内閣法制局長官の処分

法制局長官ら異例の処分　年金法修正漏れで午後に (共同通信) - goo ニュース

　司法書士界には「字句の修正は会長一任」というルールがあり、カバーしうる（不思議なルールだと訝しく思っているのだが）のであるが、国会は「字句の修正は内閣総理大臣に一任」などできないだけに内閣法制局もたいへんだ。

性同一性障害特例法施行

性同一性障害特例法が施行、当事者が性別変更申し立てへ (朝日新聞) - goo ニュース

　変更後の性で婚姻届を出すことも可能だそうだ。「両性の合意に基づいて」（憲法第２４条第１項）ということになるわけね。

同性婚禁止の憲法修正案否決

　米国連邦憲法に「結婚は男女間でするもの」と明記し、男同士、女同士の同性婚を禁じる憲法修正案の採決動議が米上院の反対多数で否決されたとのこと。これは米上院が同性婚を認めたということを意味するのではなく、憲法でそのようなことを敢えて明記することに対する反対が多数を占めたということであろう。米国では古くからこのような問題が政治問題として大統領選を左右するのだから興味深い。
　日本では、日本国憲法第２４条第１項に「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し～」とあるから、同性婚は憲法上禁止されていると解される。

司法過疎対策③

　京都司法書士会では、本年度事業として司法過疎対策に取り組むこととしているが、本日、相談センターの開設候補地域の一つである京都府中部の丹波町（鳥インフルエンザで有名になったところである。）役場を先月に続いて二度目の訪問。相談センターの設置場所候補を２、３廻った。
　京都弁護士会も近隣の園部町に１０月より「園部町ひまわり基金法律事務所」を開設予定であるとのこと。アクセスポイントが多数設けられ、府民の利便性が増すことはよいことである。

プロ野球選手は労働者？

　近鉄とオリックスの合併等の球界再編に絡んで、日本プロ野球選手会が「ストライキも辞さず」と表明して物議を醸している。
　ストライキと聞くと、「えっ、プロ野球選手って労働者なの？個人事業者じゃないの？」という疑問が生ずるであろう。しかし、「日本プロ野球選手会」は、昭和６０年に東京地方労働委員会による資格認定を受けたれっきとした「労働組合」である。ところが、従来から複数年契約が可能である等、労働基準法の適用が除外されている。この点、労働組合法と労働基準法は、労働者を保護する目的が異なるので「労働者概念」が異なっており、プロ野球選手は、労働組合法上は「労働者」概念に当てはまるが、労働基準法上は「労働者」概念に当てはまらない、という取扱がなされているのである。

　なお、一般の労働者の複数年（有期）契約に関しては、平成１６年１月１日施行の改正労働基準法により原則３年（専門知識等を有する労働者の場合は５年）までＯＫとなっている（従来は１年）。

大人の科学

　学研の大人の科学が流行である（昨夏大反響だったそうだから、いささか時代遅れなのかもしれないが）。その昔小学生時代、毎月届けられる「科学」が楽しみであったが、そういうノスタルジーをくすぐるものがあるのだろう。学研も最近は「科学と学習」の売上げが芳しくないそうであるから、「大人の科学」は大ヒットといえる。思わず、「電子ブロック」と「地球環境分析キット」を購入してしまった。

敷金シンポジウム

　昨日、京都弁護士会館にて「敷金シンポジウム」（主催京都弁護士会、後援京都司法書士会）が開催された。判例の到達点、全国各地の状況等の報告があったほか、賃貸人、賃貸人側顧問弁護士、不動産業者等からも多数の参加があり、相反する立場からの活発な実のある質疑もなされ、盛況であった。

京都弁護士会編「敷金・保証金トラブル」（ぎょうせい）が最新の判例も所収しており、お薦めである。

「日本版ＬＬＣ 新しい会社のかたち」

　経済産業省産業組織課編「日本版ＬＬＣ　新しい会社のかたち」（金融財政事情研究会）。

　ＬＬＣは、会社法制の現代化に伴う商法大改正において導入が検討されている新しい会社形態。端的に言えば、パートナーシップに有限責任性を取り入れたもの。米国でも急増中。日本においても大学発ベンチャー等での活用が期待される。

株式譲渡の錯誤無効

本田宗一郎氏長男らの会社株、２億円譲渡は「錯誤無効」 (朝日新聞) - goo ニュース

　錯誤無効というよりは、法人格否認の法理と自己契約（民法第１０８条）の問題のような感がある。錯誤無効が認められた珍しいケース。

判決全文はこちら。

倒産件数過去最多（京都府上期）

　帝国データバンク京都支店が発表した京都府上期（平成１６年１月～６月）の倒産件数が過去最多２８８件ということである。比較的規模の大きい企業倒産が一服し、落ち着きを見せ始めた感があったが（現に負債総額は前年同期比４６．８％減）、個人事業者の倒産が大幅に増加した模様（全体の５３．８％）。

「一問一答破産法大改正の実務」

　四宮章夫ほか編著「一問一答破産法大改正の実務」（経済法令研究会）。

　平成１７年１月１日施行の改正破産法の実務的視点からの概説書。ざっと通読して要点を理解するのに○。

　新旧対照表としては、別冊ＮＢＬ「改正破産法新旧・旧新対照条文」（株式会社商事法務）が会社更生法、民事再生法との対照もでき、よい。

改正不動産登記法

　昨日、改正不動産登記法下における「登記義務者確認情報」の日司連のモデル案を作成する関西作業部会が神戸にて行われ、鋭意検討を加えた。９月中にはまとめる予定で進行。

司法過疎対策②

　京都司法書士会では、本年度事業として司法過疎対策に取り組むこととしているが、６日（火）、相談センターの開設候補地域である京都府中部の瑞穂町及び日吉町の各町役場を先月に続いて二度目の訪問（丹波町は後日に延期）を行い、具体的な詰めの作業に入った。７月中には大綱を定め、８月にはプレスリリース等を行って、という具合に秋のオープンを目指して着々と準備を進めねばならない。

平成１６年度司法書士試験

　昨日、平成１６年度司法書士試験が実施された。今年の出願者数は、過去最高の２９９５８人。有望新人がぞくぞく入会してくることを期待したい。

最近の出願者数等）
年　度（平成） 　11 　　 12 　　13 　　14 　　 15 　　16
出　願　者　数 21,839 22,715 23,190 25,416 28,454 29,958
対前年度増減数 　364 　 876 　　475 　2,226 3,038 　1,504
対前年度増減率　 1.7% 4.0% 　 2.1%　　9.6% 12.0% 　5.3%

票の行方～比例も地元で声からす

　昨日（４日）の日経朝刊３９面記事。比例選に個人名の得票順に当選者が決まる「非拘束名簿式」が導入されてから比例区候補も地元べったり派が増えているという話で地元熊本の事情が取り上げられており興味深い。
　地元べったり派の自民比例候補は、高校同窓の先輩だというＫ氏（京都市の元副市長。元総務省官僚。）。先日あるパーティでお会いしたが慌しかった。
　元プロ野球監督というのは、広島、ダイエーで監督を務めたＫ氏。
　逆に「全国で広く薄く票を集める方針」の民主比例候補は、高校の同級生Ｆ氏（元東京大学助教授。元経済産業省官僚。）。産学連携の権威である。バイタリティあふれるタイプであり、政治家向きであろう。彼もブログを活用していたが、選挙戦突入とともに閉鎖されている。