川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

第3回松阪史跡めぐり開催される

2014-11-29 22:41:17 | 日記

                      (総合運動公園で集合写真) 

 松阪史跡探訪会主催の第3回松阪史跡めぐりが平成26年11月29日行われました。第1回の和歌山街道めぐり、第2回の嬉野方面めぐりに続き、今回は櫛田川流域を探訪しました。
 この日は朝からあいにくの雨でしたが、松阪市内や多気町などから56人の参加があり、2台のマイクロバス(定員28人)で移動しましたが、定員いっぱいの多くの参加がありました。それぞれの場所でその寺社や施設などに詳しい方から説明を聞きました。

 松阪史跡探訪会(会員32名 代表川口 保)は昨年の11月に設立した松阪市内の歴史的・文化的遺産などを訪ねていく会です。松阪市内には、名勝、名山、城跡、遺跡、古墳、神社、お寺、名木、祭り、神事、食、名産など、誰もが知っているものもあれば、その土地の人にだけにしか知られていないものもたくさんあり、これらの名所・旧跡をめぐっていきます。
 会費が1000円/年という以外は、会則も総会もありません。史跡めぐりの回数は10回、訪ねる史跡は100ヶ所を当面の目標にしています。

今回の史跡めぐりは次のコースで探訪しました。

鈴の森公園、松尾神社(集合)―→朝田寺―→よいよい神事関係神社(畠田神社、式内穴師神社、式内意非多神社)―→神服織機殿神社―→神麻続機殿神社
―→Aコープ(櫛田店)―→総合運動公園(昼食)―→神山一乗寺・神山城(遠望)―→
―→射和界隈―→丹生大師―→出発地  

1)朝田寺(松阪市朝田町)
  (案内 榎本義譲住職さん)
 「朝田の地蔵さん」と親しまれている朝田寺(榎本義譲住職)は天台宗延暦寺派のお寺で、700株の牡丹が植えられ「牡丹寺」としても有名です。本尊の地蔵菩薩立像は空海の作とされています。この地方には、葬儀が終わると宗派を問わず、このお寺にお参りして故人の冥福を願う習慣があり、本堂の天井には8月に初盆を迎える故人の衣類が掛けてあります。
 この日は榎本義譲住職からユーモアを交えた説明を受けました。

2)よいよい神事関係神社(畠田神社、式内穴師(しきないあなし)神社、式内意非多(しきないおいた)神社)
    (松阪市和屋町、立田町、朝田町)

  (案内 川口 保 )
 この神事は多気町佐奈から始まったもので、平治2年(1160)1月4日、平時の乱に破れた源義朝が身を寄せていた源氏方の尾張国野間(現愛知県美浜町)で、家人の長田忠致(おさだただむね)に殺害されました。長田忠致はこの手柄によって平家に重く用いられましたが、その後平氏が滅び源氏の世になったとき、今度は源氏に追われる身となりました。この地方に逃げてきた長田忠致が、最後はこの地で、源氏の武士脇野九郎左衛門に討ち取られました。この時長田忠致が通った道を清めるために、この神事が始まったと言われています。
 和屋町の畠田神社で祈願した地区の人たちは、先に幣(へい)つけた「オハゲ」と呼ばれる笹を持って次の立田町まで疾走します。オハゲを引き継いだ立田の人たちが朝田町まで走り、最後に朝田の人たちが受け継ぎ意非多神社に奉納します。
 今回はこの3つの神社の内、穴師神社を見学しました。地元の方に案内をお願いしていましたが、都合がつかず、私が説明をしました。


   (よいよい神事の式内穴師神社の見学)     (朝田寺で榎本住職から説明を受ける)

3)神服織機殿神社(松阪市大垣内町)・神麻続機殿神社(松阪市井口中町
  (案内 神服織機殿神社・神麻続機殿神社祝部 中川慶次郎さん)
 神服織機殿神社(かんはとりはたどのじんじゃ)と神麻続機殿神社(かんおみはたどのじんじゃ)は伊勢神宮所管の神社で、神服織機殿神社を地元の人々は親しみを込めて「下館(しもだち)さん」「下機殿(しもはたでん)」と呼び、神麻続機殿神社を「上館(かみだち)さん」「上機殿(かみはたでん)」と呼びます。
 神服織機殿神社では和妙(にぎたえ)(絹)を織り、神麻続機殿神社では荒妙(あらたえ)(麻)を織って伊勢神宮に奉納します。毎年5月と10月に伊勢神宮に神(かん)御衣(みそ)を奉納する「神御衣奉織始祭」が行われます。

 今日は機殿公民館の公民館長でもあり、この2つの機殿神社の神社総代にあたる祝部の中川慶次郎さんに案内をお願いしました。私はこの2つの神社の見学は今回はじめてでしたが、参加者の皆さんも1人を除いて初めての人ばかりでした。


       (神服織機殿神社・神麻続機殿神社で祝部の中川慶次郎さんより説明を受ける)

