tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

消費者態度指数も改善基調のようです

2023年04月11日 16時23分14秒 | 経済
昨日、内閣府から「消費動向調査」が発表になりました。
これは毎月調査で、2人以上世帯を中心に暮らし向きに関わる4つの要因、暮らし向き、収入、雇用、耐久消費財、それに物価の見通しについてのアンケート調査しているもので、調査の規模は小さい簡易な調査ですが、速報性もあるので、参考指標として見ておくと役に立つといったものです。

特に、この所のような、何か消費者の態度(ムード)に変化がありそうな感じの時期には、どんな変化があるかと見てみたくなる所です。

そんな感じを持ちながら発表された調査の一番基本的な、2人以上世帯「消費態度指数」のこの所の推移をグラフにしました。

     最近の消費者態度指数の推移

               資料:内閣府「消費動向調査」

このブログで毎月追いかけている基幹統計の「家計調査」で、2人以上勤労者世帯の平均消費性向が上昇を続けている点から、この所の消費者の態度にも明るさが増しているのではないかと見ていましたが、そのあたりの傾向はどちらの統計でも共通点がられるという事のようです。

消費者態度指数は、昨年11月までは下がっていて12月から上がっていますが、これは12月のボーナスがまあまあの水準だったからでしょうか、それに加えて雇用改善の影響も大きいようで、雇用改善の影響は3月の上昇にも大きく寄与しているようです。

3月はそれにくわえて、暮らし向き、収入の増えについての見方が改善していますが、これは今春闘の近年にない満額回答の多さなども心理的にに影響しているのではないかと思われます。

一寸気になったのは、物価の見通しについての回答で、1年後の物価見通しについて、低下すると変わらないがそれぞれ2.3%ですが、上昇するが94.1%(わからないの1.3%を加えて100%)で、大方の世帯は、物価上昇は続くと見ています。

それは確かで、ある程度の上昇は続くでしょうが、驚いたのは5%以上の上昇という回答が61.1%だという事です。

そうならないことを願いますが、その割に消費者の態度は元気とみていいのでしょうか。
でも、2月の調査ではこの数字が66.8%でしたから、これから状況を見ながら月々低めの回答が多くなるのではないかなと思っています。