部長職のお仕事
管理職としての日々と趣味についてです
 



オーラファンタズムの世界を創るということで、B-CLUB SPECIAL AURA BATTLERS AURA FHANTASMの裏表紙、出渕さんのイラストをイメージソースとしたビネットの作製を行っています。
オーラファンタズム~バイストンウェルの世界を一番体現すると思う、ミ・フェラリオを軸にして出渕さんのイラストの世界を創ってみました。

完成品


作製イメージソースにした、出渕さんの素晴らしいイラスト


今回、MAX FACTORYのPLAMAXネイキットエンジェルのシリーズから、高橋しょう子さんと希崎ジェシカさんのキットをミ・フェラリオに使用。甲虫にはフジミ模型のカブトムシを改造して使用しました。
ガーゴイルのような魔法陣は石粉粘土を使用して自作造形しています。

■The Story of Bystone Well AURAFHANTASM 完成品画像


























作製記事その1~その5はコチラのリンクから。
オーラファンタズムの世界を創る その1(コンセプト編) → 記事はコチラ
オーラファンタズムの世界を創る その2(甲虫工作編)  → 記事はコチラ
オーラファンタズムの世界を創る その3(フェラリオ工作編) → 記事はコチラ
オーラファンタズムの世界を創る その4(塗装編) → 記事はコチラ
オーラファンタズムの世界を創る その5(ベース編) → 記事はコチラ






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旧キット1/72ゲド、完成しました。


このゲド、本当は昨年秋のモデスポエキシビジョン参加のAB作品群に持って行く計画をしてましたが、1/24ダンバインに手が取られてとても作製に手がまわらず、モデスポ後の作製開始になりました。2014年11月作製開始、2015年5月作製終了です...途中かなり放置期間がありました(大汗)

完成できたのは、mineさんのところで開催されているアカ肉旧コン6のおかげです。
ずっと参加したかったアカ肉旧コン。ゲドで参加できて本当に良かったw

アカ肉球根は旧キットの力作ぞろいです! 一見の価値あり! お時間あればゲドもご覧いただけると幸いです!!!

私のAB作製ですが、劇中とってもかわいそうな扱いだった悲劇の騎士バーン・バニングス追悼をテーマに、ズワァースレプラカーンビランビードラムロと、バーンの搭乗したABを遡りながら作製してきました。
(ついでに宿敵のダンバインも作りましたw)
劇中でバーンがゲドに乗った描写や言及はありませんが、(当時は、...ショウ・ザマがバイストンウエルに召喚されるまでは...)最強の騎士だったバーンがバイストンウエルで初めてのABとなるゲドに乗らなかったはずがないとの妄想(?)から、最初の搭乗ABであろうゲドをテーマの閉めに持ってきました。
(実は転生後に乗ったズワウスもありますが...ズワウスのGKは持ってるのでどこかで作ろう...多分w)

このゲド、aspさんからキットを譲っていただき作製することが出来ました。aspさん、貴重なキットをありがとうございました。

■ゲド

アカ肉旧コン6と画像がかぶりますが、ご容赦ください。















■作製記

ゲド、箱絵がカッコいい!!! ABの箱絵は本当にカッコいいですね。ガリアンと双璧です。


ゲドの設定画です。

いかにも旧式の匂いがぷいんぷいんして...設定にぴったりマッチw

でも私の中でのゲドはこれ。

オーラファンタズムの出渕さんのゲドイラストです。
もうカッケー、カッケー、カッケー!!!
バイストンウエル初めてのAB! スゲーぞ!!!

で、問題のキットなのですが...
キットの比較用の仮組画像は今回はすいませんがありません。一応、自分の作製開始条件として2つキットが揃わないとスタートできないことにしてるので、もう一つ予備はあるのですが、あまりにも貴重なキットだったので今回は仮組出来ず(2015年10月の再販計画にゲドは入っているのかな?)
取説の写真で代用です。

レプラカーンやビランビーに比べると非常に出来が良いキットですが、それでもねぇー???という感じはします。
各部を詰める作業を中心に改修しました。


1.頭部
 元のキットの頭部です。
 正面
 
 側面
 
 斜め
  
 う~ん、オケラか?ゴキか?...(汗)

 ちょっとこのままではアレなので、まずは頭部を詰める作業から。
 作業に邪魔になるアゴを外します。
 

 頭部の幅を目分量で詰めながら、凹み分はプラ板で確保。
 

 後頭部へのラインも短すぎるのでプラ板一枚分で延長。
 

 頭部前頭葉ラインを、前述の出渕さんのゲドのイラストを参考にアレンジ変更。
 
 前頭葉をエポパテで一段盛り上げました。
 だいたいこれが頭部の完成に近い画像です。
 
 目の上にも庇を作ってます。設定画等にはありませんが、ズワァース、レプラカーン、ビランビーも皆この目の上の庇を付けてます。
 これをやることで精悍なイメージが出ます。
 
2.胴体
 ゲドも例にもれず、これまた太い胴体です。
 

 出渕さんのゲドイメージにするため、旧式ABですがヒーロ体型を目指しました。
 まずは各部で幅詰め量が変わるため、3分割。
 

 胸部の横幅はそのまま。前後は八の字に少し幅増ししてます。腹部、腰部は下に行くほど詰め量を増やす感じで幅詰めしてます。
 
 腹部はプラ板で延長してます。

 先の腹部をエポパテでライン整合して、胸部ハッチ下をプラ板とエポパテで形状変更。
 
 (前項の頭部の前頭葉もこの段階でエポパテで修正してます)

 腰の先端を出渕さんイラストに合わせてエポパテで形状変更。
 
 
3.肩
 肩の少し小さい感じがするので(出渕さんゲドをイメージした場合です)、まずは幅を増しました。
 

 凸部分もボリュームが少ないので、エポパテで増量。
 

 こんな感じです。
 

4.脚
 脚も太い!特に脛から下w
 

 まずは幅詰めしました。向かって右が幅詰め後。かなり詰めてます。
 

 長さも短すぎるので、プラ板2枚分で延長。
 

 裾の形状もちょっとキットのままでは単調なので、これもエポパテで形状変更。
 

5.足
 キットの画像は取ってませんが、キットはべた足です。
 いったん足指を切り離して、角度をつけて再接着。
 
 足の爪で立ってる形にしました。

 足指の周りをエポパテで変更し、爪を強調するようにしました。
 

6.背中
 キットのオーラ吸引器(?)は丸一モールドのすごく単純すぎる形状なので、市販のオプションパーツへ置き換えました。
 

7.指
 ゲドは4本指! キットを見るまで気が付きませんでしたw
 キットは丸く太い指なので、削り込むことで多少はシャープ化。
 

8.羽
 羽はキットのものを使用。
 根本を少し折り曲げて、外向きに広がるように細工してます。

9.全身
 改修作業は大まかに言って以上です。
 全身ほぼ作業終了後の画像です。










10.塗装
 下地はミッドナイトブルーです。上から軽くグラデーションで以下を塗装。
 ・本体茶色部 クレオスのオリーブドラブ(1)
 ・本体黄色部 クレオスのミドルストーン
 ・本体緑色部 クレオスのカーキグリーン+同ムーンストーンパール+光沢コート
 ・赤部 エナメルの赤
 ・爪部分 下地にガイアのニュートラルグレー2を軽く吹いて、クレオスのムーンストーンパール+光沢コート

 本体の茶色と黄色は塗装後にエナメルの茶系でウオッシングしてます。


■あとがき
 ようやくバーンバニングス追悼が終わりました。
 この作製記を持ってバーンバニングス編が終了です。振り返れば旧キットAB作製を始めたのが2012年の8月なので、もうかれこれ3年ですねw
 最近ブログの履歴を見るとAB作製にかかる記事を見ていただく事が多くなっているようで、AB好きとしては嬉しい限りです。
 HJのAB作例記事連載もどんどん作品数を増やされて毎月楽しみですし、何と2015年10月にはABキットの再販もかかるという情報も。
 これはAB回帰か?! 10月再販に向けてABは熱くなりそうですねー 楽しみ。

 バーンの次はマーベル編の予定ですw



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旧キットの1/24ダンバイン完成しました。
11月初に大阪で開催されたモデスポ2014エキシビジョンにランドマーク的な作品として参加したものになります。
期間中は多数の来場者の方にご感想やコメントをいただき本当にありがとうごさいました。

30cm級の大型キットになります。
今回初めて大型キットの本格作製でもあり、また展示会の納期にも迫られて作製は結構大変でしたが、大型キットの作製の楽しみを十二分に味わえた作品となりました。


■オーラバトラー ダンバイン





















■作製

まずはパケ絵から。
デカい箱にこの迫力のある絵がドドンと!もう買いなさいと言わんばかりのオーラを発するパケ絵です。カッコいい!!!


