3月17日、松阪市議会委員会室で松阪市議会環境福祉委員会(川口保委員長)と、松阪市内のケアマネージャーの皆さんとの懇談会が開催されました。この懇談会はケアマネージャーの皆さんからの申し入れを委員会が受けたもので、約2時間の話し合いが行われました。
ケアマネージャーは平成9年(2000)の介護保護法に基づきできた公的資格で、正式名称は「介護支援専門員」と言い、要介護者のための介護保険制度において、在宅介護支援事業者、および介護保険施設を要介護者、要支援者が使うための、介護サービス計画(ケアプラン)を作成したり、居宅サービス事業者等との連絡調整を行うための資格です。
松阪市には、三重県介護支援専門員協会松阪支部に加入しているケアマネージャーだけでも254名あり、これは三重県下では一番多いということです。
今日の懇談会にはケアマネージャーの皆さんが9名、市議が環境福祉委員会委員と田中議長、山本副議長も含めて10名が参加しました。
ケアマネージャーの皆さんからは介護サービスをしていく中で、行政の制約により活動しにくい、いくつかの事例や行政に対する要望を挙げられました。
①通院等乗降介助及び福祉有償運送について
一般のタクシーでは所用時間10分で、1270円かかるが、福祉有償運送では640円の収益しかないので、採算が合わないため撤退していく業者が多くなってきた。同運送で行けるのは通院、銀行と役所程度で、墓参りやスーパーには行けない。また自宅を出て2つの病院に行くことができず、1つの病院に行って次の病院に行くときは一度自宅に戻らなくてはならないなどの不便がある。
②訪問介護の制約について
訪問介護でヘルパーができることと、できないことの制約があり、草刈りはよいが草取りはできない。松阪市では草刈りのとき、草を5㎝以上残さなくてはならないという決まりがある。
③宅老所について
宅老所は概ね60歳以上の高齢者で4人以上10人以下であること。補助金は設立時のみで、最高3万円。松阪市内には多く、150ヶ所くらいあるが、宅老所は市の評価が低い。
④在宅介護におけるヘルパーの役割について
ヘルパーにより要介護者を散歩に連れて行くプランを入れたが、必要書類を市役所に提出しても、その許可が下りるまで1ヶ月以上かかる。事務手続きを簡素化して、ケアマネージャーの負担を減らしてほしい。また大阪市のようにケアマネージャーの裁量に任せてほしい。などの意見が出されました。
環境福祉委員会は福祉を管轄する委員会ですが、今回福祉の現場の第一線で活躍されているケアマネージャーの皆さんから貴重話しを聞くことができました。今回時間の制約がありましたので、今後機会があれば再度こういう場を設けていただければいいのではないかと思います。
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