この葬儀マニュアルは三重県松阪市西野町向林地区(10戸)の通夜・葬儀のしきたりをまとめたものです。葬儀の仕方は宗教によって、宗派によって異なり、それぞれの地区でも異なる習慣があります。また喪主や故人の意向もあります。ここでは宗派は浄土真宗高田派、死亡日の次の日の午後7時から通夜、2日後の午後1時から葬儀として設定しました。準備物は【 】内に示しました。
参考にしていただくところがあればと思いブログに掲載しました。元データが必要であれば、川口保のメールへ連絡して下さい、お送りします。 → E-mail:kawaguchi@tamotsu.info
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◆はじめに
もしも家族の誰かが亡くなったら・・・、どこの家でもいつかはあることです。愛する人を失った深い悲しみの中で行われる葬儀は、送る私たちの心の中に、去り逝く人がいつまでも生き続け、故人への感謝と、深い安らぎを願う、極めて意義深い厳粛な儀式と言えます。
私たちの松阪市西野町向林地区では1年に1度か2度の割合で葬儀が行われるのですが、その都度分からないことばかりです。まして個人の家で葬儀が行われるのは、数年に一度、あるいは数十年に一度で、通夜の仕方は、葬儀の仕方はと、戸惑い慌てるばかりです。
この葬儀マニュアル「西野向林地区通夜・葬儀のしきたりと心得」は松阪市西野町向林地区(戸数10戸)の通夜・葬儀などの形を示したものです。菩提寺はそれぞれ異なりますが、宗派は「浄土真宗高田派」です。通夜・葬儀を自宅で行う場合と、葬儀場で行う場合に分けました。内容・時刻など基本的な形を設定しましたが、僧侶の都合、火葬場、葬儀場の都合、またそれぞれの喪主、遺族などの考え方に合うように変更して下さい。
この通夜・葬儀マニュアルの作成にあたり、松阪市大足町自治会の「葬儀のしきたりと心得」を参考にさせていただきました。また取材にご協力をいただきましたJA松阪葬祭センター、JA松阪メモリアルホール「リーフル」、朝田寺、常念寺、松阪市民病院、松阪市役所戸籍住民課等の皆様にはお礼申し上げます。
◆葬儀の種類
葬儀の仕方は、規模、宗教、場所など幾つかに分類されます。
・規模では国葬から市民葬、区民葬、家族葬(直葬)まであり、最近では家族葬(直葬)が増えていますが、家族葬の場合、葬儀が終わってから知った人が自宅の方にお参りに来ていただくことも多く、その対応や香典返しなど面倒なこともあります。
・宗教では仏式、神式、キリスト教葬、また新興宗教ではそれぞれのやり方があります。全体の85%が仏式です。その他無宗教葬や音楽葬などもあります。
・場所では自宅、葬儀場(会館)、お寺、公民館などがあり、田舎では自宅で行う場合が多いのですが、最近は葬儀場で行うのが増えてきており、自宅葬は30%位ということです。
・葬儀をどのようなかたちで行うかは遺族が相談して決めることになりますが、故人の希望があれば、それに沿って行うことも大事です。
◆浄土真宗と真宗高田派
西野向林地区の10戸の内9戸が浄土真宗高田派です。浄土真宗は鎌倉時代初期の僧である親鸞が、師である法然の教えを継承し、親鸞の没後にその門弟たちが、教団として発展させたものです。
「真宗教団連合」に加盟しているのは、「浄土真宗本願寺派(本山 本願寺)」や「真宗大谷派(本山 真宗本廟)」、「真宗高田派(本山 専修寺)」など10派(真宗十派)で、この真宗教団連合に加盟していない諸派も含めると、日本の仏教宗派の中では最も多くの寺院(約22.000ヶ寺)と信徒を擁します。
真宗高田派は津市一身田町の専修寺(せんじゅじ)を本山とする宗派で、高田派に所属する寺院は全国に600余ヶ寺あります。
西野向林地区の通夜・葬儀の基本的な形を示します。通夜は死亡日の翌日19時から、葬儀は翌々日の13時からと設定しました。内容、時刻など各家に合うように変更して下さい。
死 亡 日
○危篤時の対応
・家族が病気やけがで危篤に陥ったら、家族や親戚、また特に親しい友人に連絡を取る。
・金融機関で預貯金は、名義人の死亡が確認されると凍結されるため、現金の引き出しに手間がかかります。病院や葬儀の費用が必要な場合は、早めに引き出しておく方が安心です。
○臨終を迎えたとき
・病院で亡くなる場合、家族に看取られて亡くなる場合が多いが、家族が立ち会えなかった時は、病院からの連絡で、駆けつけることになるが、病院ではそれまで遺体はそのままにしてある。
・医師から臨終を告げられたら、家族で「末期の水」を取る。新しい筆か割り箸などの先に脱脂綿(ガーゼ)巻き付け、茶碗に入れた水に浸して、故人の唇にあてて軽く潤す。
・病院側で体を拭いて身を清めてもらいます。このとき家族が手伝いたい時は申し出ます。
・このあと病院側で新しい着物を着せます。この時家族が希望する衣類があれば、それを着せてもらうこともできます。まぶたと口をふさぎ、姿勢の乱れを直します。体内の水分が出てこないように、口、鼻、耳などに脱脂綿をつめます。
○死化粧
・これも病院側でしてくれる。男性であれば、髭を剃って、髪を整える。女性は軽くおしろいやほほ紅、口紅をつけ、髪を整える。
○死亡診断書
・病院の場合-死亡診断書と、市役所に提出する「死亡届」の用紙に医師の署名捺印してもらう。
(死亡届用紙は死亡診断書とA3版の左右1枚、用紙は病院にあります)
・自宅の場合-かかりつけの医師を呼んで死亡を確認してもらい、死亡診断書を書いてもらう。それまでは遺体に触れてはいけない。
(かかりつけの医師に連絡が取れない場合は、近所の歯科医や耳鼻科医でもよい)
○警察の検視
・一人暮らしの人が亡くなった時は、検視を受けるため警察に届ける。(松阪警察署 ℡53-0110 )また家族と一緒に暮らしている場合でも、医師の判断により、検視を受けることがある。
○搬 送
・病院の場合は自宅への搬送、寝台車の手配。
・搬送は原則的に葬儀をたのむ葬祭センターまたは葬儀場に依頼する。
・寝台車はJA葬祭センター(0120-818770)かリーフル(0120-877282)で24時間電話受付を行っている。連絡後1時間~1時間半くらいで到着する。
・搬送費は昼間で30,000円、夜間で40,000円(JAの場合)
・自分で搬送する時は、死亡診断書を持参する。
・病院によっては搬送してくれるところももあるので確認する。
○神棚と仏壇の開閉
・神道では死を穢れと見るから、神棚の扉は閉め、白い半紙を貼る。
・一般には仏壇を閉めるが、浄土真宗では、仏壇は開けておく。
・仏壇の打敷は裏返しにして白い方を表に出す。
・玄関に「忌中」と書いた紙を貼る。
○遺体の安置
・遺体を引き取ったら、仏間に安置する。
・布団の上に北枕に寝かせて、遺体の顔の上に白布を掛け、数珠を手首に掛けて、手は合掌させ胸の上に置く。(家の間取りや仏壇の位置で無理なら西枕でもよい)
・白布や数珠などは、病院から付いてくることもあるが、無くても配送を葬祭センターに頼んだら、用意してくれる。
・ドライアイスを入れる。(葬祭センターでしてくれる)
○枕飾り
・白木の台か小机を置いて白布をかける。
・三具足(みつぐそく)(右から燭台・香炉・華瓶(けびん)(けびん)(花瓶))と鈴を供える。
・ローソク、線香、樒(しきみ)を1本ずつ供える。
・枕づとめのローソク、線香は絶やさないように。
・水を入れた湯呑み-故人の使っていたものを使う。
・枕飯(一膳飯)-箸を真ん中に立てる。(故人の椀を)
・枕団子-玄米をひいて4個つくる。
(真宗高田では供えない場合がある-向林は供えない)
・守り刀-魔除けとして小刀やカミソリ、包丁など、刃を足の方にして、遺体の上に置く。
(これらはその家のやり方でよい)
○連 絡
・喪主→ 家族 ・親戚 ・友人 ・会社など
・喪主→ 向林年番 → 向林各戸
向林年番 → 林年番 → 林各戸
向林老人会役員 →西野老人会長
○死亡届けの提出
・死亡届用紙は死亡診断書と左右1枚、臨終を看取った医師に署名・捺印してもらう。
・死亡届けは、市役所の市民課戸籍住民係へ提出し、埋葬許可証をもらう。(印鑑を持参する)
(年中無休、24時間受付、休日・夜間は市役所裏口の当直窓口で受付)
(死亡届の提出は、法律では7日以内であるが、なるべく早く提出する)
(なお死亡届けは3枚くらいコピーしておく)
○菩提寺と打合せ
・菩提寺に連絡し、枕経の依頼と通夜・葬儀の日取りを相談する。
・戒名(浄土真宗では「法名」という)の依頼。