仮組をしないまま切り貼りの作業に入ったので、全身素組の画像はありません。
箱の完成写真から全身画像は流用です。
ドン!


もう一丁、ドン!


う~ん...旧キットのダンバインの中では決定版と言われるだけあって、上手く特徴をとらえたキットだと思います。
...思いますが、やはり胴体の太さと手のデカさは許容仕切れないかと...
後姿はホントカッコいいですよね。あと顔もイケメンだし、アニメ劇中のイメージをうまく再現してて、個人的にはある意味MGの頭より好きだったりします。

もともとは、このままサクっと組んでモデスポにランドマークとして持ち込む予定でした。今考えると改修しておいて良かった(汗) そのまま持ち込んだ日にはどうなったことやら...(大汗)

1.頭部
 まずは頭部ですが、基本良くできたキットです。そのままでも十分カッコいい。ただ目が大きすぎかなー
 

 もう少し目つきを悪くしたかったので、ヘルメット側のラインをプラ板とエポパテで変更。
 
 正直、下側は設定と異なるラインです。大幅な変更をして改悪したくなかったので、ちょっと違うラインですが画像のようにまとめてみました。

 あと頭頂部のVマークあたりから先端までのラインを少し削って、ちょっとだけ細身にしてます。

 それと口の部分を1mm程、上方向と前方に大型化しました。あと、前面から見たときにヘルメットと内部構造との隙間が目立つので、そこをプラ板で塞ぐような加工もしてます(下の画像で下部の横に貼ってあるプラ板のこと)
 
 目の下部にあたる部分も薄くなるように現物合わせて削り込んでます。キットのままでは少し厚めで目の下のラインが目立ち過ぎなので。

 今回一応LED電飾で目が光るようにしてます。頭部にはもともとムギ球を仕込む構造になっているので、それを流用してチップLEDを仕込んでます。
 さらに画像はありませんが次に記載している首と頭のジョイントのために、頭側にボールジョイント基部を組み込んでます。
 これにより首を固定しても多少の頭の回転とあご引きが出来るようにしてます(キットは首の中心で左右回転するようになっているので) また、あごを大目に引けるように下部裏側の首と干渉する部分を削って調整をしています。

2.首
 キットパーツにもオーラマルスっぽいモールドが入ってますが、ちょっと弱すぎるのでエポパテでオーラマルスを新造しました。
 事前にエポパテで太さの違う紐状のものを作っておき、頃合いに硬化してきたところで首のベースにエポパテを塗りつけて、その上にひも状のパテを張り付けることでそれらしく見えるように作製しました。
 

3.胴体
 元のキットの状態です。これが素組の雰囲気を出している唯一の画像です(笑)
 
 この画像でも、頭部比較でかなり胴体が太いことが分かっていただけると思います。
 とてもこのまま許容するわけにいかないと、ばさっとノコギリを入れたのが泥沼の始まりでした(笑)

 まずは胴体の分断です。胸部と腰に分けました。
 
 ABはどうしても胴体と腰の幅詰め量が異なるので、いったん腰は分離した方が作業がしやすいです。 

 背中側の幅詰めのための分断です。
 腕の取り付け機構などは活用したかったので、かなり複雑な分断をしました。
 
 最外側と中央ブロックで幅詰め量をコントロールしてます。

 未改修の前面側パーツとの比較です。幅詰め量をつかんでもらえると思います。左右各10mm、全体で20mm程を幅詰めしてます。
 

 続いて前面パーツですが、いったん肩側のブロックを切り離しました。
 
 この状態で中央部分とこの切り離した肩側のパーツの内側で幅詰めしてます。

 中央分を分断し、背中側に合わせて幅詰め。さらに肩側のパーツが斜めになるように調整。
 
 上記画像は何度も詰めなおした作業の途中の画像です。最終的にはもう少し横っ腹が斜めになるように調整してます。

 襟もとの調整です。襟が開き過ぎだったので中央に寄せる作業をしました。分かり難いのですが、襟もとは幅詰めの際に切り取らず、下側に切れ込みを入れて、グイッと強引に曲げて中央に寄せてます。これにより出来た胴体側の隙間はプラ板で塞いでます。
 

 9月に開催されたNaGoMo3で、オーラバトラーの模型雑誌作例を手がけられている只野☆慶さんから色々とこのダンバインに対してありがたいアドバイスをいただきました。その中でまず一番にご指摘をもらったのが襟の形状。
 頭部ラインとの一体化を意識するようにとのアドバイス。 確かに頭と襟のラインはバラバラでした。
 そこで襟は最終的に数mmかさ上げしながら、後頭部のラインと自然につながるようにしました。
 
 画像で襟のグレーの部分が作業位置となります。プラ板とエポパテでかさ上げ+ライン変更しています。

 胸部のハッチパーツは開閉をオミットしました。ハッチ開閉とコクピット内部を再現しながらの幅詰めは私の技量では無理(笑)
 開閉機構の部分を切り離し。
 

 切り離したサイド部分はプラ板でカバー
 
 ここは胴体幅の微調ために何度か作り変えてます。

 腹部ハッチパーツも中央部で幅詰め。
 
 画像の向かって右の量だけ切り出してます。

 胴体は何度やっても気に入らず、たしか4回ほど幅詰めの調整で手を入れています。
 胸部のサイドが斜めになるように微調したことと、腰に向かって腹部がすっと細くなるように何度か調整しました。


4.腰
 腰も胴体に合わせて幅詰め。幅詰め量は10mm強でしょうか...胴体の幅調整に合わせて腰も何回か再調整しているので、最終的な詰め量はもう少し多いかもしれません。
 
 腰の前パーツ。
 脚の取り付け機構を生かすために3つに分断し、中央部と左右パーツの切断面で幅詰め。
 

 腰の後ろパーツ。
 ここも脚部の取り付け確保と腰裏のオーラ吸引器(orオーラコンバータ)の構造を生かすために複雑なカットを行い、幅詰め量の分散を図りました。
 もっと簡単に出来たかもしれません。
 

 腰の前垂れ(?)を少し持ち上げるようにライン変更しました。
 
 
 あとは全体に表面で削り込みを行い、ラインが自然に見えるように加工+ダイエットを行っています。

 脚部股関節のオーラマルスには悩みました。今回100%固定ポーズではなく、て多少は可動を残したかったこと(固定ポーズのイメージが固まらなかったため)と、搬送のやり易さを考えて脚部は分離できる様にしたかったことなどから、オーラマルスは従来の1/72のように固定のエポパテでなく、ある程度柔軟な素材での作製を念頭に置いてました。
 色々と素材屋を回ったあげく、ほとんど時間切れでエイヤァーで決めたのが、電気配線保護用のチューブの使用です。脚部との兼ね合いから腰部にオーラマルスを設置し、中空にして脚部の固定軸が通るような取り付けをしました。
 
 画像は作業途中のものです。
 上の隙間はプラ板とエポパテで塞いでいます。


5.脚部
 脚部の問題点は大きく2つ。
 膝の部分がとってつけたようなパーツの組合せになっていて、太もも→膝→脛へのラインが分断しているように見えること。
 もう一つは太ももがやたら太く見えること。

 まずはラインの流れを自然にするために、太ももの膝部分と脛の膝部分を膝の丸みに合わせてプラ板でライン変更しました。
 
 向かって右が実施後。アップの画像ではないので分かり難いですね...

 続いて太もものダイエット。
 段落ちになっている中央の凹みラインを保持しながら全体を幅詰めするため、外側のパーツの貼り付け面で1mm幅詰め。
 あとは内腿にパテを裏打ちして、ひたすら削り込み。
 
 画像の向かって右が幅詰め加工後です。分かり難いですねー このあとも内腿の削り込みはさらに行っています。

 脚の裾ですが、元のキットのままだとこんな感じです。
 
 ちょっと単純なラインで寂しいー

 そこでラインに変化を持たせました。
 
 削り込みでラインを変えてます。また裏からも削り込みをして縁が薄くなるようにもしてます。

 足首は基本的にキットのままですが、脚との接続部分を3mmのアルミ線に置き換えてます。これにより接続軸が外側になるようにシフトさせ、脚を開いたときに足首、爪先の接地性を高めています。


6.腕部
 腕部の問題は大きく2点。2点だけですが、かなり深刻な問題。
 とにかく前腕が太い&手がデカい。
 ダンバインはもともと末端肥大のデザインですが、それにしてもこれは行きすぎだろうと思うレベル(汗)
 
 途中のパーツバランス確認時点。
 
 もう太いのが気になって気になって...

