tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「日本らしさ」で世界に役立つことを考えましょう

2018年04月04日 10時22分29秒 | 国際関係
「日本らしさ」で世界に役立つことを考えましょう
 最近の極東情勢を見ていても、日本の影は薄いですね。経済的には恐らくいろいろと期待されているのでしょうが、それは、未だ後のことで、今は表面には出ません。
 政治的には脇役にもなれず、端役程度か、役に付けないのかといった状況です。

 理由は単純で、自主的な意見も行動もないからです。殆どトランプさん依存で、日本自体の考えはどこにも見えません。
 まさに日朝間の問題である拉致問題にしても、トランプさんに頼もうという事のようです。「私の在任中に解決します」との約束の中身は何だったのでしょう

 経済は、何かあると円が買われるほどに評価される日本が、政治的には鳴かず飛ばずの状況はあまりにも情けない感じです。
 安倍政権はトランプさん一辺倒の割には、トランプさんの方はずっとドライで、通商問題では「日本はアメリカを利用して笑っていたが、そういう日々はもう終わる」と言っています。

 安倍さんが訪米し、どんな結果になるかわかりませんが、トランプさんの発言は、アメリカ中心の天動説で、「世界の平和と安定」などという概念はトランプさんの頭にはあまりないのでしょう。覇権国、基軸通貨国の大統領にしてどうなのでしょうか。

 一方、安倍さんの頭の中には、「日本らしさを生かして、今日の極東問題に貢献するといった意識」は絶無のようです。
 今でも日本には「興亜」という名前の付いた会社は結構ありますが、かつて「亜細亜を興す」という美名のもとにアジアを戦渦に巻き込んだ日本です。

 戦時中「興亜の使命担いて起てる」という歌がありましたが、アジアが目覚め、21世紀はアジアの世紀とまで言われるようになったのは、日本が戦争をやめて、経済・社会の建設に邁進するようになってからの事です。

 日本は、戦争を放棄し、経済・社会の建設という分野で貢献して、初めてアジアのお役に立てたのです。
これを忘れて、トランプさんの驥尾に付いてみても、日本の出番はありません。

 安倍政権の方々はご存じないかもしれませんが、日本は本来「多様性(多様なDNA)の共存」、「混血の純血化」を成し遂げたて来たという過去を持ちます。
 弥生以降は武器と共に戦争という文化も輸入し、1945年まで戦争に明け暮れましたが、戦争を放棄して、本来の日本に還り、アジアや世界のお役に立てる国になれたのです。

 一方、文化面では、戦争に明け暮れた時代の中でも、神道、仏教、さらにはキリスト教も習合の対象とし、多様な宗教が平和に習合・共存する文化を創り出してきています。

 さらに付け加えれば、自然との共存でも、国土の7割の森林を残し、 里山という文化を創り、山(森林)を育てれば海も育つという知恵を生み出してきているのです。

 「多様性の共存」、「自然の保護」、これらは今、世界が最も必要としているものではないでしょうか。
 トランプのアメリカにくっつくのではなく、「日本らしさ」で世界に貢献するような考え方を今の政権に持ってほしいと、つくづく思う所です。