・僧侶に役なし(導師1人)、2役(導師1人・役僧2人)、4役、6役を伝え、回向料の確認をする。
○枕経
・三具足などの枕飾りをした後、菩提寺の僧侶を招いて読経(枕経)をしてもらう。
○各種予約
・JA松阪葬祭センター (℡ 28-3817 0120-818770 豊原町 )
・喪主-葬儀場でする場合は予約する。
リーフル ( ℡ 53-1800 0120-877282 中央町)
さくら会館 ( ℡ 23-2800 0120-232800 久保町)
川井町さくら会館 ( ℡ 25-4155 川井町)
シティホール松阪 ( ℡ 25-4200 0120-847840 駅部田町 )
・火葬場(篠田山斎場)( ℡ 29-1317 久保町 )
(火葬場は葬祭センターまたは葬儀場から予約してもらう)
・朝田寺(ちょうでんじ)の予約 ( ℡ 51-8661 朝田町 )
・JA松阪食彩ゆらら ( ℡ 58-3083 0120-68-0002 伊勢寺町)
○通夜・葬儀の日の決定
・喪主は僧侶との打合せや、斎場、葬儀場などの状況を見て、通夜・葬儀の日・時刻を決める。
○金融機関(農協)へ現金の依頼
・10000円札 80枚
・1000円札 200枚
(通夜の日の朝持参)
○通夜の前日の喪主の役割
・遺影の選定(表情のよい、なるべく最近の写真)
・会葬礼状の枚数を決め注文
・非時の枚数、通夜菓子の数決める(返品ができるので、多めに)
・親戚から生花・盛物などを聞き注文
・親戚などの通夜の昼と夜の食事の注文、酒・ビール・ジュースなど購入
(通夜の日は、組内は自宅食事する)
--通夜・葬儀を自宅で行う場合--
【通夜を自宅で行う場合】
8:00 早物
・農協から早物届けてもらう(前日でもよい)
8:00 向林(組内)集合
・各戸1人男女どちらでもよい
・どうしても仕事が休めないときは声をかけて仕事に出る。
○各役割決める
・葬儀委員長(最年長を基準に選任)
・会計
・受付
・非時配り
・鉦打ち
・僧侶控え家
○非時袋つくり
・枚数を喪主に確認して、表裏を印刷し1000円札を入る。 【非時袋、1,000円札、パソコン
印刷機、半紙、10,000円札】
○回向料の用意
導師-「御布施」( 円)×1
役僧-「御布施」( 円)×4又は6
食事代-「御食事代」又は「御膳料」×
車代 -「御車代」 ×
謝礼-「御礼」(西林寺曲禄分)(10,000円)
(回向料(御布施)は寺によって異なり、個々の項目に分けて用意する合もあれば、一括まとめて支払い場合もある。)
○葬儀会場案内、駐車場表示貼る
8:00 林地区墓掃除
9:00 借り物・準備物
・西林寺-曲禄(きょくろく)(僧侶のいす)
・観音寺-鉦、白衣、香ろう、紙花台
・提灯用竹-阪内川右岸(桂瀬付近)で採取、
白黒のテープを巻き、提灯を付ける
・雨天が予想される場合は西野区でテント借りる(借り代1,000円)
10:00 葬列役付け
・喪主-葬列の役割分担作成
①提灯(2人) ②盛物(2人) ③蝋燭(1人)
④写真(1人) ⑤香炉(1人) ⑥位牌(1人)
⑦金蓮(2人) ⑧紙花(1人) ⑨燈篭(2人)
⑩肩持(1人)
10:30 3日目(葬儀)の食事の注文
・喪主-3日目の朝食、昼食、晩食の注文
3日目の昼食は組内9戸の男性、女性分も、
晩食(精進落とし)は組内9戸分も注文
11:30家族 ・ 親戚食事
(向林(組内)は集合時刻を確認して、自宅で食事)
13:00 湯かん
・納棺の前に湯潅を行う。部屋の扉を閉めた個室で行う。 【アルコール綿(JAで)】
・家族・親戚で遺体の顔や手足など出ているところをアルコール綿で拭く。
・組内は扉の外で重聖偈「我建超世願・・」唱える
13:10 死装束・納棺
・三角頭巾をつけ、六文銭、米、法名、血脈(在家結縁のものに与える法門相承の略譜)などが入った頭陀袋(ずたぶくろ)を首にかける。
・手甲、脚絆をつけたうえで、白足袋、わらじをはかせて、杖を傍らにおく。
・死亡解剖したとき経帷子(きょうかたびら)(白木綿に経文を記したもの)を左前に着せる。(最近では故人が生前に好んだ着物や衣服に経帷子としてかけることが多い)
(これらは全て葬祭センターでやってくれる)
13:30 祭壇飾り
・葬祭センターで祭壇飾りを行う。 (喪主から特別な時刻指定がないときは午後に行われる。
16:30 家族・親戚食事 【パック料理など】
(組内は自宅で食事)
17:00 組内集合
・受付準備・ライトなど用意。 【ライト】
18:00 受付開始
【香典帳、筆記具、通夜菓子、会葬粗品、礼状、非時、お茶、お菓子など】
・香典を持っての参列者には非時、通夜菓子、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、通夜菓子のみ渡す。
・通夜菓子は来てもらった人のみ渡す。
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬
粗品(お茶など)、礼状渡す。本人に通夜菓子渡す。
(渡す物は喪主の判断にまかす)
18:30 僧侶到着
・控え家で、茶菓でもてなす。【お茶、お菓子】
18:50 遺族・親戚着席
19:00 通夜法要
・僧侶入堂、読経。
・焼香の順序は喪主、遺族、親戚、一般会葬者。
・焼香は(真宗の場合)
(なおリンは念仏の時ならすもので、焼香では鳴らさない)
①数珠(真宗では「念珠」という)の房を上に左手に持つ
②仏に向かって1礼
③右手の指先で香を少しつまんで3回焼香(香を額に近づける必要なし)
④なむあみだぶつ3回(心の中で) 合掌 なむあみだぶつ2回
⑤1礼
(家の人に挨拶するときは仏に脊を向けない)
・喪主-焼香がすみ次第縁側に座る。
・司会者のアナウンスで一般参列者焼香。
・読経終わり僧侶が退席。 【御布施、御車代、御食事代】
20:00 林地区通夜念仏
・林地区席についてもらい葬儀委員長が先達に念仏頼む。
・向林(組内)男女、親戚も一緒に念仏あげる。
・念仏は
①重聖偈(じゅうせいのげ)「我建超世願・・・・・・」
②文類偈(もんるいげ)「西方不可思議尊・・・・・・」又は正信偈(しょうしんげ)
③浄土和讃 第1節48 「弥陀成佛のこのかたは・・」
④念仏 「なまーんだーんぶ・・・・・・・・・・・」
⑤回向文 「願以此功徳・・・・・・・・・・・・・」
⑥御書(特に決まっていないが16が一般)
⑦念仏 「なまーんだーんぶ・・・・・・・・・・・」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出し、全員にお茶、お菓子など出す。 【お茶、お菓子】
21:00 通夜終わる
・葬儀委員長がお礼と、明日の予定(出棺、告別式の時刻)を言って林地区帰る。
21:20 組内、明日の出棺の時刻、集合時刻を確認して帰る
21:30 喪主-明日の斎場行きの車の配車
【葬儀を自宅で行う場合】
7:30 一番鉦打つ(組内)
・一番鉦 ( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ) 【鉦】
8:00 組内男性集合(出棺の30分前)
8:15 組内女性集合(出棺の15分前)
8:15 出棺準備
・棺を前に出し、棺の中に花(分かれ花)・遺品など入れる。 【菊の花、遺品など】
・火葬は、死亡後24時間以内はできない)
・埋葬許可証を運転手に渡す。 【埋葬許可書】
8:30 出棺
・棺を親戚や組内男性で運び、足の方から霊柩車に入れる。
【位牌、写真、線香、火葬料3,000円(市外は50,000円)】
(この時棺は、普段使っている玄関などからは出さない)
・組内も見送る。
・車に分乗して斎場へ、この時車は、霊柩車を先頭に、喪主と遺族の乗った車、その後へ親族、友人、知人の乗った車が続く。
9:00 火葬(荼毘)
・斎場到着後、埋葬許可証を出し、係員の指示に従う。 【御布施、(骨壺は斎場で用意)菓子など】
・僧侶の読経、焼香、納棺、火入れ。
・火葬時間を確認して、そのまま斎場で待っても、一度家に帰ってもよい。(約2時間)
9:00 墓穴掘り【酒3合程度、つまみ、紙コップ(湯のみ)】
・組内男性墓穴掘り(手の空いている者全員で行く)、
・組内女性食事の買い物、調理-味噌汁、漬け物
・女性観音寺に酒、肴持参
・ 林用まんじゅう包む(5個ずつ×16 親戚分減らす)
11:00 組内男女葬家で食事 【パック料理、酒など】
11:10 骨揚げ、拾骨
・葬家・親族指定時刻に集合して拾骨。