 途中の改修中画像。
 
 斜めから見ても相当太い!!! この太さはキット実物をご覧いただければ良くわかります。ホント太いー(笑)

 表面からの削り込みでどうにかなるレベルでもないので、前腕のてっぺんを切り取って、裏から張り付けることでプラの厚みの2倍程度を短縮することを意図しました。それでもまだ太さは解消せずにそのあと裏打ちして削り込んでるですが...
 
 
 ダンバインの作製の際の思い出は?と聞かれると、多分、胴体の幅詰めと前腕のやすり掛けと答えるくらいに、一時は暇さえあれば前腕に180番でペーパ掛けしてました。
 
 さらに手の裾のラインがキットのままだと単純でパッとしないので、プラ板とエポパテでラインを変更しました。
 
 向かって右が加工後です。


 続いて二の腕ですが、これも太い!
 上部のくびれが出るようにひたすらペーパ掛けを行いました。
 それと、只野さんから力こぶの位置がおかしいので変更した方が良いとアドバイをいただいていたので、いったん力こぶを切り取ったあとで位置変更してます。
 
 まずは切り取り。
 
 
 前方向へ位置移動。
 
 前面から見ても力強さが出るようになりました。 
 
 続いて爪。
 劇中でも活躍する爪ですが、キットはオーラショットの固定に走りすぎて明らかにおかしい形状でした。
 
 鉤状になり過ぎ。

 別パーツを使ったり、プラ板から自作するのも大変なので、爪のパーツそのものを部材として鉤状を改修しました。
 鉤状の部分を画像の下のパーツに入れてあるラインで分断し、上のパーツのように角度を変えて取り付け。
 
 隙間をプラ板とパテで埋めてます。

 こんな感じになります。
 
 
 
 最後に手。これも手こずりました。
 1/60のガンプラの手を持ってくるとゴツゴツし過ぎですし、他に適当なものも無いという状況下で、最終的にはキットの平手を改修して使うことにしました。
 冒頭画像を見ていただければわかりますが、とにかく平手はデカいです。これをバラバラに分解して小型化も含めて改修しました。

 まずは右手。左手に比べて比較的マシな右手(あくまで左手に比べて、です..笑)
 剣を握れる状態で再構築しました。
 関節等々でとにかく分断。
 
 指先は各節で輪切りにして、角度を変えてアルミ線を通してから接着してます。
 親指の付け根も小型化しながら再構築。手のひら、手の甲も小型化のために削り込み。
 

 右手よりさらにデカい左手。同じように各関節、節でバラバラに。
 手のひら側から、手の厚みが半分程度になるくらいに削り込んでます。
 
 指は右手と同じように関節でバラバラにして、アルミ線を通して位置を仮決めして接着。そのあとでエポパテで関節を作りました。
 

 
7.肩
 これも只野さんからいただいたアドバイスで、腕の開口側のラインを変えました。
 キットのままだと凸部分と外周ラインが近すぎて変な感じでした。
 
 プラ板で裏貼りしてエポパテでライン変更してます。
 向かって左が改修後。

 さらに凸モールドのまわりの部分を削り込みしました。これでグッと雰囲気が良くなります。
 
 向かって右がが改修後。


8.オーラコンバーター
 元のコンバーターはとにかくでかい(笑) もとの広い肩幅に合わせてコンバーターの幅も広い!
 

 そのままでは幅詰めした胴体に対して幅が広すぎるので、コンバーターも幅詰めしました。
 
 まずは上部パーツ。
 
 中央の凹モールドはそのまま使いたかったので、真ん中で分担ではなく凹モールドの左右で幅詰めしてます。左右で約10mm強。

 下のパーツ。
 中央のブロックをいったん切り離し、コンバーターを先の幅詰め後の上部パーツに固定したあとで、現物合わせで中央のブロックを幅詰めしてます。
 

 コンバーター取り付け基部はキットのままだとあまりにも貧弱なモールドだったので、市販の丸モールドパーツを組み合わせ、そのまわりをプラ板で覆うことで何となくオーラコンバーター基部に見えるようにしてみました。
 


9.関節のオーラマルス
 腕と脚のオーラマルスはキットのビニールチューブを使いました。
 それだけだと関節の内部機構を隠し切れないので、一回り細いビニール線を持ってきて、取り付けパーツを作製し、脚と腕に仕込みました。
 時間に追われていて画像がありません(汗) 


10.全体
 改修の終わりごろの全体像です。あまり改修部分が目立ちませんねー(汗)

 

 


11.サフ
 


12.塗装
 下地はジャーマングレー。胸部・腹部ハッチと爪はミットナイトブルー。つや消しか光沢かで下地を使い分けました。
 本体の薄い青を最初に作ってます。
 ガイアのホワイトにクレオスの紫を少量、同じくクレオスの色の源のシアンを少量で適当(!)に調色。
 コンバーターの濃い青は、その薄い青に紫とシアンを追加して色味を濃くしています。
 肩と脚凸モールドは同じく本体の薄い青に色の源のマゼンダを投入し、赤紫(というかピンク系?)にしてます。
 胴体の緑はクレオスの緑。ハッチは同じく緑をいったん塗った後で光沢コート。その上からパール系の塗料を吹いて、さらに光沢コート重ねて吹いてます。
 手と足はオリーブドラブとカーキーグリーンを下地のジャーマングレーとの様子を見ながら適当に塗り重ね。
 爪はミッドナイトブルーの下地にガイアのニュートラルグレーⅡを根本を残す感じでグラデーション吹きし、いったん光沢コート。その上からパール系を吹いて、さらに光沢コートを重ね吹き。

 本体の塗装時に太もも、脛、腰など特に下半身のグラデーションを強めにして、パーツの途中に筋が入るようにし、その上から薄めた同色を様子を見ながら吹いて、最後には塗装の切り返しがうっすら見えるようにしてみました。
 本当は、RRメカニクス05号の毒島さんのダンバインの作例(素晴らしい!!!)での塗装関連記事を参考にして、色々な色を置いてから上吹きしたかったのですが、時間が押しているため失敗が出来ないことと、かなりチキンなため、結局は無難な吹き方になってしまいました。
 本人として、下半身のあちこちにうっすらと影が残っているところが血管のように見えるのが気に入っており、やはり毒島さんの手法をとればもっといい表現になったのにとちょっと後悔してます。


■あとがき
 長文になり申し訳ございません。
 もともとはランドマーク的にさっくり作る予定だったメガバインですが、思いのほか気合を入れた作製になりました。
 モデスポ2014のエキシビジョンでは多数の方にこのダンバインを見ていただき、嬉しいご感想、コメントを沢山いただく事ができました。
 本当に作った甲斐がありました。

 30cmクラスの大型モデルは10年ほど前にPGストライクをパチ組した切りですので、本格作製は今回が初めてでした。
 普段はSDや1/72ABなど、10cm級の作品しか作らないので、今回で大型キットの大変さを身に染みて感じてます。体積換算で9倍ですので、表面処理や塗装の大変さは当初の想像をはるかに超えるものでした。 メガモデルをさくっと作られるモデラーさんをホント尊敬します。
 ただ、大変でしたが作製しているときの手ごたえ、出来たときの満足感、見ていただく時のインパクトなど、大型モデルでしか味わえない楽しみも十二分に満喫出来た作製となりました。大型モデルって楽しいなぁー!

 次の機会があるかどうかはわかりませんが、機会あればまた大型モデルにチャレンジしてみたいと思います。

 長文、最後までご覧いただきありがとうございました!

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旧キット1/72ドラムロの完成作製記をアップします。

バーン・バニングスの登場ABをズワァースから逆順に追って作製してきましたが、ついに劇中の最初の搭乗機であるドラムロまで来ました。
このドラムロ、第一話での登場シーンとその活躍はABというものを一目で理解させた素晴らしい演出だと思いました。
今回は当然、バーンの乗機である赤いドラムロです。

キットは1/72の中ではかなりの良好なキットで、ドラムロの雰囲気をうまくとらえていますが、それでもイメージギャップが大きいので、設定画と竹谷隆之さんのドラムロスケッチを終始眺めながらの作製となりました。


■オーラバトラー ドラムロ



















■作製記

元のキットです。


斜め俯瞰


悪くはないのですが、この設定画と比較するとやはりそっと箱に戻したくなります。

※ちなみにこの設定画はトッド用ドラムロです...

