Altered Notes

Something New.

写真に写った独裁者習近平主席のダークサイド

2021-02-18 23:10:00 | 国際
凶悪な武漢コロナウィルスを世界中に撒き散らしておきながら責任を取らないばかりかマスクやワクチンで恩を売ろうとしている中国であり習近平主席であるが、その悪魔のような独裁者習近平は実は孤独で、不安に苛まれる毎日を過ごしている事を示すものが写真という形で図らずも暴露されている。これについて作家で中国ウォッチャーの石平氏が解説しているので紹介したい。


中国では毎年この時期に恒例の報道として、習近平主席が春節の祝辞を述べるというニュースが流される。中国南西部の貴州省を視察した際にその中で祝辞を述べたものである。

春節の大型連休は中国の旧暦の大晦日にあたる今月11日から17日まで続いたが、政府は新型コロナウィルス対策の為、「その場で年越し」を合言葉に帰省や旅行の自粛を呼びかけた結果、各地の人出が減少しているようだ。例年なら混雑する湖北省武漢の空港は閑散としており、行先によってはPCR検査が求められ、係員が搭乗客の陰性証明を確認するようになっている。


中国政府には春節に入る前に恒例行事がある。中国共産党の指導者たち(上層部のエリート幹部或いは中国共産党と関係の密接な人々)を集めて新年の祝賀会(日本で言う新年の賀詞交歓会のようなもの)を開催するのである。今年も人民大会堂で開催された。

この祝賀会は人民日報と新華社通信が報道しているのだが、そこに掲載された1枚の写真が興味深い事実を提示している。普通に眺めると何がポイントなのか判らないが、中国共産党をよく知る人ならこの写真から読み取れることがあるのだと石平氏は言う。

何が読み取れるのだろうか?

それは習近平主席の今現在の心理状況である。

現在の習近平主席は極度に怯えた状態にある。外見上は尊大な独裁者然としているのだが、実際には彼がほぼ毎日、何かに怯えていることが容易に見て取れるのである。

下記の写真をご覧いただきたい。↓
(サムネイルをクリックすると別ウィンドウまたは別タブで拡大写真が表示されます)



新年祝賀会の写真である。センターのメインテーブルに座るのは中国共産党の最高指導部、いわゆる政治局常務委員の面々である。習近平主席の右側には李克強首相も見える。

この写真の1つ目の注目ポイントはそのセンターテーブルに座る政治局常務委員達の間隔である。習近平主席の左右両隣の間隔は他のメンバー同士の間隔に比べて異常に広く取られていること(間隔を大きく空けている)がわかる。これは自分が絶対的な指導者であることを示す演出でもある。(つまらない演出だが)

ちなみに共産中国の初代主席だった毛沢東はこんな演出はしなかった。演出しなくても自分の地位とステータスは誰でも知っているからである。しかし習近平主席の場合は「俺が偉いのだ」という自己演出をしないと誰からも尊敬されない、という現実がある。(笑)そして、これはまだどうでもいい序の口の話である。

次に上記写真の部分拡大写真を見ていただこう。習近平主席の近くのテーブルの拡大写真だ。





祝賀会の参加者はほぼ高齢の人々であり、記念写真撮影に際して全員が前方(カメラの方向)を見ているのに対して、習近平氏に近いテーブルに一人ずつ後ろ向きに写っている人間がいる。カメラの方を見ていないのだ。しかもその人物は他の参加者に比べて明らかに若いし共産党上層部とは異なる趣の人間である。習近平主席も写る記念写真に敢えて後ろを向いて写るこれらの人物は何だろうか?