・拾骨は係員の指示に従って、足の方から頭の方へ骨壺に入れていく。最後に「のど仏」を入れる。
・骨揚げが終わったら骨壺は喪主、位牌と遺影は遺族が持ち帰る。
11:40 還骨
・斎場から帰ったら手を洗い、清めの塩をかけてもらう。玄関などに塩をまいて、それを踏んでもよい。
・祭壇に遺骨、位牌、遺影を安置する。
・すぐに葬家・親戚食事。 【パック料理、酒など】
12:00 受付開始
・受付係配置につく、駐車係配置につく。【香典帳、筆記具、非時、お茶、礼状】
・香典を持っての参列者には非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬
粗品(お茶など)、礼状渡す。(渡す物は喪主の判断で)
・軽トラ用意
・まんじゅう配り係り祭壇よりまんじゅう盛りを外す。 【まんじゅう】
12:30 僧侶到着
・控え家で、茶菓でもてなす。【お茶、お菓子】
12:45 葬儀・告別式準備
・遺族・親戚配置につく。
・僧侶呼びに行く( )
・僧侶が到着したら2番鉦ならす(組内)
( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ● )【鉦】
(葬儀は遺族が故人との別れをする儀式であり、告別式は友人や知人が最後の分かれをする儀式である)
13:00 葬儀読経始まる
・喪主-焼香のあと縁側に出る。
・一般参列者焼香
・まんじゅう配り
13:40 読経終わる
・僧侶にお茶出す
・僧侶退席(控えの家で御布施、食事代、車代渡す) 【御布施、食事代、車代、籠盛り】
(僧侶に菓子盛、果物盛渡す)
・喪主又は親戚代表挨拶
14:00 葬列準備
・葬儀委員長-林の人に鉦打ち頼む。
・アナウンス-役割発表
①提灯(2人)②盛物(2人)③蝋燭(1人)④写真(1人)
⑤香炉(1人)⑥位牌(1人)⑦金蓮(2人)⑧紙花(1人)
⑨燈篭(2人)⑩肩持(1人)
・親戚-役割に応じて品物受け取る(組内が役付けの人に品物渡す)
・重いものは軽トラで運ぶ、喪主などの靴も
【軽トラ、わら草履、白衣、靴入れの袋、花、林用まんじゅう、線香、ライター、ローソク、六地蔵用かわらけ】
14:10 葬列出発
・僧侶退席時に3番鉦打つ(組内) 【鉦、御書(親戚)】
( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ● ● )
・葬列の先導しながら、林の人が辻々で鉦ならす。( ●)
・軽トラ別道で早く行く
14:20 葬列寺到着・埋葬
・灯籠立てる、花供える。
・墓石を開け、骨は壷から出し、布に包んで入れる。
・僧侶読経。
・組内が線香に火をつけ、喪主・葬家・親族に1本ずつ渡す。
・喪主・葬家・親戚、向林線香を供え参る。
・喪主など靴に履き替える。
・葬家・親族本堂へ上がり、僧侶と共にお経をあげる。
・林地区は墓念仏 重聖偈(じゅうせいのげ) 【まんじゅう(林分)】
・林地区にまんじゅう渡す
・組内は集合時刻を確認して解散。
15:30 盛物分け
・喪主に人数聞き、組内女性または親戚で盛物分ける。 【買い物袋等】
17:30 家族・親戚など食事(精進落とし)【料理、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
18:30 初七日 【食事パック料理(2,000円以内、税別)、酒、ビール、味噌汁、漬け物、お茶、ジュースなど】
・組内1人(男女どちらでもよい)
・喪主-お礼のあいさつ
・組内-食事、親戚一部も
19:10 初七日法要
・組内「御仏前」1,000円(親戚は別途)
・組内で先達を選び、念仏
①重聖偈(じゅうせいのげ) ②正信偈(しょうしんげ) ③浄土和讃-不退のくらい
④念仏 「なまーんだーんぶ」 ⑤回向文 「願以此功徳」
⑥御書(特に決まっていないが17が一般)
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出す
・全員にお茶、お菓子など出す【お茶、お菓子】
20:30 喪主お礼
・組内-適当な時刻で帰る旨喪主に伝える。喪主お礼を言って志渡す。【志(砂糖2㎏程度など)】
20:40 親戚にこれからの予定を伝える
・喪主-明日の朝田寺参りの時刻伝える。
喪主-これからの七日念仏の日を伝える。
【友引の日の葬儀を行っても特に問題がありません。火葬場も友引の日でも利用できます。友引人形を棺に入れたり、葬儀の時刻を遅らせたりすることもあります。】
--通夜・葬儀を葬儀場で行う場合--
葬儀場で行う場合の行程を示します。通夜は19時から、火葬場への出棺は翌日の8時30分、葬儀は13時からという設定で計画してあります。各家の合った時刻、やり方に変えて下さい。
【通夜を葬儀場で行う場合】
15:40 葬家から棺出し
・組内見送り。(各戸1人)
(病院から直接葬儀場に運ぶ場合もある)
・葬家から葬儀場へ持っていくもの
法名・写真・数珠・非時料・火葬許可証・布団毛布類・着替え、化粧品・ひげ剃り・斎場待合用茶菓子など
16:00 葬家出発
・この時の寝台車は葬儀場に頼む。
16:30 葬儀場到着
・会場の設定確認。
17:00 家族・親戚食事
・食事は前日までに注文する。 【パック料理など】
17:40 組内式場へ到着
・組内は自宅で食事して17:10頃家を出る。
18:00 通夜受付開始
・組内の代表で受け付け始める。 【香典帳、筆記具、非時、会葬粗品、礼状、通夜菓子】
・香典を持っての参列者には非時、通夜菓子、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、通夜菓子のみ渡す。
・通夜菓子は来てもらった人のみ渡す。
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。本人に通夜菓子渡す。
(渡す物は喪主の判断で)
18:40 通夜準備
・遺族・親戚着席、一般参列者着席
19:00 通夜法要
・僧侶入堂
・読経始まる
・喪主焼香、遺族・親戚焼香
・喪主係員の指示に従い、焼香台近くで礼
・一般参列者焼香
・読経終わり、僧侶退席
・喪主又は親戚代表あいさつ
19:20 一般参列者退席
19:30組内帰る
・明日の時刻を言って帰る
19:40 控え室で夜伽
・布団の貸出があります。 【お菓子、お茶、ビール、ジュース、夜食など】
【葬儀を葬儀場で行う場合】
7:30 夜伽の遺族・親戚の朝食
・朝食の注文はできないので、近くのコンビニやスーパーで購入する。 【弁当、お茶】
・組内は、葬儀の日の朝食は自宅で。
8:10 出棺準備
・夜伽以外の遺族・親戚葬儀場に集まる。
・棺の中に花(分かれ花)・遺品など入れる。【分かれ花、遺品】
8:30火葬場に出棺
・棺を親戚や組内男性で運び、足の方から霊柩車に入れる。
・車に分乗して斎場へ、この時車は、霊柩車を先頭に、喪主と遺族の乗った車、その後へ親族、友人、知人の乗った車が続く。
9:00 火葬(荼毘)
・斎場到着後、埋葬許可証を出し、係員の指示に従う。
・僧侶の読経、焼香、納棺、火入れ。 【御布施、御車代、茶菓子】
・火葬時間を確認して、そのまま斎場で待っても、一度家又は葬儀場に戻ってもよい。(約2時間)
9:00 男性墓穴掘り(手の空いている者全員で行く)、
・事前に喪主から酒、肴を預かり、男性が観音寺に持っていく。
・燈籠立てる。
9:30 親戚で林用まんじゅう包む(5個ずつ×16 親戚分減らす)
11:00 組内到着(正装で)、葬儀場食堂で食事【パック料理、お茶、酒、ビールなど】
11:10 葬家・親戚指定時刻に集合して骨拾い
11:40 斎場から帰ったらすぐに葬儀場で家族・親戚食事 【パック料理、お茶、酒、ビールなど】
12:00 受付開始
・受付係配置につく。 【香典帳、筆記具、非時、会葬粗品、礼状】
・香典を持っての参列者には非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。(渡す物は喪主の判断で)
・軽トラ用意
・まんじゅう配り係り祭壇よりまんじゅう盛りを外す。 【まんじゅう】
12:40 葬儀・告別式準備
・家族・親戚配置につく。
(葬儀は遺族が故人との別れをする儀式であり、告別式は友人や知人が最後の分かれをする儀式である)
13:00 葬儀読経始まる
・喪主-焼香のあと係員の指示に従い焼香台の横で礼。
・一般参列者焼香
・まんじゅう配り
13:30 読経終わる
・僧侶退席 (菓子盛・果物盛渡す) 【御布施、食事代、車代、籠盛り】