この設定画のドラムロはホントかっこ良いなぁー

もう一つ自分の中でドラムロというとこれ。

竹谷隆之ドラムロ!
このデザイン、素晴らしいです!!!


1.胴体分解
 元のドラムロのキットの面構えをじっくり見るとやっぱり違うーという感想です。

 このままではやっぱり厳しい。
 異なると思う点
 ・頭部形状
 ・胸のはり
 ・肩の位置
 ・コンバータの胴体との接続位置
 ・コクピット形状とその横のツノ(?)の厚み

 キットの一体型の整形状態では作業がやり難いので、各部をバラバラにしました。

 まずは頭と肩の切り離し。


 コクピットの切り離し。


 切り出した各部についてそれぞれ加工整形をしていきます。

2.頭
 頭部はやや楕円の変な形状をしているので、後頭部にパテを盛ってドラムロらしい円形の頭にしました。



3.胸部
 頭部との整合を図りながら、薄い胸板をエポパテで厚くしていきます。


 他の部分の作業も済ませた後の画像ですが、最終的に胸部は多少のアレンジも入れて、このような感じにパテで仕上げました。



4.コクピットハッチ
 キットのままだと何かもさっとした印象でしたので、これを二つに分断。


 八の字に幅詰めをしました。




 コクピットハッチの横のツノです、そのままだと細いのでプラ板とエポパテで根本だけ幅増し。



5.腕・肩
 腕で問題になるのが爪。
 キットの四角い棒のような爪からイメージの爪を作るのは非常に難儀なため、ココだけは別キットの手を借りることにしました。
 爪のベースはHGUCズゴック。
 ズゴックの爪の横に0.5mmのプラ板を貼り、爪の先端の角度を変えました。

  
 角度出しとか結構面倒(笑) 6本もやると飽きっぽい私には苦行でしかありません。


 竹谷ドラムロのテイストを入れたく、前腕を少しだけ延長しました。
 この辺りで切断。


 このくらい延長してます。


 前腕にはエポパテで力こぶを追加。
 また肩は内側を薄く削りながら、外側のラインをエポパテで変更してます。



6.脚
 脚は足首(?)を修正しました。
 ダラっとした甲の角度が気に入らなかったので、前部の角度を変更してます。


 整形して元と比較すると数mm程高くなってます。

 元キットのドラムロはかなり背が低いのでこれくらいかさ上げしてちょうど良い感じです。

 脚部と足首は少し外側にオフセットしてアルミ線で接続。



7.コンバーター
 形状が少し違う気がしたので、胴体側のラインを少し変更しました。
 向かって右側が形状を変えた状態です。



8.全体像
 作業終わったとき、おおよそこんな感じです。



9.サフ画像+元キットとの比較。
 だいぶ雰囲気が元のキットと変わりました。



10.塗装
 下地としてミッドナイトブルーを塗ってあった上から、ガイアのスカーレットをグラデをきつめに。
 その上からクリアーレッドでムラが出るように赤みを増して、さらにクレオスのモザンレッドをしゃびしゃび状態で吹き付け。
 ハッチはカーキーグリーン。
 グレー部分は何回かやり直してます。ちょっと記憶が定かではありません(すみません)


■あとがき
9月に行われたNaGoMo3のコンテストのメイン展示用に完成させ、11月のモデスポエキシビジョンのAB展示にもって行きました。
おかげさまで沢山のご感想をいただく事が出来ました。ご覧いただいた皆様、本当にありがとうございました。
非常に小さい作品ですが気合だけは詰まってます(笑)


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旧キット1/72ビランビー、完成しました!
ズワァース→レプラカーン→そして今回のビランビーと、昨年から辿ってきているオーラバトラー作製ですが、この流れは聖戦士ダンバインの主要キャラクタである騎士バーン・バニングスの搭乗機体を遡っています。悲劇の騎士へ哀悼の意を込めて。

と、作製の理由付けはともかく、最恐、最凶、最強と色々な枕詞がキット紹介にはついて回る旧キットのビランビー。
ネット上の作製記事を見ても、皆さんこれにはかなり手を焼かれ、かなり難儀されているようです。
密かな(かなりな)恐れを抱きつつも、怖いもの知らずの勢いで飛び込んでみました。
...やっぱり凄かった...と言うのが作製を終えての感想(汗)


■オーラバトラー ビランビー


























■作製記
 いつも以上に作製工程は行ったり来たりしています。
 後追いの作製記事では紹介しきれない内容や、前後が矛盾する内容もありますので、もし詳細をご確認いただく場合は、どれか通常のオーラバトラーの記事を拾ってもらって、記事表題右下のカテゴリの部分に表示されている「オーラバトラー」の表示をクリックください。
 オーラバトラー関連の記事のみがピックアップされますので遡っていただければ、毎回のビランビーの作製記事を見ていただくことが出来ます。

1.スタート
 まずは旧キットの確認です。
 
 オーラバトラーは世界を制圧する!(確か制圧だった?席巻?)って当時のプラモデルCMで流れてましたが、まさに最強!!!
 模型情報誌で84年にあった(らしい)モデルグランプリで、イメージギャップ賞をめでたく(?)受賞した1/72ビランビー。見事です、流石です、最恐です(滝汗)



でもこのキット、当時の設定資料の三面図にはかなり正確で、資料と比較すると「確かにこうだよね」「これで正解だよね」って妙に納得で出来てしまう、非常に優秀なキットでもあるのです(この件、真面目な見解です)。
苦難の作製を終わった後でこの素組のキットをみると、妙に愛着が湧いて、さらにはカッコ良く見えてくるのは何故なんでしょうか...

でも目指すはこの設定画の、大好きなカッコいいビランビーです。



2.頭部
 まずは何はともあえ頭部です。頭部さえカッコ良くなれば8割は出来たも同然。
 キットの頭部です...
 
 そっと箱に戻してフタをしたくなりました。
 正直、何をどうして良いのかまったくわからないで数日が経ってます。途方に暮れるとはこの事かと。

 ぼーっとしてても何も始まらないので、まずは鶏冠を切りました。
 あと設定画の斜視図と睨めっこすること数刻。頬袋とあごの位置関係が何となくおかしい気がしてきました。
 ここをとっかかりにまずは頬袋を切り離しました。
 

 切り離した頬袋を少し後ろに下げることでずいぶんと印象が変わることが分かってからは比較的早く作業は進みました。
 もともとモールドされている目玉を削り落として目頭部分の形状を整えつつ、目の上にラインをつけてアクセントを入れたり、前頭部をわずかに延長したりしてしてみました。
 
 このあたりで何かやれそうな実感が出てきてます。

 目をプラ板、後頭部をエポパテで作り、各部の微調を繰り返しました。
 

 口は市販のバーニアパーツの形状を変更して流用しています。


3.胸部
 キットは胴体が前後の2パーツ、モナカ構造です。
 胸部も腹部も腰部もありません。
 もともとマッチョすぎる造形なので全体に幅詰めしないといけないのですが、部分毎に幅詰め量が異なるので、まずは3つに分割しました。
 

 分割した胸部はさらに3つに分割し、角度を変えることで幅を変えています。同時に厚み増しにもなってます。
 

 背中も合わせて三つに分けて、前面の胸部改修にあわせて幅詰めしてます。
 

 胸部のハッチはそのままでは小さいイメージだったので、角度を変えるとともに下部を延長しています。
 

 横幅は下記のように広がっています。
 

 襟まわりのラインをエポパテで変更したり、下部のラインも変更。
 ハッチ取付部分はキットの凸をいったん切り離して位置を変えて取り付け。
 


4.胴体
 分割した胴体を幅詰めします。
 

 比較するとこうなります。
 
 かなり詰めています(数量提示できずすみません...汗)

 
5.腰部
 分割した腰を処理します。この腰も頭部に相当するぐらいに厄介なところでした。
 もさっとした感じを払しょくするために、幅、縦、奥の各方向を幅詰めし、ラインを変更しました。

