(写真は野田佳彦氏のホームページより引用しました)
前日民主党の新代表に選ばれた野田佳彦氏が、8月30日の衆参両院の首班指名選挙で第95代首相に指名された。
二世、三世議員が多い中、野田氏はたたき上げの政治家で、昭和32生まれの戦後3番目に若い首相となった。松下政経塾の第1期生で、同塾出身の初めての首相となり、幸之助さんの理念をどこまで発揮できるか注目される。
民主党の代表選の演説では自分の生い立ちから始まり、国会議員になるまでの苦労などの話しがあった。特に詩人で書家である相田みつをの作品から「どじょうがさ 金魚のまねすることねんだよなあ」という言葉を引用して、自分は金魚の真似をしてもしかたない、どじょうのように泥臭く、汗をかいて国民のために頑張るという意味の演説は好感が持てた。
菅さんが退陣し、野田氏が首相になったとしても東日本大震災の復興が飛躍的に進み、原発事故が急に終息するとは思えない。震災の復興の取り組みも、そして新首相を生かすも殺すも、いかに周りが新首相を支えるかに尽きる。
民主党のルールに則って代表に選ばれ、国会のルールに則って選ばれた首相である。私たち国民が直接選んだ首相ではない。国会議員が選んだ首相である。国会議員はもう少し、自分達が選んだ首相という認識をもっていただきたい。特に与党内から足を引っ張る行為はやめてほしい。
新しい政権が誕生すると週刊誌は、首相や閣僚を攻撃する記事を派手な見出しで載せる。これは民主党政権になってからも、以前の自民党政権の時もそうであった。新聞のように責任ある記事ではない。まさにあること、ないことを面白おかしく書きたてる。これらの記事は政権の支持率の低下に拍車をかけるのではないか。そして世界でも例を見ない短命政権となっていく。
今年になって中東などで何十年という長きにわたって国民を支配してきた独裁政権が倒れつつある。それに比べると国民が世論という武器で政権を取りかえることができる日本の政治制度は悪くはないが、あまりにも短命政権では国際的にも信用されない。本人の頑張りにもよるが、マスコミも含めて国民がもう少し長い目で政権を見てもいいのではないか。
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