・喪主又は親戚代表挨拶
・葬儀の後で続いて初七日を行うこともあるが、菩提寺と相談して
決めておく。
13:45 盛物分け
・喪主に人数聞き、組内女性または親戚で盛物分ける。
14:10 葬儀場出発
・喪主、親戚頭遺骨、位牌など持って観音寺に向かう。
・軽トラに重い物を乗せる。【軽トラ、わら草履、白衣、靴入れの袋、花、林用まんじゅう、線香、ライター、ローソク、六地蔵用かわらけ】
(葬儀場の支払いは後日)
(盛物、花を忘れずに持っていく)
14:40 観音寺到着・埋葬
・花供える。
・墓石を開け、骨は壷から出し、布に包んで入れる。(布から出して納骨する場合もあり)
・僧侶念仏。
・組-線香に火をつけ、喪主・葬家・親族に1本ずつ渡す。
・喪主・葬家・親戚、向林線香を供え参る。
・喪主など靴に履き替える。
・葬家・親族本堂へ上がり、僧侶と共にお経をあげる。
・林-墓念仏 重聖偈(じゅうせいのげ)「我建超世願・・・・」
・林地区にまんじゅう渡す【まんじゅう(林分)】
・組-集合時刻を確認して解散。
17:30 家族・親戚など食事(精進落とし)【料理、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
18:30 初七日食事
・組内1人(男女どちらでもよい) 【料理(2,000円以内)、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
・喪主-お礼のあいさつ
・組-食事、親戚一部も
19:10 初七日法要
・組内御仏前1000円持参
・組内で先達を選び、念仏
①重聖偈(じゅうせいのげ) ②正信偈(しょうしんげ)
③浄土和讃 「不退のくらい」 ④念仏 「なまーんだーんぶ」
⑤回向文 「願以此功徳」 ⑥御書
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出す。
・全員にお茶、お菓子など出す。 【お茶、お菓子】
20:30 喪主お礼
・組内-適当な時刻で帰る旨喪主に伝える。喪主お礼を言って志渡す。 【志(砂糖2㎏など)】
20:40 親戚にこれからの予定を伝える
・喪主-明日の朝田寺参りの時刻伝える。
喪主-これからの七日念仏の日を伝える。
--葬儀のその後--
通夜・葬儀が終わった後も7日毎の中陰忌(ちゅういんき)法要や、初盆、年忌法要などがあり、また年金や保険の廃止手続きがあります。
◆菩提寺参り
・観音寺での納骨・念仏が済んだ後、菩提寺参りをする。ただその日は
初七日の法要などで忙しい時は次の日か、また二七日、三七日でも
よい。(事前に予約を入れる)
◆朝田参り
・葬儀の後朝田参りと称して、朝田寺(ちょうでんじ)にお参りする習慣がある。このお参りは、葬儀の翌日から五七日(35日)までに行うが、なるべく早い方がよい。
・お参りする時、故人の愛用していた衣装を1点朝田寺に納める。衣装は洋服でも着物でもよいが、天井が高いので洋服は見栄えしないため、できれば着物がよいということです。また天井が暗いので明るい色のものがよいということです。 【故人の衣装、回向料、掛衣料、御書】
・事前に予約して、時刻を決めるが、午前中のお参りする事が多いということです。
朝田寺 松阪市朝田町427 ℡51-8661
・回向料(10,000円程度)、掛衣料(3,000円~5,000円)、
御書(ふじ)を持参する。
◆高田本山への分骨
・喪家の判断で高田本山へ分骨する場合がある。
◆各種手続き
①死亡届けは、市役所の市民課戸籍住民課へ提出する。 (年中無休、24時間受付、休日・夜間は市役所裏口の当直窓口で受付)
②国民健康保険証の返却手続き (市役所保険年金課 国民保険年金係)
③後期高齢者医療被保険者証の返却手続き (同 高齢者保健係)
④国民年金手帳・国民年金証書・福祉年金証書の返却手続き (同 国民年金係)
⑤まつさか市民カード(印鑑登録カード)返却手続き (市役所戸籍住民課 窓口係)
⑥介護保険被保険者証返却手続き (市役所介護保険課 介護保険給付係)
⑦亡くなったのが子どもの場合 (こども未来課、福祉ささえあい課)
⑧亡くなったのが障がい者の場合 (障がいあゆみ課)
(問合せ松阪市役所 戸籍住民課℡53-4052、詳しくは資料2に示す)
⑨厚生年金・共済年金手続きは松阪年金事務所(℡51-5115)へ
必要な書類等
○手続き者の戸籍謄本
○手続き者の世帯全員の住民票(省略のないもの)
○故人の住民除票(省略のないもの)
○故人の年金証書か基礎年金の番号が載っている通知
○手続き者の普通貯金通帳
○認め印
○本人確認の免許証など
◆香典返しの品注文
・香典帳を整理して、返しの品を選び注文する。返す2週間位前には 注文する。
(香典は「当日返し」といって葬儀にきてもらった日に返すこともあります。これは葬儀場だけでなく、自宅葬でもできます。)
◆初七日(本来の)、二七日、三七日、四七日法要
・この法要は家族、親戚で行う。
◆初月忌(しょがっき)法要
・初めての月忌(毎月の命日)のこと、「帰り日」とも言われ、盛大に営まれることもある。
◆五七日(35日)法要
・組内女性が集う(御仏前・食事なし)
・組内で先達頼み、念仏
・懇談
◆六七日法要
・家族・親戚で行う
◆七七日(しちしちにち)(49日)-尸揚【御布施、パック料理(2,000円以内)、酒、ビール、ジュースなど】
・菩提寺の僧侶に来てもらって念仏(午後3~4時ごろ、事前予約)
・満中陰(まんちゅういん)、尽中陰(じんちゅういん)とも言われ、死者が最後の裁きを受けて生まれ変わる(浄土に行けるかどうか決まる)重要な日とされる。この日をもって「忌明け」となる。
・組内は各戸1人、御仏前1,000円(親戚は別途)を持ってお参りする。
・食 事
・組内で先達を選んで念仏
①重聖偈
②正信偈
③浄土和讃 「不退のくらい」
④念仏 「なまーんだーんぶ」
⑤回向文 「願以此功徳」
⑥御書
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・懇談 【お茶、お菓子】
・帰り際に志渡す【志(砂糖、石鹸など)】
◆忌明(きあ)け
・葬儀以来閉めていた仏壇の扉を開け、掃除をする。(浄土真宗では
中陰中も閉めない)
・神棚の白い紙をはがす。
・祀ってあった中陰壇を取り除き、壇払いを行う。
・裏返していた仏壇の打敷は元にもどす。
・これまで神社への参拝は自重してきたが、一般的にはこの日をもって解除される。
・忌明けの挨拶状を添えて香典返しの品を送る。
・観音寺に「永代詞堂料」30,000円程度納める
◆百か日
・家族・親戚で行う。
◆初盆
・忌明けが済まないうちにお盆がきたときは、初盆は次の年となる。
・初盆は8月7日から。初盆飾りは6日までに終える。
・初盆の家の軒下には盆提灯(ぼんちょうちん)を吊る。
(初盆飾りや撤去は葬祭センターでやってくれる。)
・初盆送りでは組内は自宅で食事を済ませて、喪家に午後8時に集合する。組内は御仏前を持参しない(親戚関係は各自の判断)
・菩提寺の僧侶に念仏を上げてもらう。 【御布施】
・組念仏の後の対応として、お菓子、お茶 を出し、寺の集合時刻まで待機する。【お菓子、お茶】
・林地区と事前に打合せた時刻(21:00頃)に観音寺に集合。
・喪主の代表が先達を依頼し、念仏。
・念仏が終わったら、お茶を出す
・喪主からの「初盆志」は無しとする。
◆菩提寺への初盆参り
・日程についてはそれぞれの菩提寺と打ち合わす。 【御布施】
・〈参考〉常念寺の場合
菩提寺から喪家への初盆念仏は8月6日~7日の午前中に行われる。
喪家から菩提寺への初盆参りは8月12日~15日の夜6~8時の間に行く。
檀家全体の初盆参りは8月23日に行われる。
◆一周忌 【御布施、パック料理(2,000円以内)酒、ビール、ジュース、お茶、お菓子、志(砂糖、石鹸など)】
・菩提寺の僧侶に念仏を上げてもらう。
・組内は御仏前1,000円(親戚は別途)を持ち、午後6時に喪家に集まる。
・食事
・食事が終わったらしばらく休憩後、念仏。
・念仏終了後、懇談、帰り際に志渡す。
◆三回忌(まる2年)
・菩提寺の僧侶を招いて念仏
・三回忌以降は家族・親戚で法要する。
◆その他の年忌法要
・七回忌 (6年目)
・十三回忌 (12年目)
・十七回忌 (16年目)
・二十三回忌(22年目)
・二十七回忌(26年目)
・三十三回忌(32年目)
・五十回忌 (49年目)