 まずは幅詰めのため分断、
 

 上下も詰めます。
 マーキングの位置でカットしていきます。
 
 
 後ろも加工し、このレベルまで抑えています。
 

 幅はこんな感じになります。
 

 さらに微調を繰り返し、腰の概要を決めてから特徴のある丸モールドを取り付けてます。
 
 個別の画像はありませんが、コクピットはプラ板で作って上にかぶせてます。

 さらに特徴のある謎の股間の牙。
 キットのモールドではさすがに無理なので、プラ板とパテで牙を作り直しました。
 プラ板で芯のベースを作り、
 
 
 エポパテで形状作製。
 

 これをプラ板に並べて牙ベースを作って股間に収めてます。
 
  
6.脚部
 この脚部では、特に脛が設定画の斜視図と大きく異なってます。
 まずは脛の角度を変更します。
 正面とサイドの角度が切り替わる端の部分に切り込みを入れて、中央が盛り上がるように形状を変えました。
 
 これにより若干幅詰めになってます。

 内側部分には裏からパテの裏打ちをして、凹みになるように削り込んでます。
 

 前面の脛の加工に伴い、ふくらはぎ部分は逆に幅増しになります。
 

 ふとももは途中で分断し、1mm延長してます。またカットの角度を工夫して少しモモが”くの字”になるようにしてます。

 股間との接続部分はエポパテでライン変更してます。

 足の指と爪ですが、まずはまっすぐ過ぎる形状を変えます。
 2か所に切り目を入れて、形状変更。
 

 爪はプラ板で延長してます。
 

 足首に取り付け。
 足首はアルミ線で高さと角度を調整出来るようにしてます。
 

 足首を取り付けた脚部です。
 

 足指との境目がカクカクしているので、プラ板とパテでなだらかに形状変更。
 


7.肩部
 肩もキットのままだとボリューム不足なので、幅増しとライン変更を行いました。
 まずは肩の合わせ目でハの字に幅増し。
 
 向かって左まで広げてます。

 肩の前面の形状が設定と大きく異なるので、プラ板で少しそれらしく形状を変更しています。
 

 さらに胴体側のラインをエポパテで軽く形状変更しました。
 


8.腕部
 腕も棒のような形状のためそのままでは使えません。
 二の腕はいったん斜めにカットし、これをずらせて接着、そのあとでエポパテで形を整えました。
 

 
 この斜めにいったん切ってずらせて接着するというのは、ネットで作例を見ていた中で、MT2さんという方が実践さえていたのを参考にさせていただきました。 

 前腕もボリュームを持たせるために、接着面でハの字に幅増し。
 

 その後、二の腕と同じように分断し、少しずらせて接着、再構築してます。
 

 前腕と二の腕はこんな感じです。
 

 爪はエポパテで厚み増しして大型化しました。
 


9.オーラコンバーター
 基本はキットのコンバーターをそのまま流用してます。
 サイドの凸はモールドが甘くて消えかけているので、これをいったん削り落として、プラ板で再生しました。
 

 裏のモールドはナイフで細かく筋を入れて、オーラ吸収、排出部分のイメージを作りました。
 


10.オーラマルス
 胸部-腕、腰-脚部、肘裏、膝裏のオーラマルスはエポパテで作ってます。
  


11.比較、全体像
 加工の全体像です。作製が行ったり来たりで、結果完成での比較や全身像の画像はありませんでした(汗)

 キットとの比較です。
 

 

 


12.塗装
 本体の基本色はガイアのコバルトブルーに、クレオスの色の源のマゼンダを少しずつ入れながら、紫色に振りました、
 ハッチや太ももの緑はクレオスのブラックグリーン。
 共に下地にはジャーマングレーを塗布して、上からグラデーション塗装してます。
 目はクレオスのGXメタルイエローを使いました。
 爪、股間の牙などは下地のジャーマングレーにガイアのニュートラルグレー2をグラデ塗装、その上にクレオスのMr.クリスタル ムーンストーンパーを軽く吹きました。

 基本塗装後に半ツヤのコートを吹いて、上から茶系のエナメルでウオッシング。その後につや消しのグレークリアーを軽く吹いて、エナメル各色を置いては拭ってを繰り返し。最後にエナメルのロイヤルブルーでアクセントをつけてます。


■あとがき
 長文を最後までご覧いただきありがとうございました。
 非常に厳しいキットでしたが、色々工夫を考えることでオーラバトラー旧キットの醍醐味を存分に味わうことが出来ました。

 作製に当たっては過去の雑誌作例を見たり、ネットの先達の作品を参考にさせていただきました。
 この難しいキットに先達派各位はそれぞれの視点で取り組まれていますが、キットが”異常に”難しいがゆえに、見ているとその意図や思いが非常によく伝わってきました。
 今回、作例を通してその作製者の方々と心の対話ができたかなと(笑)

 自分なりに最後まで何とかまとめることが出来ました。このビランビー、いかがでしょうか。

 

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旧キットAB1/72レプラカーンの完成作製記事UPします。

作製開始が2012年の8月ですから、記事としてアップするまで1年と4ヵ月の長丁場になりました。
作製開始は先のズワァースよりかなり早かったのですが、一時ズワァース優先で放置期間もあり、まとめは随分と遅くなりました。

このレプラカーン、旧キットを作りたいという欲求と、AB大好きが掛け合わさって作製を開始しましたが、2013年に入りダンバイン30周年と重なったことで、自分の中ではズワァース共々かなり盛り上がった作製になりました。

完成は10月のNAGOMO2の前で、展示会コンテスト作品として出品。また翌11月のモデラーズEXPOのエキシビジョン参加展示にも持って行きました。
会場では色々ご感想をいただき、本当に嬉しかったです。
また、ずをコン3.5AB祭にも先行のズワァースに追っかけ、2体目参加で投稿しています。

このレプラカーンをふとした思いつきで始めてなければ、ズワァースも多分作らなかったと思いますし、旧キット(特にAB)を少し真剣にやってみようかなという方向にも行かなかったと思うので、自分の中ではいろんな意味でターニングポイントになった作品だと思っています。


■オーラバトラー レプラカーン















撮影がもっと上手くなりたい...


以下、作製過程の説明です。少し長めになります(汗)

■作製

 旧キットの全体です。

 なかなかマッチョの素晴らしい(泣)体型。
 あのビランビー程ではないにしても、イメージギャップの大きさでは確実に上位に入ることは間違いないキットです。

 出来るだけアニメ劇中のイメージに近づけたく(あくまで自分の、ですが)、各部の改修を始めました。


1.頭部
 キットの頭部です。

胴体に比べれば圧倒的に格好良い頭部。そのままでも十分かもしれませんが、少しのっぺりしたところがイメージに合わないので、改修しました。

 改修後の頭部


 作業内容は以下の通りです。

 キットの頭部を幅詰め、頭頂部を削ることでカーブを変えています。
 眼は少し表面を削り込みして形状変更し、目の周りにエポパテを軽く盛って、多少奥目になるようにしています。
 下あごはいったん切り離し、削り込みすること形状変更しています。顎の裏も薄くなるようにしてます。
 こんな作業です。




 また左右の頬パーツもエポパテ盛りと削り込みで、しもぶくれになるように形状変更。
 顎牙はいったん切り離し、角度を変えて接着しています。
 頭頂部の角も若干角度を変えています。根元には軽くディテール追加。後ろのツノは何となく気に入 らなかったので、プラ板で少し大きめに作り直ししました。


2.胴体
 厄介な胴体です。
 まずはキットの状態がコレ。

 どマッチョ。味があると言えばそうのですが、明らかに太すぎとタレ乳状態。
 幅詰めと胸部のライン変更をメインに作業を行いました。

 改修後の胴体


 改修作業は以下の通りです。

 まずは太すぎる胴体を幅詰めします。
 ただ胸部から腰に向けて絞り込まれるような逆三角形の体型にしたいため、各部で幅増し量が異なるのと、腹部を延長したかったこともあり、まずは胴体を3つに分割しました。

 それぞれのパーツ毎に幅詰めしてます。
 胸部は少しだけ幅詰めし、コクピットハッチの角度をエポパテでライン変更。
 腹部は腰に向けて楔形に幅詰め。
 腰は腹部がはまり、かつオーラキャノンが取り付けられるギリギリまで幅詰め。
 
 幅詰め量としてはこんな感じです。

 
 腹部がキットでは少し短い印象でしたので、プラ板で一段増設しています。


 腰は幅詰めし、オーラキャノンの取り付けにボールジョイントの軸の埋め込みと、その周辺をプラ板で盛り上げてメリハリをつけてました。


 胴体の改修で一番厄介だったのが肩周り。
 キットは肩パーツが腕についていますが、設定では胴体にめり込んでいます。
 今回は固定ポーズという事もあり、胴体側に固定してしまう事にしました。
 
