tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「ストップ詐欺被害!」を毎日拝見して思う事

2022年11月18日 10時31分30秒 | 文化社会
夕方6時からのNHKの「首都圏ネットワーク」という番組で標記のテーマで、いわゆる「振り込め詐欺」の具体例をいつもやっています。

騙される例は、お年寄りの方ばかりで、金額は、時には30万円。50万円だったり、100万円、200万円だったりいろいろですが、先日3200万円という事例があって、これにはびっくりでした。

週に1回か、2週に1回ぐらい、気が付いて息子に電話したら、「それ詐欺だから、お母さん騙されないでね」と言われたとか、ケータイ片手にATMを操作していたらコンビニの店員さんが心配して来てくれて、結局詐欺だと分かったといったのもありますが、殆どは、電話を信用して騙されてしまたというものです。

手口もいろいろあって、子供や孫を装うだけではなく、銀行協会、市役所、税務署、警察署など、何かドキッとして慌てさせる悪知恵など本当に豊富です。

見ていて感じるのは、やっぱり人間というのは何か虚を突かれるとたちまち信用しまうものなのかな、信じられないけれど、実際にあった例だというから、もともと人間は、多分人の善い人ほど騙されやすいのかなぁ、などと考えながらずっと見ていました。

こういう嫌な社会現象は何とか根絶したいとつくづく思いますし、根絶は無理でも何とか減らしたいものと考えさせられる番組みですが、考えてみれば、そういう詐欺を考えて実行する人がいるからだと気が付きました(当たり前のことですよね)。

そう考えてみると、そうした人の立場でこうした番組を見ると、人というのは、こんなに簡単に騙されるものだ、と考えるだろう、というより、簡単に騙せるものだと知っているからやるのだろうという気がしてきました。

その上で、どうでしょうか、多くの年寄は、人が良くて、こんなに簡単に騙されてしまう、という番組を、そういう人が見れば、やっぱり結構上手くいくものだという気になるのではないかという感じがしてきました。

そのうえ、色々な成功した詐欺の手口も紹介してくれているので、参考になるなどと考える可能性も無きにしも非ずではないでしょか。

そういう目で見ますと、毎回詐欺にあった例では、気が滅入ってしまいますし、それより、こんな「気付き」や「対応」で、詐欺にあわなかったとか、現金やキャッシュカードを取りに来たら警官が待っていたとかいった話なら溜飲も下がります。

それと同時に、詐欺をする方の側から見れば、毎回失敗の例を見ていれば、「やっぱりうまくいかないことが多いな」「失敗したら大変だな」といった強迫観念を植え付ける効果が大きいのではないかといった気もしてきました。

「ストップ詐欺被害!」も、「振り込め詐欺なんて、上手くいかないとが多いよ」「お年寄りだと甘く見ると、とんだことになりますよ」といったメッセージになるような例を、増やしていくというのはどうでしょうか。

そしてその中に、「こう考えたら、ハッと『これはおかしい』と気づいた」といった重要なヒントを確り入れておくと良いような気もします。

特殊詐欺などという嫌な問題をなんとかなくしたいと思いつつですが、皆様いかがお考えでしょうか。