・法要の日取りは故人の命日が望ましいが、休日などに行う場合は、必ず命日より早くする。実際の日取りは僧侶と相談して決める。
・3回忌以降も僧侶を招いて念仏をあげてもらう。家族・親戚がお参りする。
初版 平成26年12月20日 発行
(編集者 川 口 保)
参考にしていただくところがあればと思いブログに掲載しました。元データが必要であれば、川口保のメールへ連絡して下さい、お送りします。 → E-mail:kawaguchi@tamotsu.info
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◆はじめに
もしも家族の誰かが亡くなったら・・・、どこの家でもいつかはあることです。愛する人を失った深い悲しみの中で行われる葬儀は、送る私たちの心の中に、去り逝く人がいつまでも生き続け、故人への感謝と、深い安らぎを願う、極めて意義深い厳粛な儀式と言えます。
私たちの松阪市西野町向林地区では1年に1度か2度の割合で葬儀が行われるのですが、その都度分からないことばかりです。まして個人の家で葬儀が行われるのは、数年に一度、あるいは数十年に一度で、通夜の仕方は、葬儀の仕方はと、戸惑い慌てるばかりです。
この葬儀マニュアル「西野向林地区通夜・葬儀のしきたりと心得」は松阪市西野町向林地区(戸数10戸)の通夜・葬儀などの形を示したものです。菩提寺はそれぞれ異なりますが、宗派は「浄土真宗高田派」です。通夜・葬儀を自宅で行う場合と、葬儀場で行う場合に分けました。内容・時刻など基本的な形を設定しましたが、僧侶の都合、火葬場、葬儀場の都合、またそれぞれの喪主、遺族などの考え方に合うように変更して下さい。
この通夜・葬儀マニュアルの作成にあたり、松阪市大足町自治会の「葬儀のしきたりと心得」を参考にさせていただきました。また取材にご協力をいただきましたJA松阪葬祭センター、JA松阪メモリアルホール「リーフル」、朝田寺、常念寺、松阪市民病院、松阪市役所戸籍住民課等の皆様にはお礼申し上げます。
◆葬儀の種類
葬儀の仕方は、規模、宗教、場所など幾つかに分類されます。
・規模では国葬から市民葬、区民葬、家族葬(直葬)まであり、最近では家族葬(直葬)が増えていますが、家族葬の場合、葬儀が終わってから知った人が自宅の方にお参りに来ていただくことも多く、その対応や香典返しなど面倒なこともあります。
・宗教では仏式、神式、キリスト教葬、また新興宗教ではそれぞれのやり方があります。全体の85%が仏式です。その他無宗教葬や音楽葬などもあります。
・場所では自宅、葬儀場(会館)、お寺、公民館などがあり、田舎では自宅で行う場合が多いのですが、最近は葬儀場で行うのが増えてきており、自宅葬は30%位ということです。
・葬儀をどのようなかたちで行うかは遺族が相談して決めることになりますが、故人の希望があれば、それに沿って行うことも大事です。
◆浄土真宗と真宗高田派
西野向林地区の10戸の内9戸が浄土真宗高田派です。浄土真宗は鎌倉時代初期の僧である親鸞が、師である法然の教えを継承し、親鸞の没後にその門弟たちが、教団として発展させたものです。
「真宗教団連合」に加盟しているのは、「浄土真宗本願寺派(本山 本願寺)」や「真宗大谷派(本山 真宗本廟)」、「真宗高田派(本山 専修寺)」など10派(真宗十派)で、この真宗教団連合に加盟していない諸派も含めると、日本の仏教宗派の中では最も多くの寺院(約22.000ヶ寺)と信徒を擁します。
真宗高田派は津市一身田町の専修寺(せんじゅじ)を本山とする宗派で、高田派に所属する寺院は全国に600余ヶ寺あります。
西野向林地区の通夜・葬儀の基本的な形を示します。通夜は死亡日の翌日19時から、葬儀は翌々日の13時からと設定しました。内容、時刻など各家に合うように変更して下さい。
死 亡 日
○危篤時の対応
・家族が病気やけがで危篤に陥ったら、家族や親戚、また特に親しい友人に連絡を取る。
・金融機関で預貯金は、名義人の死亡が確認されると凍結されるため、現金の引き出しに手間がかかります。病院や葬儀の費用が必要な場合は、早めに引き出しておく方が安心です。
○臨終を迎えたとき
・病院で亡くなる場合、家族に看取られて亡くなる場合が多いが、家族が立ち会えなかった時は、病院からの連絡で、駆けつけることになるが、病院ではそれまで遺体はそのままにしてある。
・医師から臨終を告げられたら、家族で「末期の水」を取る。新しい筆か割り箸などの先に脱脂綿(ガーゼ)巻き付け、茶碗に入れた水に浸して、故人の唇にあてて軽く潤す。
・病院側で体を拭いて身を清めてもらいます。このとき家族が手伝いたい時は申し出ます。
・このあと病院側で新しい着物を着せます。この時家族が希望する衣類があれば、それを着せてもらうこともできます。まぶたと口をふさぎ、姿勢の乱れを直します。体内の水分が出てこないように、口、鼻、耳などに脱脂綿をつめます。
○死化粧
・これも病院側でしてくれる。男性であれば、髭を剃って、髪を整える。女性は軽くおしろいやほほ紅、口紅をつけ、髪を整える。
○死亡診断書
・病院の場合-死亡診断書と、市役所に提出する「死亡届」の用紙に医師の署名捺印してもらう。
(死亡届用紙は死亡診断書とA3版の左右1枚、用紙は病院にあります)
・自宅の場合-かかりつけの医師を呼んで死亡を確認してもらい、死亡診断書を書いてもらう。それまでは遺体に触れてはいけない。
(かかりつけの医師に連絡が取れない場合は、近所の歯科医や耳鼻科医でもよい)
○警察の検視
・一人暮らしの人が亡くなった時は、検視を受けるため警察に届ける。(松阪警察署 ℡53-0110 )また家族と一緒に暮らしている場合でも、医師の判断により、検視を受けることがある。
○搬 送
・病院の場合は自宅への搬送、寝台車の手配。
・搬送は原則的に葬儀をたのむ葬祭センターまたは葬儀場に依頼する。
・寝台車はJA葬祭センター(0120-818770)かリーフル(0120-877282)で24時間電話受付を行っている。連絡後1時間~1時間半くらいで到着する。
・搬送費は昼間で30,000円、夜間で40,000円(JAの場合)
・自分で搬送する時は、死亡診断書を持参する。
・病院によっては搬送してくれるところももあるので確認する。
○神棚と仏壇の開閉
・神道では死を穢れと見るから、神棚の扉は閉め、白い半紙を貼る。
・一般には仏壇を閉めるが、浄土真宗では、仏壇は開けておく。
・仏壇の打敷は裏返しにして白い方を表に出す。
・玄関に「忌中」と書いた紙を貼る。
○遺体の安置
・遺体を引き取ったら、仏間に安置する。
・布団の上に北枕に寝かせて、遺体の顔の上に白布を掛け、数珠を手首に掛けて、手は合掌させ胸の上に置く。(家の間取りや仏壇の位置で無理なら西枕でもよい)
・白布や数珠などは、病院から付いてくることもあるが、無くても配送を葬祭センターに頼んだら、用意してくれる。
・ドライアイスを入れる。(葬祭センターでしてくれる)
○枕飾り
・白木の台か小机を置いて白布をかける。
・三具足(みつぐそく)(右から燭台・香炉・華瓶(けびん)(けびん)(花瓶))と鈴を供える。
・ローソク、線香、樒(しきみ)を1本ずつ供える。
・枕づとめのローソク、線香は絶やさないように。
・水を入れた湯呑み-故人の使っていたものを使う。
・枕飯(一膳飯)-箸を真ん中に立てる。(故人の椀を)
・枕団子-玄米をひいて4個つくる。
(真宗高田では供えない場合がある-向林は供えない)
・守り刀-魔除けとして小刀やカミソリ、包丁など、刃を足の方にして、遺体の上に置く。
(これらはその家のやり方でよい)
○連 絡
・喪主→ 家族 ・親戚 ・友人 ・会社など
・喪主→ 向林年番 → 向林各戸
向林年番 → 林年番 → 林各戸
向林老人会役員 →西野老人会長
○死亡届けの提出
・死亡届用紙は死亡診断書と左右1枚、臨終を看取った医師に署名・捺印してもらう。
・死亡届けは、市役所の市民課戸籍住民係へ提出し、埋葬許可証をもらう。(印鑑を持参する)
(年中無休、24時間受付、休日・夜間は市役所裏口の当直窓口で受付)
(死亡届の提出は、法律では7日以内であるが、なるべく早く提出する)
(なお死亡届けは3枚くらいコピーしておく)
○菩提寺と打合せ
・菩提寺に連絡し、枕経の依頼と通夜・葬儀の日取りを相談する。
・戒名(浄土真宗では「法名」という)の依頼。
・僧侶に役なし(導師1人)、2役(導師1人・役僧2人)、4役、6役を伝え、回向料の確認をする。
○枕経
・三具足などの枕飾りをした後、菩提寺の僧侶を招いて読経(枕経)をしてもらう。
