tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新型コロナ、残る2つの課題

2021年09月12日 13時17分33秒 | 政治
今日もNHKの日曜討論で、コロナ問題をやっていました。
メインは「いつ緊急事態を解除するのか」という事の様でしたが、討論も従来のようには刺々しくはなく、コロナ終息に向かってどう仕上げていくかという雰囲気が感じられました。

ただ気になったのは、問題の設定が「解除する時期」の様なことになっている事でした。
解除する時期は、「解除する条件が整って」初めて決まる事でしょうから、解除できる条件の方が先ではないかと感じながら聞いていました。

討論で出てきた発言の中で、これからの大きな問題が2つあるように思われました。
1つは、8割の人が2回の接種を終われば、と言われていた点です。
2つは、ブレークスルー感染の問題でした(日本語で「接種後感染」の方が解り易い)
この順序で少し考えてみたいと思います。

1つ目の、8割の人が接種を終われば、という問題ですが、これは、接種先進国の経験からということでしょうが、欧米では、日本のように「きめ細かく」考えていない国が多いので、日本の場合はもう少し厳密にした方がいいように思うところです。

問題は1億人接種が完了しても、2千万人以上接種しない人がいます。接種を強制はできないというのが政府の方針でしょうが、国民の社会生活の「より確りした安全」を考えれば。出来るだけ100%に近い接種率が望まれます。

強制できなければ誘導しかありませんが、接種しない人は、社会に迷惑をかけているのですから何らかの負担を求めてもいいのではないでしょうか。
例えば、コロナに感染したら医療費の3割?(5割?8割?でも)負担になりますといった形でしょうか。
 
その他、方法はいろいろあると思いますが、接種率95%とか98%以上になれば、国民の安心感は大きく変わるでしょう。(勿論水際の対策の徹底も確り)

2つ目のブレークスルー感染の問題は、こうした解りにくいカタカナ語は出来るだけやめて、日本語にすることから始めて、「接種後感染」のデータをこれからも徹底的に集めて、確りして数字を出していくことが必須でしょう。

デルタ株のほかにもその前に発見されたイオタ、デルタ後のラムダ(まだ出てくるかもしれません)など変異株の関連も含めて確りデータを出し、(随分減らしてきた保健所の再充実も含めて)統計的にも病理学的にも確り分析し(「二回接種で感染は随分減るし、感染しても重症化しない」といった程度の説明なら素人でもできます)国民に逐次周知する努力が必要でしょう。

その上で、3回目接種の実施と、その効果の検証、といったコロナ終息へのプロセスを着実に実行することをサボってはいけません。

そのプロセスの中で、「国民が納得して」、緊急事態宣言や、各種の制限措置を撤廃するタイミングが出てくるはずです。
それこそが、国民の健康と生命を守ることが第一という政府の役割ではないでしょうか。

「コロナとの共存」とか「ウィズコロナ」とかいうのは、コロナが、インフルエンザ程度の感覚で予防や治療ができる社会になって初めて可能になることだと考えるべきでしょう。