トランプ氏の「円安はアメリカにとって悲劇」「ドル高是正を」といった発言を受けて、円相場が1ヶ月ぶりの高値水準となっている。時事通信の報道では、18日の東京外国為替市場の円相場は一時155円台前半に上昇した。
この一方、河野太郎デジタル担当大臣は7月17日にブルームバーグ・テレビジョンに出演して、次のように述べた。急激な円安がもたらす国内物価への影響などの問題を強調して・・・
「為替は日本にとって問題だ」
とした上で、
「円は安すぎる。価値を戻す必要がある」
と発言した。
↑この発言、本気で言ってるのなら、河野太郎氏は本物のポンコツである。今回はこれについて数量政策学者の高橋洋一氏の解説を基調に記してゆく。
この河野太郎氏の発言は河野氏が経済をぜーんぜん理解していない、分かってない事実を自ら明かしてしまっているのであり、「私は無知です」と告白しているようなものだ。日本政府の大臣職にある人物の経済理解があまりにも低い事を世界中に明かしてしまって実に恥ずかしいのである。
まず、トランプ氏の発言は経済理論から言って至極当然なものである。「自国の通貨安は近隣窮乏化になる」、つまり自国の通貨安は経済的に自国にとっては有利に働くが、他の国にとっては不利になる…そういうものであり、世界的に普遍的な理論である。
現在のアメリカはドル高状態なので、不利な立場に置かれていることになる。「アメリカ・ファースト」なトランプ氏にとってはそれはまずいと言える。経済理論通りの至極真っ当な意見である。
だが、河野太郎デジタル相は全く逆である。日本は近隣窮乏化によって、いわば「一人勝ち」状態、すなわち有利な状態にあるのだ。それを「(円安は)問題だ。円の価値を戻す必要が…」などと言ってしまう河野太郎氏は経済の基礎的な理論すら知らない事がその発言から如実に判る。「円安」が「円の弱さ」だと勘違いしているのだ。この人、経済のど素人である。分析も全然できていないし、経済を全く理解していないのだろう。何か含みをもたせた発言でもないので、単純に経済音痴がバレた、ということだ。まったく、何処に出しても恥ずかしい御仁だ。
ただでさえ、円安で最もその恩恵を受けているのは日本政府である。円安によって生じた為替差益は40兆円にものぼる。これは日本国民の一人一人に30万円配布できる金額である。それをやれば国民も「円安は良いことだ」と判るのだが、財務省・岸田政権はそれをやらない。円安のおおかげでエクセレントカンパニーは大きな利益を享受し、税収は史上最大になって財務省もウハウハ状態だ。
これはマクロ経済学という分野だが、河野太郎デジタル担当大臣は「円安のメリット」「近隣窮乏化」という知識がないこと、「国全体の話を掴んで見る」、という視点がない事がバレてしまったのだ。こんな無能な人物に「一国の宰相は任せられない」と高橋氏は言う。もちろん「自民党総裁の資格も無い」、と断言できるレベルの話だ。
「どこに出しても恥ずかしい人物」、それが河野太郎氏である。
円安については下記の記事も参照されたい。
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<参考資料>
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<2024年9月13日:追記>
河野太郎氏は自民党総裁選に出馬し、12日の演説会で「財政健全化」の必要性を訴えた。基礎的財政収支・プライマリーバランス(PB)を均衡させるだけではもはや済まない、と述べている。金利上昇を見据えて財政収支をいかに見通していくのか、という議論が無ければ利払いで首が回らなくなる。給付金を出すどころか、必要な社会保障に金をまわすことができなくなる。そんなことになってはいけない、と強調した、ということだ。これは財務省官僚のレクチャーをそのまま意味もわからずに鵜呑みにしているのが丸見えである。やはり河野太郎氏は無知で判ってないのである。金利上昇で云々と河野氏は言うが、金利ということは借金がある、という前提である。しかし、その借金と同じ額の金融資産があるのが日本である。河野氏はここが見えていないし理解できていない。なぜか。財務省官僚に言われるがままレクチャー内容をそのまま言っているだけだから、である。日本が本当に財政がヤバイのならとっくにIMF(国際通貨基金)が赤信号を出す筈だが、IMFは「日本は大丈夫」と昔から太鼓判を押しており、それは今でも同じなのである。・・・
事実、日本のバランスシートを見ると、借金と資産は均衡しているのだ。だが、財務省は「資産」については一言も言わず、借金の部分だけを言うのである。・・・ということは財務省が嘘をついている、ということであり、河野太郎氏はその嘘を真実だと思い込んでいる無知な阿呆ボンだ、ということなのである。平気で嘘をつく財務省も厚顔無恥だが、それをまともに受け取ってしまう河野氏もここまで阿呆だったとは驚きである。
<2024年10月2日:追記>
河野太郎氏の写真を見ると、たいていどの写真でも表情に緊張が見られ、口を真一文字に結んでいる事が多い。これは口角周りの筋肉に力みが入っている、ということでもあり、周囲に人が居る場では常に緊張しているのであろうことが容易に想像できる。これはそのまま河野太郎氏という人物は「自分に自信がない」事の無意識的表現になっている、と推察される。自信がないからいつも緊張しているのであり、いかに「自分の意見を押し通すか」にしか関心がないからであろう。「自分に自信がないのに、一方で自分の意見は押し付けたい」・・・だからSNSでも他人のアカウントをブロックしまくるのであろう。政治家のくせに議論できない・・・その上に、他人の意見を聞く耳がないのである。論外だ。河野太郎氏を見ていると独裁国家・専制国家の領袖のような傲慢な姿勢を感じるのは筆者だけではないだろう。
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