○各種予約
・JA松阪葬祭センター (℡ 28-3817 0120-818770 豊原町 )
・喪主-葬儀場でする場合は予約する。
リーフル ( ℡ 53-1800 0120-877282 中央町)
さくら会館 ( ℡ 23-2800 0120-232800 久保町)
川井町さくら会館 ( ℡ 25-4155 川井町)
シティホール松阪 ( ℡ 25-4200 0120-847840 駅部田町 )
・火葬場(篠田山斎場)( ℡ 29-1317 久保町 )
(火葬場は葬祭センターまたは葬儀場から予約してもらう)
・朝田寺(ちょうでんじ)の予約 ( ℡ 51-8661 朝田町 )
・JA松阪食彩ゆらら ( ℡ 58-3083 0120-68-0002 伊勢寺町)
○通夜・葬儀の日の決定
・喪主は僧侶との打合せや、斎場、葬儀場などの状況を見て、通夜・葬儀の日・時刻を決める。
○金融機関(農協)へ現金の依頼
・10000円札 80枚
・1000円札 200枚
(通夜の日の朝持参)
○通夜の前日の喪主の役割
・遺影の選定(表情のよい、なるべく最近の写真)
・会葬礼状の枚数を決め注文
・非時の枚数、通夜菓子の数決める(返品ができるので、多めに)
・親戚から生花・盛物などを聞き注文
・親戚などの通夜の昼と夜の食事の注文、酒・ビール・ジュースなど購入
(通夜の日は、組内は自宅食事する)
--通夜・葬儀を自宅で行う場合--
【通夜を自宅で行う場合】
8:00 早物
・農協から早物届けてもらう(前日でもよい)
8:00 向林(組内)集合
・各戸1人男女どちらでもよい
・どうしても仕事が休めないときは声をかけて仕事に出る。
○各役割決める
・葬儀委員長(最年長を基準に選任)
・会計
・受付
・非時配り
・鉦打ち
・僧侶控え家
○非時袋つくり
・枚数を喪主に確認して、表裏を印刷し1000円札を入る。 【非時袋、1,000円札、パソコン
印刷機、半紙、10,000円札】
○回向料の用意
導師-「御布施」( 円)×1
役僧-「御布施」( 円)×4又は6
食事代-「御食事代」又は「御膳料」×
車代 -「御車代」 ×
謝礼-「御礼」(西林寺曲禄分)(10,000円)
(回向料(御布施)は寺によって異なり、個々の項目に分けて用意する合もあれば、一括まとめて支払い場合もある。)
○葬儀会場案内、駐車場表示貼る
8:00 林地区墓掃除
9:00 借り物・準備物
・西林寺-曲禄(きょくろく)(僧侶のいす)
・観音寺-鉦、白衣、香ろう、紙花台
・提灯用竹-阪内川右岸(桂瀬付近)で採取、
白黒のテープを巻き、提灯を付ける
・雨天が予想される場合は西野区でテント借りる(借り代1,000円)
10:00 葬列役付け
・喪主-葬列の役割分担作成
①提灯(2人) ②盛物(2人) ③蝋燭(1人)
④写真(1人) ⑤香炉(1人) ⑥位牌(1人)
⑦金蓮(2人) ⑧紙花(1人) ⑨燈篭(2人)
⑩肩持(1人)
10:30 3日目(葬儀)の食事の注文
・喪主-3日目の朝食、昼食、晩食の注文
3日目の昼食は組内9戸の男性、女性分も、
晩食(精進落とし)は組内9戸分も注文
11:30家族 ・ 親戚食事
(向林(組内)は集合時刻を確認して、自宅で食事)
13:00 湯かん
・納棺の前に湯潅を行う。部屋の扉を閉めた個室で行う。 【アルコール綿(JAで)】
・家族・親戚で遺体の顔や手足など出ているところをアルコール綿で拭く。
・組内は扉の外で重聖偈「我建超世願・・」唱える
13:10 死装束・納棺
・三角頭巾をつけ、六文銭、米、法名、血脈(在家結縁のものに与える法門相承の略譜)などが入った頭陀袋(ずたぶくろ)を首にかける。
・手甲、脚絆をつけたうえで、白足袋、わらじをはかせて、杖を傍らにおく。
・死亡解剖したとき経帷子(きょうかたびら)(白木綿に経文を記したもの)を左前に着せる。(最近では故人が生前に好んだ着物や衣服に経帷子としてかけることが多い)
(これらは全て葬祭センターでやってくれる)
13:30 祭壇飾り
・葬祭センターで祭壇飾りを行う。 (喪主から特別な時刻指定がないときは午後に行われる。
16:30 家族・親戚食事 【パック料理など】
(組内は自宅で食事)
17:00 組内集合
・受付準備・ライトなど用意。 【ライト】
18:00 受付開始
【香典帳、筆記具、通夜菓子、会葬粗品、礼状、非時、お茶、お菓子など】
・香典を持っての参列者には非時、通夜菓子、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、通夜菓子のみ渡す。
・通夜菓子は来てもらった人のみ渡す。
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬
粗品(お茶など)、礼状渡す。本人に通夜菓子渡す。
(渡す物は喪主の判断にまかす)
18:30 僧侶到着
・控え家で、茶菓でもてなす。【お茶、お菓子】
18:50 遺族・親戚着席
19:00 通夜法要
・僧侶入堂、読経。
・焼香の順序は喪主、遺族、親戚、一般会葬者。
・焼香は(真宗の場合)
(なおリンは念仏の時ならすもので、焼香では鳴らさない)
①数珠(真宗では「念珠」という)の房を上に左手に持つ
②仏に向かって1礼
③右手の指先で香を少しつまんで3回焼香(香を額に近づける必要なし)
④なむあみだぶつ3回(心の中で) 合掌 なむあみだぶつ2回
⑤1礼
(家の人に挨拶するときは仏に脊を向けない)
・喪主-焼香がすみ次第縁側に座る。
・司会者のアナウンスで一般参列者焼香。
・読経終わり僧侶が退席。 【御布施、御車代、御食事代】
20:00 林地区通夜念仏
・林地区席についてもらい葬儀委員長が先達に念仏頼む。
・向林(組内)男女、親戚も一緒に念仏あげる。
・念仏は
①重聖偈(じゅうせいのげ)「我建超世願・・・・・・」
②文類偈(もんるいげ)「西方不可思議尊・・・・・・」又は正信偈(しょうしんげ)
③浄土和讃 第1節48 「弥陀成佛のこのかたは・・」
④念仏 「なまーんだーんぶ・・・・・・・・・・・」
⑤回向文 「願以此功徳・・・・・・・・・・・・・」
⑥御書(特に決まっていないが16が一般)
⑦念仏 「なまーんだーんぶ・・・・・・・・・・・」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出し、全員にお茶、お菓子など出す。 【お茶、お菓子】
21:00 通夜終わる
・葬儀委員長がお礼と、明日の予定(出棺、告別式の時刻)を言って林地区帰る。
21:20 組内、明日の出棺の時刻、集合時刻を確認して帰る
21:30 喪主-明日の斎場行きの車の配車
【葬儀を自宅で行う場合】
7:30 一番鉦打つ(組内)
・一番鉦 ( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ) 【鉦】
8:00 組内男性集合(出棺の30分前)
8:15 組内女性集合(出棺の15分前)
8:15 出棺準備
・棺を前に出し、棺の中に花(分かれ花)・遺品など入れる。 【菊の花、遺品など】
・火葬は、死亡後24時間以内はできない)
・埋葬許可証を運転手に渡す。 【埋葬許可書】
8:30 出棺
・棺を親戚や組内男性で運び、足の方から霊柩車に入れる。
【位牌、写真、線香、火葬料3,000円(市外は50,000円)】
(この時棺は、普段使っている玄関などからは出さない)
・組内も見送る。
・車に分乗して斎場へ、この時車は、霊柩車を先頭に、喪主と遺族の乗った車、その後へ親族、友人、知人の乗った車が続く。
9:00 火葬(荼毘)
・斎場到着後、埋葬許可証を出し、係員の指示に従う。 【御布施、(骨壺は斎場で用意)菓子など】
・僧侶の読経、焼香、納棺、火入れ。
・火葬時間を確認して、そのまま斎場で待っても、一度家に帰ってもよい。(約2時間)
9:00 墓穴掘り【酒3合程度、つまみ、紙コップ(湯のみ)】
・組内男性墓穴掘り(手の空いている者全員で行く)、
・組内女性食事の買い物、調理-味噌汁、漬け物
・女性観音寺に酒、肴持参
・ 林用まんじゅう包む(5個ずつ×16 親戚分減らす)
11:00 組内男女葬家で食事 【パック料理、酒など】
11:10 骨揚げ、拾骨
・葬家・親族指定時刻に集合して拾骨。
・拾骨は係員の指示に従って、足の方から頭の方へ骨壺に入れていく。最後に「のど仏」を入れる。
・骨揚げが終わったら骨壺は喪主、位牌と遺影は遺族が持ち帰る。
11:40 還骨