 まずは肩パーツですが、キットのままではメリハリがないので、各ディテールを一旦分割し、それぞれに成形した後で、再構築しています。
 
 このパーツを胸部のラインも変更しながら埋め込みます。

 このくだりは結構複雑なので、当時のブログ記事を参照ください。
 →説明はこちらから


 首回り、腰回りの空きスペースには、オーラマルス表現としてエポパテで細い棒を作り、埋め込んでいます。
 


 続いて背中側ですが、キットの背中は何とも寂しい。

 
 これでは寂しすぎるので、少しオリジナルで手を加えました。
 改修作業後です。

 背中にオリジナルで背筋を付けました。エポパテで適当に整形。
 お尻のオーラ吸引口(?)は腰の幅詰めもあり、キットパーツが使えませんので、市販の丸モールドを流用しています。


3.脚部
 キットの脚部です。

 太すぎ、太ももが短いという問題があったので、ここを中心に改修しています。

 改修後の脚部です。


 改修作業は以下の通り。

 まずは太ももですが、軽く幅詰め後、3~4mm延長してます。
 上部の動力パイプ(?)が繋がる凸部分周辺のモールドも、掘り込み作業を行って目立たせてます。

 股関節のオーラマルス部分は一旦切り離し、固定ポーズに合う角度で再接着しています。

 続いて脛とふくらはぎですが、キットのままではのっぺりした感じですので、一旦脛と太ももを分離し、それぞれにエッジ部分を中心に整形、幅詰めして、メリハリが出るようにしました。
 
 キットのふくらはぎは内外が同じ形ですが、外側のふくらはぎにはオーラボンバーの格納スペースがあるので、本来はもっと広がってるはずとの解釈で、エポパテを盛ってライン変更しています。

 さらに、キットの脛の裾部分はいかにもプラモって感じでしたので、この部分もライン変更しています。また、合わせて、爪が短く感じたので、爪の根元で延長を行っています。
 キットの状態


 改修後

 裾の裏側からプラ板を当てて、そこにエポパテを盛って、自然なラインになるようにしています。
 爪は根元をプラ板で延長し、エポパテで少しディテールを付けました。
 

5.腕
 腕そのものはほとんど改修していません。
 キットの状態


 改修後

 オーラボム、オーラマルスをカリカリと削り込んだだけです。

 手はさすがにキットを改修して、という訳にはいかなかったので、ガンダムビルダーズパーツのジオン系を使って適当にアレンジしています。

 骨っぽい雰囲気が出てると良いのですが...

 
6.オーラコンバータ
 オーラコンバータは外側は特に手を入れていません。左右の凸モールドの掘り込みと上部のオーラキャノンの銃身をプラ棒に置き換えしただけ。

 問題は内側でした。
 簡単に凸モールドが付いているだけだったので、そのまま使用する訳にもいかず...
 そもそもオーラコンバーターの役割も今一つ不明なため、表現はかなりオリジナルになりました。

 まずはナイフでガリガリとスジ入れ。


 その上で、キットのモールドに沿ってプラ板で仕切の作製。

 そのプラ板に、エポパテで適当にヒダヒダを付けました。
 結果オーライかな。


7.羽
 羽はキットの色合いと雰囲気が好きだったので、これを使ってます。
 ただ、そのままだと流石に分厚いので、モールドが無い片面から準備番手を上げながら削り込みました。

 向かって左が削り込み後。

 また、キットのままだと背中に取り付け時、大羽と小羽が重なってしまって立体感がないため、羽の根元を少し曲げる加工を行い、羽が前後に開くようにしました。





8.盾
 レプラカーンの特徴的な記号の盾ですが、幅を広げることを中心とした改修を行っています。

 キットの状態

 (爪を付けていません)

 改修後


 改修はB-CLUB32号のレプラカーン作例の記事を参考に行っています。
 まずは中央で分断。

 
 角度を変えて再接着することで幅を広げました。隙間はプラ板で塞いでいます。

 上が改修後です。
 爪はプラ板とエポパテで大型化しています。

 盾の紋様はアートナイフでカリカリと刻みました。


9.全体
 前述の改修の結果、全身はこのようになっています。



 結果、ほぼ全身に手を入れています。
 ただ大きくラインを変えたのは胸部と襟、肩、ふくらはぎで、それ以外は基本的にキットのラインを使っています。そういう意味では、元のマッチョ感を取り除くだけで大化けする良キットと言えるかなと考えています。
 HGABのレプラカーンも良いかもしれませんが、自分のイメージ通りのレプラカーンを作るには旧キットがお勧め、かな。

 元のキット



10.サフ
 





11.塗装
 基本は劇中の雰囲気を出したいので、設定の色合いで塗っています。
 下地に一旦ジャーマングレーを塗って、少しだけグラデーションを効かせながら、基本色を置いてます。
 オレンジは、ガイヤ:スカーレット→ガイヤ:クリアーレッド。
 暗い赤は、ガイヤ:ナチュラルブラウン→ガイヤ:クリアーレッド。
 胸の緑は、クレオス:カーキグリーン。
 さらに、爪、牙は色々しくじって、かなり重ね塗りになっていますが、基本はミットナイトブルーを下地に、ガイヤのニュートラルグレーⅡでグラデ→クレオスのMr.クリスタル ムーンストーンパーを先端付近に→クリアーブルーを極薄塗布→光沢コートです。

 この基本塗装後に、爪と牙はマスキングした状態で、エナメルの茶色でウオッシング。
 その状態で半ツヤコートを軽く吹いた後に、エナメルの青、赤を少し置いて、塗ってはふき取りを繰り返し。
 適当にエナメルの色が混ざったところで、全体につや消しグレートーンを軽く吹き、ツヤと色合いを落ち着かせました。


■あとがき
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
ダンバインの中でも、好きなAB上位3つに入るレプラカーンですので、終始楽しんで作製が出来ました。ホント、旧キットABの作製は楽しかった。
ズワァースの作製も合わせての感想ですが、自分のイメージするABを作りたかったら、やっぱり旧キットがベターな選択だと感じています。
ノコの歯を入れる気になりさえすれば、本当に良いキットなんだと改めて感じました。

ダンバイン30周年の2013年も残すところあと半月ですが、これからもAB(旧キットで)を作って行きたいと思います。
まずは難敵ビランビー、だな...(滝汗)



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オーラバトラーズワァース、完成しました。
4月末からの作製なので、なんだかんだと半年かかりました(汗...長すぎ)

旧キット&オーラバトラー作製を楽しむということで、先行で作製していたレプラカーンともども、堪能いたしました。

オーラバトラーの中でも一番大好きなズワァース。
その登場シーンは当時衝撃的でした。惜しむらくは、初期のハンドメイドでABを生産していた雰囲気の中で、最強最悪(最凶最悪)の強敵という形で登場して欲しかったこと。
黒騎士の乗機としての出番が数話と、意外に少なかったことも残念です。

今回はズワウスでなく、劇中のズワァースを強くイメージして作製しました。
AB的なテクスチャもほとんど無しで、アニメ劇中の脳内イメージ優先です。
劇中の凶悪なイメージが再現できていれば幸いなのですが....

旧キットの改修という事で、脚部や足首など大変なポイントもありましたが、とても楽しんで作製することが出来ました。


■Aura Battler Zwarth



















このズワァースは、ずをコン3.5 AB祭に参加しています。
会場全体はこちらから
      
 


■作製記

旧キット1/72ズワァースの作製過程をピックアップしています。
ちょっと長いのでご注意ください(通常のSD作製記より長くなってしまいました...汗)

1.スタート
 ベースは旧キットです。それなりにズワァースに見える所が良いですね。
 極端に言えば頭部のタレ目だけ何とかすれば、意外に通用するかも。

 それでも自分の中のズワァースのイメージからはかけ離れているので、改修することにしました。

 ちなみにHGABと旧キットを比較するとこんな感じです。

 大きさが段違い。HGABって大きいんだなぁー それに意外に骸骨ぽく見えて...
 普通にズワァースを改修でいじるとなるとベースはHGABなんでしょうが、作ってみた結論では旧キットの方が実はやり易いのではないかと言うのが印象です。


 今回の改修の基本は、従来からAB作製で言われているポイントに沿っています。 
 B-CLUBのAB作例記事や電撃ホビーのダンバインMOOK本で紹介されている、胴体の幅詰め、腰の幅詰め、脚部の長さ変更等の定番工作が中心になります。

 参考にした書籍の紹介です。
 電撃ホビーのMOOK本
  
 
 この本の旧キット改修作例は眺めてるだけでもホント楽しいです。絶版なのかな?

