗って座席に座っただの コイツも勘違い野郎らしくさも得意そうに話している。周りの若い美容師の女の子が大声でバカ笑いしているのに受けていると勘違いしたデブは更に話を続ける。
「そいでさ~ 帰ってからそのまま洗濯機にパンツとズボン入れて洗ったんだよな~、そしたら洗濯機に臭いがしみついちゃってさ、妹から、おにいちゃん洗濯機がクサイよ なんて言われちゃってさ ガハハ・・・」

ガハハじゃねえっつーに!と聞いてて胸が悪くなった・・・ 同じ沿線の住人だろうから お前の座ったうOこ座席に自分が座る確立もなきにしもあらずと思ったら怒りもこみあげ。思いっきり眉間にしわをよせて鏡越しにガンづけ攻撃したがデブは気づかず・・・
下ネタはとりあえずは笑ってもらえるかもしれない。しかし正しい(つーか許容される)下ネタは知性と教養をベースとして初めて成り立つものである。 あのデブには一生わからないだろうが・・・

ぎゃあぎゃあバカ笑いする女美容師と 「ありえないっすよ すすがないで洗濯機入れたんすか? うOこ 粉々っすよ」と笑いながら相手する男美容師も許せなかった。ここは安居酒屋でも合コンの場でもない。あんたたちの仕事場ってのを忘れちゃいけない。
このデブと同じ空間に居るのがイヤ・・・・ こういうお客がこういう話題を嬉々として話せる雰囲気ってのがイヤ・・・・

安い(染め上がりは遜色ない)ことと引き換えにこの不快感に耐えるべきなのだろうか それとも4倍払って快適なところでやってもらった方がいいのだろうか? あとカラーチケットは二回分。(そりゃー終わるまでは耐えるさ)
これが終わったら迷いどころである。


コメント (2)
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