・斎場から帰ったら手を洗い、清めの塩をかけてもらう。玄関などに塩をまいて、それを踏んでもよい。
・祭壇に遺骨、位牌、遺影を安置する。
・すぐに葬家・親戚食事。 【パック料理、酒など】
12:00 受付開始
・受付係配置につく、駐車係配置につく。【香典帳、筆記具、非時、お茶、礼状】
・香典を持っての参列者には非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬
粗品(お茶など)、礼状渡す。(渡す物は喪主の判断で)
・軽トラ用意
・まんじゅう配り係り祭壇よりまんじゅう盛りを外す。 【まんじゅう】
12:30 僧侶到着
・控え家で、茶菓でもてなす。【お茶、お菓子】
12:45 葬儀・告別式準備
・遺族・親戚配置につく。
・僧侶呼びに行く( )
・僧侶が到着したら2番鉦ならす(組内)
( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ● )【鉦】
(葬儀は遺族が故人との別れをする儀式であり、告別式は友人や知人が最後の分かれをする儀式である)
13:00 葬儀読経始まる
・喪主-焼香のあと縁側に出る。
・一般参列者焼香
・まんじゅう配り
13:40 読経終わる
・僧侶にお茶出す
・僧侶退席(控えの家で御布施、食事代、車代渡す) 【御布施、食事代、車代、籠盛り】
(僧侶に菓子盛、果物盛渡す)
・喪主又は親戚代表挨拶
14:00 葬列準備
・葬儀委員長-林の人に鉦打ち頼む。
・アナウンス-役割発表
①提灯(2人)②盛物(2人)③蝋燭(1人)④写真(1人)
⑤香炉(1人)⑥位牌(1人)⑦金蓮(2人)⑧紙花(1人)
⑨燈篭(2人)⑩肩持(1人)
・親戚-役割に応じて品物受け取る(組内が役付けの人に品物渡す)
・重いものは軽トラで運ぶ、喪主などの靴も
【軽トラ、わら草履、白衣、靴入れの袋、花、林用まんじゅう、線香、ライター、ローソク、六地蔵用かわらけ】
14:10 葬列出発
・僧侶退席時に3番鉦打つ(組内) 【鉦、御書(親戚)】
( ● ● ● ● ●●●●●●●・・・ ● ● ● )
・葬列の先導しながら、林の人が辻々で鉦ならす。( ●)
・軽トラ別道で早く行く
14:20 葬列寺到着・埋葬
・灯籠立てる、花供える。
・墓石を開け、骨は壷から出し、布に包んで入れる。
・僧侶読経。
・組内が線香に火をつけ、喪主・葬家・親族に1本ずつ渡す。
・喪主・葬家・親戚、向林線香を供え参る。
・喪主など靴に履き替える。
・葬家・親族本堂へ上がり、僧侶と共にお経をあげる。
・林地区は墓念仏 重聖偈(じゅうせいのげ) 【まんじゅう(林分)】
・林地区にまんじゅう渡す
・組内は集合時刻を確認して解散。
15:30 盛物分け
・喪主に人数聞き、組内女性または親戚で盛物分ける。 【買い物袋等】
17:30 家族・親戚など食事(精進落とし)【料理、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
18:30 初七日 【食事パック料理(2,000円以内、税別)、酒、ビール、味噌汁、漬け物、お茶、ジュースなど】
・組内1人(男女どちらでもよい)
・喪主-お礼のあいさつ
・組内-食事、親戚一部も
19:10 初七日法要
・組内「御仏前」1,000円(親戚は別途)
・組内で先達を選び、念仏
①重聖偈(じゅうせいのげ) ②正信偈(しょうしんげ) ③浄土和讃-不退のくらい
④念仏 「なまーんだーんぶ」 ⑤回向文 「願以此功徳」
⑥御書(特に決まっていないが17が一般)
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出す
・全員にお茶、お菓子など出す【お茶、お菓子】
20:30 喪主お礼
・組内-適当な時刻で帰る旨喪主に伝える。喪主お礼を言って志渡す。【志(砂糖2㎏程度など)】
20:40 親戚にこれからの予定を伝える
・喪主-明日の朝田寺参りの時刻伝える。
喪主-これからの七日念仏の日を伝える。
【友引の日の葬儀を行っても特に問題がありません。火葬場も友引の日でも利用できます。友引人形を棺に入れたり、葬儀の時刻を遅らせたりすることもあります。】
--通夜・葬儀を葬儀場で行う場合--
葬儀場で行う場合の行程を示します。通夜は19時から、火葬場への出棺は翌日の8時30分、葬儀は13時からという設定で計画してあります。各家の合った時刻、やり方に変えて下さい。
【通夜を葬儀場で行う場合】
15:40 葬家から棺出し
・組内見送り。(各戸1人)
(病院から直接葬儀場に運ぶ場合もある)
・葬家から葬儀場へ持っていくもの
法名・写真・数珠・非時料・火葬許可証・布団毛布類・着替え、化粧品・ひげ剃り・斎場待合用茶菓子など
16:00 葬家出発
・この時の寝台車は葬儀場に頼む。
16:30 葬儀場到着
・会場の設定確認。
17:00 家族・親戚食事
・食事は前日までに注文する。 【パック料理など】
17:40 組内式場へ到着
・組内は自宅で食事して17:10頃家を出る。
18:00 通夜受付開始
・組内の代表で受け付け始める。 【香典帳、筆記具、非時、会葬粗品、礼状、通夜菓子】
・香典を持っての参列者には非時、通夜菓子、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、通夜菓子のみ渡す。
・通夜菓子は来てもらった人のみ渡す。
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。本人に通夜菓子渡す。
(渡す物は喪主の判断で)
18:40 通夜準備
・遺族・親戚着席、一般参列者着席
19:00 通夜法要
・僧侶入堂
・読経始まる
・喪主焼香、遺族・親戚焼香
・喪主係員の指示に従い、焼香台近くで礼
・一般参列者焼香
・読経終わり、僧侶退席
・喪主又は親戚代表あいさつ
19:20 一般参列者退席
19:30組内帰る
・明日の時刻を言って帰る
19:40 控え室で夜伽
・布団の貸出があります。 【お菓子、お茶、ビール、ジュース、夜食など】
【葬儀を葬儀場で行う場合】
7:30 夜伽の遺族・親戚の朝食
・朝食の注文はできないので、近くのコンビニやスーパーで購入する。 【弁当、お茶】
・組内は、葬儀の日の朝食は自宅で。
8:10 出棺準備
・夜伽以外の遺族・親戚葬儀場に集まる。
・棺の中に花(分かれ花)・遺品など入れる。【分かれ花、遺品】
8:30火葬場に出棺
・棺を親戚や組内男性で運び、足の方から霊柩車に入れる。
・車に分乗して斎場へ、この時車は、霊柩車を先頭に、喪主と遺族の乗った車、その後へ親族、友人、知人の乗った車が続く。
9:00 火葬(荼毘)
・斎場到着後、埋葬許可証を出し、係員の指示に従う。
・僧侶の読経、焼香、納棺、火入れ。 【御布施、御車代、茶菓子】
・火葬時間を確認して、そのまま斎場で待っても、一度家又は葬儀場に戻ってもよい。(約2時間)
9:00 男性墓穴掘り(手の空いている者全員で行く)、
・事前に喪主から酒、肴を預かり、男性が観音寺に持っていく。
・燈籠立てる。
9:30 親戚で林用まんじゅう包む(5個ずつ×16 親戚分減らす)
11:00 組内到着(正装で)、葬儀場食堂で食事【パック料理、お茶、酒、ビールなど】
11:10 葬家・親戚指定時刻に集合して骨拾い
11:40 斎場から帰ったらすぐに葬儀場で家族・親戚食事 【パック料理、お茶、酒、ビールなど】
12:00 受付開始
・受付係配置につく。 【香典帳、筆記具、非時、会葬粗品、礼状】
・香典を持っての参列者には非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。
・香典のない参列者には、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す
・香典をまとめて預かってきてもらった場合は、人数分の非時、会葬粗品(お茶など)、礼状渡す。(渡す物は喪主の判断で)
・軽トラ用意
・まんじゅう配り係り祭壇よりまんじゅう盛りを外す。 【まんじゅう】
12:40 葬儀・告別式準備
・家族・親戚配置につく。
(葬儀は遺族が故人との別れをする儀式であり、告別式は友人や知人が最後の分かれをする儀式である)
13:00 葬儀読経始まる
・喪主-焼香のあと係員の指示に従い焼香台の横で礼。
・一般参列者焼香
・まんじゅう配り
13:30 読経終わる