 B-CLUBのバックナンバー
 
 チマチマと集めています。

 そしてモチベーションUP本。バイブルのAURA FANTASM!
 
 これが今のABテイストを作り出したと言っても過言ではないですね。

 作製に向けて関連書籍を集めるのも、模型作製の楽しみです(個人的には)。

 あと、今回の作製参考とモチベーションUPのために、絶えず作製中に横に置いて見ていたのは電撃ホビー2013年5月号のNAOKIさんのHGAB改修ズワァースの作例。
 スマートなズワァースの作例には衝撃を受けました。ホント、ABの新境地を開かれた凄い作例だと思います。強烈な印象でした(今回、かなりNAOKIさんのズワァースの影響を受けています)
 

 では、各パーツ毎の作製コメントです(長いので適当に読み飛ばしてください)。

2.頭部
 旧キットの一番の問題はこの頭部。
 ここさえ改修できれば、他はそのままでもそれなりにカッコ良いズワァースになると思うのですが、いががでしょうか。
 
 
 なかでも最大の問題の眼をいじりました。目頭と目尻を削ってシャープにしていきました。
 全体に一回り小さくなったかも。
 
 
 頭部の幅も広すぎるようなので、少しくさび状に下部を詰めました。
 幅詰め前
 
 幅詰め後(画像ではわかり難いですね。下部を詰めています)
 
 
 目の上に少しエポパテを盛って、眼が奥まったようにしています。角周りもエポパテで自然なラインになるように変更。
 
 口周り部分をカリカリと掘り込んだりもしています。

 基本的な改修は以上で、あとは少しずつペーパを当てて、細かくライン調整を繰り返しました。

 他の改修部分も入ってて少しわかり難いですが、頭部のほぼ最終形状はこんな感じです。
 
 

3.胴体-腰分離
 旧キット
 
 
 ちょっと胴体が太いので幅詰めしますが、胸部と腰の詰め量を変えたかったのと、別パーツ化することでメリハリを付けたかったので、まずは胴体と腰を分離しました。
 
 ※電撃ホビー2013年5月号の対談記事で、ABには腰の概念が無いとの記述があり、目から鱗でした。
  腰を作ってしまいました...(汗)

4.胸部、胴体
 上は少しだけ詰め、下を大きく詰めたいということで、全体をくさび状に詰めてます。
 
 この幅詰めによって、胸部の紋様付きコクピットハッチ(?)の大きさが合わなくなります。
 このため、ハッチのパーツの裏に曲げしろを切込みで入れ、これをグッと曲げて前に突き出した形にして、胸部のボリュームアップも兼ねて加工しました。 
 
 裏から見た画像です。汚くてすみません...
 
 胸部の特徴的な紋様は、まずは付属のデカールを0.3mmの薄いプラパンに貼り付けて切り抜き、

 それを前述の曲げ加工した胸部パーツに張り付けて再現しています。
 

 襟のボリュームが足りないので、エポパテで増量。
 

 胴体をくさび状に詰めたので、かなり撫で肩になりました。
 
 もともと旧キットの肩のボリューム不足もあり、さらに前述の幅詰めによる撫で肩化も伴って、腕をつけるとかなり違和感を覚える形状になってしまってます。
 この対処のため、肩にエポパテを盛りつけて肩付近のラインを大きく変更しました。


 
 胴体の改修比較です。
 改修前
 
 改修後 
 
  
   
5.腰
 切り離した腰をまずは幅詰め加工します。
 切り離し直後
 
 幅詰め後。
 
 胴体のはめ込みが出来、脚の取り付け軸を確保できる程度のギリギリまで幅を詰めました。
 
 元の内部軸はそのまま生かし、胴体を固定できるベースを仕込んでます。
  


 腰回りの修正比較です。
 改修前
 
 修正後
 

 
6.脚
 旧キットの2番目の不満点である、脚部です。
 太すぎ、脛が長すぎ、足首が無い、この辺りが不満のポイント。

 まずは脛とふくらはぎの改修です。
 幅詰めから。
 一旦、脛とふくらはぎを分離させました。
 
 脛をくさび状に、上部を中心に幅詰めしています。
 合わせて、ふくらはぎも裏で幅詰め。
 向かって右がキット、左が幅詰め後。
  

 続いて長さの調整ですが、太ももとの関係で、後述の太ももを伸ばした分、脛を縮めています。
 元に比べると4mm程短縮。
 向かって右は幅詰めだけ。左は長さ短縮後。
 
 短縮したことによりまた太めになったので、この画像のあとで、再度くさび状に幅詰め工程を繰り返しています。
 また画像はありませんが、脛の幅詰めに合わせて膝アーマーの幅も詰めています。

 脚部の長さは脛の長さと太ももの長さで決まりますが、今回は脛を短縮、太ももを延長することで脚部バランスを調整しています。このあたりモデラーさんにより見解が分かれるところだと思います。
 太ももは延長のために中央で分断。
 
 全体で約4mm延長しています。
 またパテで裏打ちして、全体に削り込んで少し細くしています。
 (ちょっとやり過ぎました。もう少し気持ち太いほうが、全身のバランスを考えると良いかも)

 脛部分に戻って、脚の大きな問題である”足首が無い”という事への対処を行いました。

 旧キットは足首がなく、脚と一体となっています。脚から足の指が直接生えてる構造です。
 このため脚を大きく開くと、足裏が見える、足の爪先で身体を支える事になり、足指も浮き上がる、等の状態になり、ズワァースのどっしりとした印象が大きく損なわれます。
 このため、何としても足首を作って、適正な角度で設置させたかったため、ちょっと頑張りました。
 このあたり、足首を持つHGABの方が楽なのかもしれませんね。
 
 幅詰めした脛から足首周りのパーツを切り出します。
 
 内側の退化した指(?)の部分を底面ともに切り出し、さら足指を固定する内部構造パーツを基準にプラ板で厚みを増して足首の基部を作り、そこに退化した指(?)パーツを取り付けて、これを足首としています。
 
 このあたりホント試行錯誤で、画像と説明が今一つ一致せず、少し分かり難い説明になりすみません。
 これを足首として、脚部の内部に貼り付けたプラ板にアルミ線で角度をつけて取り付けています。

 足指は中央の指の爪を延長しています。
 また脚の裾の開口の関係から、指の根元に目隠し兼ねてパテでオーラマルスっぽいものを追加。
 
 横と後ろの足指は、キットのパーツを削り込んで段差モールドを作っています。

 脚の改修比較です。
 改修前
 
 改修後
 


7.腕
 腕ですが、ここはあまり改修していません。

 まずは二の腕の掘り込み。
 
 形状のポイントをカリカリと削り込んでます。

 前腕は手首隠しのため、外側を延長しています。レプラカーンの前腕のイメージです。
 まずは外側に基部となるプラ板を積み重ね。
 
 その上にエポパテでぐるりと庇を作りました。
 
手はガンプラビルダーズパーツのジオン系のパーツを使用し、削り込みと親指の切り離し&角度加工することでできるだけABぽくしています。
 (この辺り今後の課題です。ABの手ってホント難しい...) 

