法務大臣閣議後記者会見の概要(令和2年2月7日(金))
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00042.html
「2件目ですが,この度,「児童虐待とたたかう法務省プロジェクトチーム」による検討結果として,「法務省児童虐待防止対策強化プラン」を取りまとめました。
この強化プランは,政府を挙げて取り組んでいる児童虐待防止対策について,法務省が有する資源・ノウハウを最大限活用し,児童相談所等に協力していくものでございます。
具体的には,各地の法務省関係機関に児童虐待担当窓口を置きます。例えば,法務少年支援センター(少年鑑別所)において,心理に関する専門的知見を活用し,親や児童の心理分析に協力するなど,各地の法務省関係機関が提供し得る資源・ノウハウを児童相談所等に提示し,その求めに応じて提供することなどを内容としています。
法務省としては,この強化プランを着実に実施し,厚生労働省等の関係省庁との連携をより一層強化しながら,児童虐待の根絶に向け,尽力してまいります。」
〇 「法務省児童虐待防止対策強化プラン」に関する質疑について
【記者】
児童虐待PTの取りまとめ結果についてですが,御紹介いただいたように,今回全国に窓口を設置するということで,その辺りの期待される効果について,御所感がありましたら,お願いいたします。
【大臣】
私の地元福島県もそうですが,地方において児童相談所の人材不足ということに悩んでおります。児童虐待の深刻な事例が報告される中,人材不足等に対応するために,政府全体で児童虐待の対策を推し進めてまいりました。この中で,法務省は,地方に,法務局,法務少年支援センター(少年鑑別所)といった様々な拠点を持ってございますが,そこにいる職員が様々なノウハウを持っているわけです。例えば少年鑑別所では,鑑別をするために少年に心理テストをしたり,非行少年の親御さんに対して,カウンセリング的な面談をするなどの,専門的なノウハウを持っております。児童相談所が心理学的な専門性を持った人材が不足しているということですので,こういった少年鑑別所の職員が講師として赴いて話をするなどして,法務省が貢献できたらということで,今回の強化プランの一つに挙げました。
それ以外にも,法務局,地方法務局,地方検察庁,少年鑑別所,保護観察所,法テラスといった法務省の様々な地方機関が連携して,全てに窓口を置き,そしてそこにあるそれぞれが児童相談所とつながる,そして,児童相談所とつながったそれぞれが自分たちが今何をやっていて,どういう動きをしているかということについて,法務省内でも連携をして情報を密に交換し合うために,連絡協議会も設置いたしました。こういったことで,児童虐待の防止のために,法務省としてできることを精一杯やっていこう,そういった思いでございます。