まだ四国旅行をひきずるが(その後また色々あったが記すヒマもなく)
坂出を堪能した後、ワタシは建築士NちゃんとJRでこちらに向かった。
この駅
そうこちらの
有名な神社最寄りの駅である。
そしてこちらの近くには日本最古の現存する劇場である
こちらもある。
Nちゃんと今度の旅の計画中、この劇場を見たいねえなどと言って調べた所、この時期に公演があることに気付いたワタシ
「わ~ Nちゃん 私たちが行く日にちょうど初日だよ! それも中村兄弟!」と大興奮したのだが、当然と言えば当然、チケットはとうに売り切れ、お練りも私たちのゴルフ中、しかも公演中なので普段は見学できるはずの劇場内に入れずということがすぐに判明してガックリしたのであった。
宿につき、荷物をおろして、せめて劇場の周りでも見ようよと恨めし気にウロウロした我々。
劇場の周りには桜が満開。
ちょうど幕間が終わったころで首尾よくチケットをゲットした人々は和服のご婦人なども多く、なんとなく意気揚々と見えたのはこちらの僻み根性か・・・
芝居が始まったようで、木造の劇場からは囃しやセリフも聞こえてくる。
「い~な~ ここでいつかは見たいよね」
「そうだよね、今度はしっかり計画たてて見に来ようね」
と未練たっぷりで宿に帰ったのであった。
宿はこの辺では大きな規模のようであった。Nちゃんが予約してくれた時には残り2部屋でやっと取れてあらま高いね くらいの宿泊料であった。
しかしそれは週末、桜の季節、歌舞伎の上演中という条件の中の値段設定だと思う。この宿のサービス、お湯の質、料理のレベルはね・・・
ワタシも予約してもらっていて文句も言えないし、Nちゃんも基本ポジティブな人なのだが、夕飯の味付けに二人で沈黙。
「ちょっとこの味付けはないよね~」とどちらかが言い出したのがきっかけで
「はっきり言って不味い」「茶碗蒸しなんてどうやったらこんな珍妙な味になるんだ?」とひそひそ話してしまった。
食事をする所は舞台ありの大広間。お運びは殆ど外国人。特に私たちのテーブルはちょっと日本語として聞き取れないレベルのお姉さんだった。
こうやってがんばって働いてくれるのはエライと思うが、料理の説明やドリンクバーのシステムも聞き取れなかったのは残念。
まあきちんとビールは飲んだが。
お湯も鉱泉で沸かし。塩素の臭いあり。
旅慣れババアは文句が多くてすまん。
と、宿に関しては多少不満はあったが・・・
次の日も早起き。
この日はこの旅のメイン、金毘羅さん参りである。本殿まで700段余 奥ノ院までは1300段余。
前々日はゴルフ、前日は広い公園でどちらも15000歩以上は歩いている元気なババア二人である。この日も・・・
「空港までのバスが1時半だからそれまでにちゃっちゃとお参りして、うどんでも食べとこうね」と八時頃から上り始めた。
そして鳥居をくぐって、ここでしか買えないという飴屋さん

に立ち寄った時、そちらのおばちゃんが
「歌舞伎に来なさったの」
「いえ、観たかったんですけどね、チケット取れなかったんですよ」
「そうでしょうね、今年は特に売れ行き良かったらしいから・・・ そう言えばね、毎日お参りにいらっしゃるんですよ。勘〇郎さん」
「へえ そうなんですか」といって飴の代金を支払っていた私たちに
「いつもこのくらいの時間よ。 ほらいらした!」
なんと私たちのすぐ横を通り過ぎる 勘〇郎さん。上下黒のスポーツウエアでパーカーのフードをかぶりサングラスをかけていたがすぐに分かった。
思わず「シソウさん!」と口に出してしまったワタクシ。
シソウさんは走っているわけではないが、大変に早足で

あっと言うまに引き離されてしまう。
急いで後を追う私たち。
そして本殿で
きちっとサングラスを取り、パーカーのフードも取って綺麗にお参りしている彼と帰りの彼と、またニアミスできたのである。
基本的にマジメな人柄がこのお参り姿にも感じられる。
それにしても七〇助はまだ寝ているのであろうか? まあ彼は天才だからいいんだけどさ。
と、ここまで来てチケット取れなかった私たちに歌舞伎の神様がくれたサプライズプレゼントであった。
ちなみにこの日はワタシの誕生日ね(もうこの日から十日もたっちゃった)
それからまた本殿までの二倍ほどの階段を上り、奥ノ院までたどりつき、
春霞にけむる景色など堪能し
途中御朱印などもらいながら下山したのであった。
麓の参道のうどん屋でぶっかけ
これがうどん県におけるワタシの最初で最後のうどん体験であった。しこしこで美味しかったよ。しかし、ワタシはこれを求めて何軒もハシゴはできないなあ。一杯を堪能で十分です。
ちょうど良い時間に宿に戻って預けていた荷物をピックアップ。空港までのバスに乗れて、帰京。
毎日早起き、しっかり食べてしっかり飲んでしっかり歩いてカロリー消費。
丈夫な胃腸と肝臓と足腰をキープしてまだまだ人生楽しまなくちゃと誓う。
あとこういう旅に同行してくれる気分の良い友人も大切にしないとね。