これは習近平主席のボディガード達である。祝賀会開催中も習近平主席を守るために一秒たりとも周囲の監視を怠らないが故にボディガードだけが後ろを向いているのだ。(*1)

ちょっと待て。ここは人民大会堂であり、この祝賀会はそもそも中国共産党上層部の面々と、共産党と緊密な関係のある人達だけが出席している筈であるし、習近平主席が最も信頼している人々の筈である。なのに、なぜその会場内にボディガードが必要なのだろうか。しかも1秒たりとも監視を緩めないのはなぜか。不思議なことである。

その答えは・・・習近平主席は高齢の中国共産党幹部達をも監視しているのである。幹部連を全然信用していないのである。誰も信用していないのだ。普通ならば自分たちが呼んできた共産党の幹部が人民大会堂の内部で自分(習近平氏)を後ろから襲ってくる奴が居るかも…とはまず考えない筈である。

それでも習近平主席は彼らを一切信用していないのでボディガードを配置しているのだ。ボディガードは習近平を囲むような形で配置されている。習近平主席を丸く取り囲んでどの方向からの襲撃にも対応できるような配置になっているのだ。

つまり、習近平主席は常に後ろから誰かに襲われる可能性を想定して怯えているのである。恐怖に慄く心理状態にある、と判断してまず間違いないだろう。これは現実に習近平主席はいつでも誰からでも暗殺される可能性がある、ということでもある。だから外部での会合でもない(人民大会堂でやっている)のにここまでセキュリティ対策を取るのである。

そもそも祝賀会に参加している面々は高齢であるが故に習近平主席を後ろから襲うようなバイタリティも持たない人々ばかりなのだが・・・。


これが習近平主席が置かれている状況である。彼は中国共産党の中で尊大に見せかけているが、しかし実際は孤立しており孤独なのである。常に暗殺に怯えており、誰も信じられないのだ。

これが凶悪な独裁者の心の闇である。

そんなに怖いのなら「さっさと主席など辞めたらいいのに」と思うが、まぁ余計なお世話というものだろう。(蔑笑)


習近平主席が毎日このような恐怖に満ちた心理状況であるならば、いつか近い将来に押しつぶされるか、または爆発する危険性がある。だから怖いのだし、扱い注意なのである。

恐らくヒトラーも晩年にはそういう心理状況になっていたであろう。スターリンも晩年は同じであった。誰を見ても「暗殺者」に見えてしまう心理状態だったのだ。だからその恐怖心の裏返しであれほどの粛清をやってしまったのであろう。

ヒトラーやスターリンといった過去の独裁者と相似形の心理状況にあるならば、習近平主席もいずれは大粛清をやらかす可能性が高いと言えよう。彼は誰も信じていないし、誰を見ても自分を狙っているように思えるから、だから逆にこちらから殺りにいく…そういう狂気の行動に出る危険性は十分あるだろう。


こうして、上記の1枚の写真からこのような独裁者の心の闇が垣間見えるのである。その意味では哀れで可哀想な人物でもあるが、しかし不気味でもある。


ただ、習近平主席の現状としては”辞めたくても辞められない”であろう。辞めた途端に即刻生命の危険が迫ってくるからである。周囲や国民を力で押さえつける事でしか統治できない人間は結局こうなるのだ。辞めなくても毎日暗殺の恐怖に怯えながら生きることになる。恐怖政治を敷く独裁者の宿命なのであろう。


なお、現在の習近平主席は毎日の会議に出た際のお茶も3人に毒味させるようである。お茶専門の係が居るのだが、その係も信用されていない。係とは別の人がチェックをするのだ。更に別の人がチェックして問題なければようやく習近平主席にお茶が出される…そんな運びになっている。まるで漫画のようだが、これが現実なのである。



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(*1)
ボディガードが監視する新年祝賀会などは今まで無かったのであり、今回初めて確認された写真である。



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<2021年2月19日:追記>
本記事で紹介した石平氏の見解と軌を一にする記事が発表された。ジャーナリスト長谷川幸洋氏に依る記事(下記)である。

習近平も青ざめる…中国共産党「内部崩壊」を指摘した“ヤバすぎる論文”の内容

やはり習近平主席は共産党内部で深刻な孤立状態にあるようだ。長谷川氏は「習近平という独裁者はエリート党員との内ゲバで倒れる」という見方に賛成という立場である。今進んでいる流れは古今東西、左翼崩壊の一般理論と言ってもいいものであり、普遍妥当性を持つ事象と言える。習近平主席にとっては自己保身だけが最大の行動原理になる訳で、だからこそ共産党上層部だけの祝賀会、しかも人民大会堂という守られた空間に居てさえボディガードを配置しなければ安心できない…という事なのである。