鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2483回】 答えが無いことを考えることが、ビジネス脳を鍛える

2017年10月17日 | 住宅コンサルタントとして
日本の教育は詰込み型で、とにかく正解を暗記することが求められます。

「勉強=暗記」という認識を持って、学生時代に真面目に暗記をしてきた人ほど、
ビジネスの現場で困惑することが多いことでしょう。

そういう方がよく言うセリフが、

「それ、まだ教えてもらってないです」
「やったことがないです」

という言葉。

答えが無いことに対し、自分なりの考えや意見を言うことが苦手な人が多いのですね。

でもビジネスの現場では、特に住宅営業の現場では、
想定外のケース、想定外の質問をお客様からいただくことが頻繁にあります。

そうした際に、自分なりの意見をしっかりと言えるかどうか?
そしてその意見に対し、お客様が共感して下さるかどうか?


住宅を検討しているお客様自身、自分の正解を持たず、
漠然と住宅会社を回っているのです。

「この家の断熱材は、何を使っていますか?」
「この床の樹種は何ですか?」
「あなたの会社の家の断熱性能は高いですか?」

というような、答えが1つしかない質問に対して、
いかに正しい答えを伝えたとしても、共感なんてされません。


お子様の成長のことを考えると、どんな家を建てると良いのか?
時間がただでさえない奥様にとって、家事負担が軽くなる家とは、どんな家なのか?
これからお子様にいろいろとお金がかかるご家族にとって、
予算をどれくらいに押さえて、どういう住宅ローンを組めばいいのか?

これらの問いに対しての答えは、1つに絞れません。

こういうことに対して、自分なりの考えや思いを伝える中で、
お客様と心が通い合い、結果選んでいただけるのです。

だから住宅の営業をする人は、普段から答えが1つに絞れないことに対し、
自分なりの考えを伝えるトレーニングを積んでおくと良いでしょう。

「地元の人口を20%増やすためにどうすれば良いか?」
「自分の子どもの習慣を変えるために、何をすればいいか?」
「奥様にお小遣いを月1万円、増やしてもらうために、どんな交渉をすればいいか?」

などなど、考えなくても良いことを考えることで、ビジネス脳は鍛えられるのです。

暗記することだけが勉強では無い。

個人的に私は、詰込み型の日本の教育カリキュラムは
有能なビジネスパーソンを生みにくくしていると思いますが、
そんなことを言ってもしょうがありません。

自社でできること、しっかりと取り組んで、社員さんが成長できるようにしていきたいですね。
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