4)松阪市総合運動公園 (松阪市山下町)
 (案内 松阪市 建設部公園係長 長谷直哉さん)
 この総合運動公園は、平成8年から事業が開始され、全体計画面積63.4ha、総工費約61億円、平成町30年の完成を目指しています。
平成24年10月に芝生広場や駐車場など一部が開園し、また26年4月にはサッカーなどに使える多目的グランドが完成しました。芝生広場は面積約6.4haで、1周400mの周路があり、芝生部分ではサッカーやラグビーに使えます。
平成27年3月8日(日)に開催される第10回松阪シティーマラソンは、始めてこの運動公園を主会場として行われます。
今日はこの総合運動公園のこれまでの経過や、公園の規模など、松阪市建設部土木課公園係長の長谷直哉さんが出ていただいて説明をしていただきました。


                    (神山城跡・神山一乗寺の説明-川口)

5)神山城跡・神山一乗寺 (松阪市中万町)
 (案内 川口 保)
神山城は飯野郡(現 松阪市中万町)の櫛田川左岸にある神山山頂に築かれた山城で、南北朝時代の初めの延元2年(1337)に南朝側の軍事的拠点として潮田幹景が築城したとされていいます。
  延元3年(1338)北畠親房の命を受けた潮田幹景が南朝軍を率いて籠城し、翌延元4年北朝側の高師秋(こうのもろあき)が城を包囲しました。興国4年(1343)北朝側から伊勢守護に任じられた仁木義長らが加わった攻撃によって、田丸城などの城とともに落城した。その後仁木義長が入城しました。

この神山城への道筋に神山一乗寺があり、この時の戦いの戦禍で焼失したが、後に北畠氏により再建された。神山城跡は一乗寺の北側に位置し、現在は一乗寺より奥の道路及び城跡など草木が生い茂っています。
 神山一乗寺(殿本日聖住職)は松阪市中万町にある天台宗延暦寺派の寺で、聖徳太子が伊勢神宮への参拝のおり、この地で薬師如来座像を掘って創建したとされています。
 
 この日、殿本住職さんが不在でしたので、私川口が説明しました。

6)射和界隈 (松阪市射和町)
 (案内 射和「昔を語る会」 清水勝也さん、今井一人さん)
 射和の町は松阪の町より古くから繁栄をしており、そのもとになったのが近隣の丹生から産出する水銀を加工して造る軽粉(白粉)でありました。
 丹生(現在の多気町丹生)は古代から日本最大の水銀の産地として栄え、中世に入り射和ではこの水銀を使った白粉造りが盛んになり、「伊勢白粉」として全国に知られるようになりました。これらの白粉や木綿を扱う伊勢商人・松阪商人が江戸で店を持つ豪商となっていった。
 今も射和には、幕府御為替御用を勤めた竹川家や、醤油商として財をなした国分家などの邸宅が残り、俳人で1日に3000句を詠んだ大淀三千風、竹川文庫の開設や農民救済のための灌漑用池の建設、射和万古を起こすなどの功績があった竹川竹斎などの資料も多く残っています。

 この日は2班に分かれて説明をききました。この日案内をしていただいたのは射和「昔を語る会」の清水勝也さん、今井一人さんで、連生寺、本宗寺、伊馥寺、延命寺、竹川家、国分家などを見学しました。竹川家では同家の奥様が説明していただきました。


      (国分家は射和「昔を語る会」の会員さんから、竹川家は奥様から説明を受けました)

7)丹生大師(丹生山神宮寺) (多気郡多気町丹生)
 (案内 勢和の語り部会 会長 中西正勝さん)
 神宮寺は真言宗山階派の寺院で、古くから「丹生大師」として親しまれており、宝亀5年(774)に弘法大師の師匠である勤操大徳により開山された。弘仁4年(813)弘法大師によって七堂伽藍が建設された。
 大師堂には弘法大師自らが刻んだといわれるご本尊「弘法大師像(42歳の自画像)」を始め、「十一面観音」「不動明王」などが祀られている。
 神宮寺は高野山が女人禁制のとき、女性の参拝できたので「女人高野」とも呼ばれています。

 丹生大師の案内は「勢和の語り部会」会長 中西正勝さんにお願いしてありました。今回盛たくさんの史跡めぐりでしたので、予定時間よりだんだんと遅れていって最後の丹生大師では約1時間遅れでした。それでも中西さんは待っていただいて案内をして下さいました。


             (丹生大師は勢和の語り部会中西正勝さより説明を受ける)

 今回の史跡めぐりでお世話になった朝田寺の榎本義譲住職さん、2つの機殿神社の案内をしていただいた祝部の中川慶次郎さん、神山一乗寺の資料を用意していただいた殿本日聖住職さん、射和の町並みを案内していただいた-射和「昔を語る会」の清水勝也さん、今井一人さん、竹川家の奥様、また段取りをしていただいた同会会長の博之さん、そして丹生大師の案内をしていただいた「勢和の語り部会」会長 中西正勝さんなど、多くの皆さんにお世話になりありがとうございました。
 また第1回目から安全運転でマイクロバスを運転していただいている、立野の小林岩雄さん、藤之木の梶間弘功さんありがとうございました。
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