tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ポーランドにミサイル着弾、望まれる冷静な対応

2022年11月17日 14時46分00秒 | 国際関係
ロシアのウクライナ侵攻では、地上戦におけるロシアの戦力の不振が報道されています。

その代替手段という事でしょうか、ロシアは、ウクライナの至る所に、ミサイルを撃ち込み、特にインフラのための施設、市民のための公共の施設などが狙われているとみられているようです。

ウクライナにとっては過酷な戦いです。現代の戦争は、無人機や、自爆型ドローン、各種のミサイルなどで、人間が出動しなくても、相手に打撃を与えることが可能です。

そして、現在のロシアとウクライナの立場から言えば、ロシアはウクライナ全土にミサイルを撃ち込むことが可能ですが、ウクライナはロシア国内にミサイルを撃ち込むことは出来ないというハンディを持っての戦いになっているのです。

このウクライナにとってまさに過酷な状態は、嘗て太平洋戦争の末期、アメリカの「空の要塞」B29爆撃機が、日本全土に徹底した爆撃を行い、日本の対空砲火も迎撃機も、ほとんどB29の前には役に立たなかったという経験をお思い起こさせます。

こうした、いわばハンディのある戦いの中で、ウクライナを通り越してポーランドにミサイルが撃ち込まれたと見られるような異常事態が起きたのです。

ウクライナは、ロシアのミサイルが飛び過ぎたという見方でしょう、ロシアのミサイルの着弾と発表しましたが、一方アメリカは、即日ウクライナの迎撃ミサイルの可能性というマスコミ報道を出しています。

戦争という異常事態の中ですし、ミサイルにしても何百何千発も打てば、計器のセットや計器自体の誤差や不具合もあり得るかもしれませんが、ロシアはすべて否定します。
いずれ検証の結果は出るのでしょうが、事は大変重大の問題をはらんでいるのです。

というのは、もしロシアのミサイルであれば、間違いにせよ、NATOの加盟国にミサイルを撃ち込んだという事になり、事は対ウクライナを越えて、対NATOという問題に発展しかねません。

これだけは絶対に避けなければならない、これ以上の戦争拡大は、世界にとって巨大な悲劇につながる可能性があるからです。
戦争の早期終結を望むのは世界の人々の共通の意見でしょう。核の使用までちらっつかせるロシア・プーチンに対して、世界は揃って「ノー」と言っているのです。

一方、自由世界対独裁国家の戦いの場となっているウクライナの苦悩に、自由世界は共通に強い共感を持っているでしょう。

現状、徹底した実態調査の結果を待つという事でしょうが、結果を確り検証しつつも、その結果が、これから先のロシアのウクライナ侵攻問題の徒な混乱に繋がらないよう、その早期収拾に関係者の十分な協力を世界の人々のために期待したいところです。