tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政権はデータ音痴か

2021年01月14日 10時13分38秒 | 政治
政権はデータ音痴か
 最近の世の中はAI活用が盛んです。
 単純に言えば、AIというのは膨大なデータをコンピュータに記憶させて、共通するデータごとに分類してまとめる機能と持たせておくものでしょう。そこに新しいデータを入れてやると、これは今まで集めたデータの「これこれ」と共通するようですという答えが出てきます。
 そこで多分それと同類だろうと人間が判断するわけです。

 人間でも博識の人がいたり、ドクターGのようなプロフエッショナルがいて、微妙な特徴まで瞬時に判断し、解決にいはこれが必要とか、この病気の可能性があるので検査しましょうとか適切な判断をして尊敬されるのです。

 でも、人間は時に完璧ではありません。記憶が曖昧だったり、うっかり忘れていたりすることがありますが、コンピュータは、おぼえた事はその通りいつまでも忘れず、すべて瞬時に覚えたとおり思い出します。
 ですから、手数のかかることを正確にやろうと思ったら、AIに任せる方が簡単です。(現に、計算は電卓に任せるのが常識です)

 という事で、データを使って判断をするときには、感じや、勘や、人間の適切な判断より、AIの方が頼りになることが解って来ていろいろなところでAIが活用されるようになって来ているのです。

 前置きが長くなりましたが、今度の緊急事態宣言の発令された都道府県を見ますと、何が基準で11都道府県が選ばれたのかがよく解りません。
一方、緊急事態宣言が、何のために出されたのかは、はっきりしていいて、コロナの新規感染を減らそうというのが目的です。

 ならば、一番重要なデータは人口10万人当たりの最近1週間の新規感染者の増加でしょう。その上に人口、増え方のパターン、ウィルスの種類(変異種もあるようです]などを組み合わせて、基準を決め、それに従って、知事がどういおうと関係なく「緊急事態です」というのが本当でしょう。

 政府がそれをやらないので、現場の都道府県は困り抜いて、現場から声を上げて圧力をかけたというのが現状なのでしょうか。ですから声が出た所が中心で、声がないのに入ったとか、声があっても入らなかったとか、そんなことが問題になったりするのです。

 目的が感染拡大防止なら、その目的に最も適う条件をデータを基に作り、厚労省の専門家群を擁し、斯界の専門家の意見もいつでも聞ける中央政府が、先ずやらなければならないことではないでしょうか。

 都道府県からせかされ、基準の考えも確り持たずに、今週中にとか、明日専門家の意見を聞いて(その時はすでに内容は決定済み)で緊急事態宣言というのは、我々、コロナ感染を恐れる国民(特に高齢者?)から見れば、本気で「腰が入っているのか」と言いたくなるような状態です。

 こうした問題は数字で出てくるデータを検討すれば、スッキリと片付く問題で、もし、数字で基準が出れば、どの県にあってもそれに近づかないようにという努力目標が具体的に見え、現場の感染抑制の努力の促進にもつながるのです。

 政府には、こうした政策を打つ時は、明確なデータをきちんと使い、国民の誰にも解りやすいことを第一に、しかも素早く対応してほしいと思います。担当官庁の知識能力の活用、専門家の意見をいつでも聞けるのは政府以外にはないのですから。