 爪はプラ板で2mm程延長。
 

 ズワァースの特徴ある盾は、胸部と同じく、デカールに合わせて0.3mmプラ板をくり抜いて、
 
 盾のパーツに張り付けています。

 胸部もそうですが、盾の紋様の内側にはケガキで筋を入れています。

 
8.羽・オーラコンバータ
 羽はキットパーツを使用しています(結構きれいなので気に入ってます)。
 ただそのままではやはり厚いので、薄々化しています。
 キットパーツは、片面に翅脈(?)がモールドされ、片面は平面になっているので、この平面側を削り込みました。
 画像の奥が削り込んだものです。
 
 180番で削り込み、2000番まで順次番手を上げて、最後にコンパウンドで磨きました。

 キットでは背中の凸に羽を止めるだけの構造なので、この止めダボが丸見えです。そこでエポパテでダボのカバーを作製しました。
 最終形状の画像がありませんが、途中の画像はこんな感じです(実際にはもっと大きくなりました)。
 

 オーラコンバータ本体はキットのまま使用しています。モールドの凹み部分は削り込んでます。
 また、オーラコンバータ基部の取り付け位置は旧キットから変更し、かなり上に持って来ています。
 
 このため、背中の筒(?)は上方にプラ板とパテで延長してます。
   


9.改修全身画像
 工作がほぼ終わった頃の画像です。
 



 サフ画像。
 


10.塗装
 ベースはミッドナイトブルー。
 その上からガンダムカラーのファントムグレーとMSグレージオン系を適当に(?)重ね吹き。
 胸部、盾、口の赤は、下地にクレオスのマルーンを塗って、その上から軽くレッドFS11136を重ね吹き。
 コクピットはミッドナイトブルーのままで光沢仕上げ。
 胸部とふくらはぎもミッドナイトブルーで、適当に光沢コントロールしてます。
 眼はMr.クリスタルカラーのサファイヤブルーを使用していますが、光が当たると適当に光る重宝してます。
 爪はミットナイトブルーのベースの上から、ガイヤのニュートラルグレーⅡをグラデ塗装して、さらにその上から軽くMr.クリスタル ムーンストーンパールを吹いてます。
 上記を塗ったあとで、光沢部分以外はエナメルの茶色でウオッシングして、半光沢のトップコートを一旦吹いています。
 眼とコクピットと爪は光沢コート。
 
 これらの処理のあとで、上からエナメルの茶、赤、青、緑、グレー等々を適当に塗ってはふき取りを繰り返して、不規則にアクセントをつけました。


■あとがき
長い作製記となってしまいました。最後までご覧いただきありがとうございます。

今年はダンバイン30周年。
剣と魔法の世界をメカモノに持ち込んだ大胆な発想に、放映当時衝撃を受けました。
ガリアンともども未だ追従を許さない素晴らしい設定だと思います。

今回は旧キットでの作製という事で、やりたい放題の作製となりました。旧キットの良いところは自由さが広いという所でしょうか...
今後も旧キットのABを作って行きたいと思います!


 
 
 
 

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オーラバトラーダンバイン、完成しました。

このダンバイン、MG-モデラーズギャラリーで開催されるオーラバトラ-コンペ、第1回AB祭に参加しています。

プラモ・ガンプラ完成品投稿サイト【MG】

MGでAB祭が開催されたので、作製記をUPします。

オーラバトラーに関しては、過去HGABのズワースやガレキのズワウスが作製放置中...
このダンバインは、コンぺへの参加・締め切りという強制執行力を利用して、なんとか完成することが出来ました。



■ダンバイン























AB祭はものすごいレベルのオーラバトラーが沢山展示されているので、必見です。

私めのダンバインもAB祭の会場にも異なる写真(大判)がありますので、お時間のあるかたは覗いてみてください。



■作製

作製ベースにはHGABダンバインを使用し、固定ポーズで作製しています。
ダンバインといえば各種決めポーズがあり、またキットのパッケージアートも素晴らしい出来のものが多く、固定ポーズの題材には事欠かないのですが、今回はダンバイン特有の立膝での降着ポーズを対象にしています。
当初は第三話の整備シーンをジオラマでと思っていましたが、時間の関係などでちょっと無理でしたので、今回は第一話の初飛行後の降着時を想定しての完成となりました。



膝裏の干渉部分を調整して脚の曲がりを大きくとれるようにしています。



立膝の降着ポーズ時にはキャノピー(ハッチ)がオープンになっていないと話にならないので、キャノピーの透明パーツを加工してオープン状態にしました。
ここで問題が...
左手をキャノピーの前に持ってきて乗降を楽にする、あの独特のポーズにしようとすると、膝と腕とキャノピーが干渉して、どうにも立膝ポーズが決まらない。
いろいろ悩んだ末に、エェィと左足の腿と脛をぶった切って、腕一本分が入るように短縮加工しました。
また写真には出ていませんが、足パーツのくるぶしを切り飛ばして、足首を大幅に短縮しています。





HGABの特にダンバインはアニメ設定とかなり異なった部分があります。
サーバインとダンバインの間の中途半端な感じで、実際にはどうも好きにはなれません。
そこで気になる部分はアニメ設定のダンバインに近づけるようにしました。

まずは頭部。
ショウダンバインの頭部は前から見て目が見えないというのは有名な話ですが、それが気に入りませんでした。
ショウダンバインベースでの加工がだいぶ進んでからなのですが、たまたま覗いた模型屋でトッドダンバインが売られていたので、さっそく購入して頭部だけトッドダンバインに置き換えています。
トッドの頭部はアニメ設定に近い気がしています。

また襟足もキットは詰襟風になっていて窮屈な感じでしたので、胸元部分を開口してアニメ風にしました。

あとどうにも我慢が出来なかったオーラコンバータの形状変更。
なんであんな中途半端な形状に変えたのか、キット設計者の真意をお聞きしたい。
コンバータ上部(前部)が中途半端な形に切られているのが嫌だったので、エポパテで丸く形状を変えました。

さらには上の写真では脚の裾にマジックで切り取りの当りをつけているのですが、ここで裾の広がりをカットしています。キットはいくらなんでも広げ過ぎ。
また下の方の写真に出てきますが、足の変な装甲パーツは排除して、エポパテで足指のふくらみを作り直しました。


キットの形状ともに気になっていたのがゴムパーツを使用したオーラマルス表現。
今回は膝、肘を大きく曲げることから、肘、膝に隙間が多く出て、オーラマルスを追加しないとゴムパーツだけでは間延びしてしまう点が問題でした。
通常AB作製時にはエポパテなどでマルスの表現を行うようですが、今回は細い電線をベースに表現をしてみました。




膝部分には黒い少し太めの電線で。
膝のパーツは一旦カットしています。




腕の付け根、肘にも電線を植毛(?)




膝のパーツを追加したオーラマルス(電線)の上に接着。
膝のパーツはアニメ設定とはことなりHGABの形状で採用しています。

つづいて、HGABキットでオーラコンバータとならぶNGパーツのふくらはぎのフィン。
キットのままでは取ってつけたような奇妙なフィンパーツで、設計意図を疑います。
あまりにも形状がおかしいのでパーツ取り付け部分をパテで埋めて、プラパンにてフィンを作り直ししました。
(本来はフィンは4枚ですが、間違って3枚にしてしまいました-汗)




つづいてキャノピーとコクピットですが、キャノピーを切断してオープン状態を再現したことから、内側の上部に跳ね上がるパーツの上部が欠損するため、プラパンでそれを補っています(透明プラパンを使えばよかったと、今更ながら後悔しています)




コクピット内は、キャノピー固定用の余計な部分をカットしたり、イス、モニタ基部、操縦桿、前面装置などを少しだけディテールUPしました。
雰囲気だけ再現です。




■サフ画像

サフに入る前に、全身に軽くリュータでスジ加工と部分的に溶きパテで梨地処理をしています。




■塗装

塗装はアニメ設定画を見ながら行いました。
ショウダンバインは見る資料やDVD画像などそれぞれで微妙に色が違うので、何がホントなのかずいぶん迷いました。
結局3回塗りなおしています。
最終的には、設定画の紫系が強く出たパターンを参考に塗装しました。
(写真では判別し難いですが...写真での青系再現はホント難しいですね)

本体:白+紫(少量)+青(僅か)
コンバータ:本体より紫を多く
目、各部フィン:オレンジ
関節:ダークグレー
キャノピー:ダークグレーの上にクリアグリーン
足:緑+黒(少々)
羽:クリアーオレンジ、クリアグレー

キャノピー、眼、爪、羽はクリア仕上げ、他はつや消し仕上げにしています。



■あとがき
ほんと久しぶりのオーラバトラー作製でした。
(大昔、社会人に成り立ての頃にズワウスのガレキを作ったり、MGダンバインが発売された時にこれを作りましたねー)

ABはガンプラとは異なる難しさ、楽しさがあると感じました。オーラバトラーは懐深いテーマだと思います。
想像でいかようにも世界を展開できるポテンシャルをもったカテゴリです。もっと取り組むモデラーさんが増えれば良いなぁと改めて思いました。

今回は出来るだけアニメ設定に近い形での作製とし、オーラバトラー作製手法の王道である生物感一杯の作製方向とは異なる作り方をしてみました。生物感出し方向は実力・技術が付いていかない事に気がついたので...(汗)
この次は生物感で勝負!...したいですね。

普段はガンプラメインのモデラーさんが多いと思いますが、一度ABの世界も覗かれると楽しいのでは。



オーラロードはこじ開けられたかな?

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