アゲハチョウ科のジャコウアゲハ Atrophaneura alcinous
田中川河口近くにある畑の一角にウマノスズクサが生えている草地がある。
毎年、この一角ではジャコウアゲハの成虫が飛び交い、幼虫は堤防道路を越えて、金網フェンス上で蛹になっている。
ジャコウアゲハの和名は雄成虫が翅から麝香のような匂いをさせることに由来する。
草地の除草は草刈機で行われ、その度にウマノスズクサは刈られてしまうが、宿根草なので、すぐに伸び出てくる。地主には「ジャコウアゲハの幼虫が食べる草がここには生えている」と伝えてあるが、「刈っても、すぐに生えてくる」と意に介さない。
ウマノスズクサは臭い匂いがする。アルカロイド系の有毒を持つ。ジャコウアゲハは一生、この毒を体内に蓄積している。
この日は成虫、さなぎ、幼虫ともに見られた。
2009.8.8
ジャコウアゲハの蛹 別名「お菊虫」 金網フェンスにて
「番町皿屋敷」のお菊が後ろ手にされ、背中から吊るされている様子を連想させる。
ジャコウアゲハの蛹 ブロック塀にて
ジャコウアゲハ幼虫
ウマノスズクサの茎を移動するジャコウアゲハ幼虫。葉だけでなく茎も食べる。
ジャコウアゲハ幼虫がブロック塀をうろついていた。蛹になる場所を探しているのかも。
ウマノスズクサ科のウマノスズクサ
根、果実、葉に含まれるアリストロキア酸を大量に摂取すると腎障害を引き起こす。日当たりの良い河川敷などの草地に生える。宿根の蔓植物。
食草が今後とも維持されるか心配です。
同じような草地は生い茂ってしまっていますので、適度の草刈りはかえってよいのかもしれなような気もします。
私は、一身田の住人です。
そのほかの記事、写真も楽しませていただいております。
地主が気を使って,一部のウマノスズクサを刈り取らずに残してくれています。
カモミールさん,今後の記事も楽しみにしていてくださいね。