・僧侶退席 (菓子盛・果物盛渡す) 【御布施、食事代、車代、籠盛り】
・喪主又は親戚代表挨拶
・葬儀の後で続いて初七日を行うこともあるが、菩提寺と相談して
決めておく。
13:45 盛物分け
・喪主に人数聞き、組内女性または親戚で盛物分ける。
14:10 葬儀場出発
・喪主、親戚頭遺骨、位牌など持って観音寺に向かう。
・軽トラに重い物を乗せる。【軽トラ、わら草履、白衣、靴入れの袋、花、林用まんじゅう、線香、ライター、ローソク、六地蔵用かわらけ】
(葬儀場の支払いは後日)
(盛物、花を忘れずに持っていく)
14:40 観音寺到着・埋葬
・花供える。
・墓石を開け、骨は壷から出し、布に包んで入れる。(布から出して納骨する場合もあり)
・僧侶念仏。
・組-線香に火をつけ、喪主・葬家・親族に1本ずつ渡す。
・喪主・葬家・親戚、向林線香を供え参る。
・喪主など靴に履き替える。
・葬家・親族本堂へ上がり、僧侶と共にお経をあげる。
・林-墓念仏 重聖偈(じゅうせいのげ)「我建超世願・・・・」
・林地区にまんじゅう渡す【まんじゅう(林分)】
・組-集合時刻を確認して解散。
17:30 家族・親戚など食事(精進落とし)【料理、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
18:30 初七日食事
・組内1人(男女どちらでもよい) 【料理(2,000円以内)、酒、ビール、お茶、ジュースなど】
・喪主-お礼のあいさつ
・組-食事、親戚一部も
19:10 初七日法要
・組内御仏前1000円持参
・組内で先達を選び、念仏
①重聖偈(じゅうせいのげ) ②正信偈(しょうしんげ)
③浄土和讃 「不退のくらい」 ④念仏 「なまーんだーんぶ」
⑤回向文 「願以此功徳」 ⑥御書
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・念仏が終わったらまず先達にお茶を出す。
・全員にお茶、お菓子など出す。 【お茶、お菓子】
20:30 喪主お礼
・組内-適当な時刻で帰る旨喪主に伝える。喪主お礼を言って志渡す。 【志(砂糖2㎏など)】
20:40 親戚にこれからの予定を伝える
・喪主-明日の朝田寺参りの時刻伝える。
喪主-これからの七日念仏の日を伝える。
--葬儀のその後--
通夜・葬儀が終わった後も7日毎の中陰忌(ちゅういんき)法要や、初盆、年忌法要などがあり、また年金や保険の廃止手続きがあります。
◆菩提寺参り
・観音寺での納骨・念仏が済んだ後、菩提寺参りをする。ただその日は
初七日の法要などで忙しい時は次の日か、また二七日、三七日でも
よい。(事前に予約を入れる)
◆朝田参り
・葬儀の後朝田参りと称して、朝田寺(ちょうでんじ)にお参りする習慣がある。このお参りは、葬儀の翌日から五七日(35日)までに行うが、なるべく早い方がよい。
・お参りする時、故人の愛用していた衣装を1点朝田寺に納める。衣装は洋服でも着物でもよいが、天井が高いので洋服は見栄えしないため、できれば着物がよいということです。また天井が暗いので明るい色のものがよいということです。 【故人の衣装、回向料、掛衣料、御書】
・事前に予約して、時刻を決めるが、午前中のお参りする事が多いということです。
朝田寺 松阪市朝田町427 ℡51-8661
・回向料(10,000円程度)、掛衣料(3,000円~5,000円)、
御書(ふじ)を持参する。
◆高田本山への分骨
・喪家の判断で高田本山へ分骨する場合がある。
◆各種手続き
①死亡届けは、市役所の市民課戸籍住民課へ提出する。 (年中無休、24時間受付、休日・夜間は市役所裏口の当直窓口で受付)
②国民健康保険証の返却手続き (市役所保険年金課 国民保険年金係)
③後期高齢者医療被保険者証の返却手続き (同 高齢者保健係)
④国民年金手帳・国民年金証書・福祉年金証書の返却手続き (同 国民年金係)
⑤まつさか市民カード(印鑑登録カード)返却手続き (市役所戸籍住民課 窓口係)
⑥介護保険被保険者証返却手続き (市役所介護保険課 介護保険給付係)
⑦亡くなったのが子どもの場合 (こども未来課、福祉ささえあい課)
⑧亡くなったのが障がい者の場合 (障がいあゆみ課)
(問合せ松阪市役所 戸籍住民課℡53-4052、詳しくは資料2に示す)
⑨厚生年金・共済年金手続きは松阪年金事務所(℡51-5115)へ
必要な書類等
○手続き者の戸籍謄本
○手続き者の世帯全員の住民票(省略のないもの)
○故人の住民除票(省略のないもの)
○故人の年金証書か基礎年金の番号が載っている通知
○手続き者の普通貯金通帳
○認め印
○本人確認の免許証など
◆香典返しの品注文
・香典帳を整理して、返しの品を選び注文する。返す2週間位前には 注文する。
(香典は「当日返し」といって葬儀にきてもらった日に返すこともあります。これは葬儀場だけでなく、自宅葬でもできます。)
◆初七日(本来の)、二七日、三七日、四七日法要
・この法要は家族、親戚で行う。
◆初月忌(しょがっき)法要
・初めての月忌(毎月の命日)のこと、「帰り日」とも言われ、盛大に営まれることもある。
◆五七日(35日)法要
・組内女性が集う(御仏前・食事なし)
・組内で先達頼み、念仏
・懇談
◆六七日法要
・家族・親戚で行う
◆七七日(しちしちにち)(49日)-尸揚【御布施、パック料理(2,000円以内)、酒、ビール、ジュースなど】
・菩提寺の僧侶に来てもらって念仏(午後3~4時ごろ、事前予約)
・満中陰(まんちゅういん)、尽中陰(じんちゅういん)とも言われ、死者が最後の裁きを受けて生まれ変わる(浄土に行けるかどうか決まる)重要な日とされる。この日をもって「忌明け」となる。
・組内は各戸1人、御仏前1,000円(親戚は別途)を持ってお参りする。
・食 事
・組内で先達を選んで念仏
①重聖偈
②正信偈
③浄土和讃 「不退のくらい」
④念仏 「なまーんだーんぶ」
⑤回向文 「願以此功徳」
⑥御書
⑦念仏 「なまーんだーんぶ」
・懇談 【お茶、お菓子】
・帰り際に志渡す【志(砂糖、石鹸など)】
◆忌明(きあ)け
・葬儀以来閉めていた仏壇の扉を開け、掃除をする。(浄土真宗では
中陰中も閉めない)
・神棚の白い紙をはがす。
・祀ってあった中陰壇を取り除き、壇払いを行う。
・裏返していた仏壇の打敷は元にもどす。
・これまで神社への参拝は自重してきたが、一般的にはこの日をもって解除される。
・忌明けの挨拶状を添えて香典返しの品を送る。
・観音寺に「永代詞堂料」30,000円程度納める
◆百か日
・家族・親戚で行う。
◆初盆
・忌明けが済まないうちにお盆がきたときは、初盆は次の年となる。
・初盆は8月7日から。初盆飾りは6日までに終える。
・初盆の家の軒下には盆提灯(ぼんちょうちん)を吊る。
(初盆飾りや撤去は葬祭センターでやってくれる。)
・初盆送りでは組内は自宅で食事を済ませて、喪家に午後8時に集合する。組内は御仏前を持参しない(親戚関係は各自の判断)
・菩提寺の僧侶に念仏を上げてもらう。 【御布施】
・組念仏の後の対応として、お菓子、お茶 を出し、寺の集合時刻まで待機する。【お菓子、お茶】
・林地区と事前に打合せた時刻(21:00頃)に観音寺に集合。
・喪主の代表が先達を依頼し、念仏。
・念仏が終わったら、お茶を出す
・喪主からの「初盆志」は無しとする。
◆菩提寺への初盆参り
・日程についてはそれぞれの菩提寺と打ち合わす。 【御布施】
・〈参考〉常念寺の場合
菩提寺から喪家への初盆念仏は8月6日~7日の午前中に行われる。
喪家から菩提寺への初盆参りは8月12日~15日の夜6~8時の間に行く。
檀家全体の初盆参りは8月23日に行われる。
◆一周忌 【御布施、パック料理(2,000円以内)酒、ビール、ジュース、お茶、お菓子、志(砂糖、石鹸など)】
・菩提寺の僧侶に念仏を上げてもらう。
・組内は御仏前1,000円(親戚は別途)を持ち、午後6時に喪家に集まる。
・食事
・食事が終わったらしばらく休憩後、念仏。
・念仏終了後、懇談、帰り際に志渡す。
◆三回忌(まる2年)
・菩提寺の僧侶を招いて念仏
・三回忌以降は家族・親戚で法要する。
◆その他の年忌法要
・七回忌 (6年目)
・十三回忌 (12年目)
・十七回忌 (16年目)
・二十三回忌(22年目)
・二十七回忌(26年目)
・三十三回忌(32年目)
・五十回忌 (49年目)
・法要の日取りは故人の命日が望ましいが、休日などに行う場合は、必ず命日より早くする。実際の日取りは僧侶と相談して決める。
・3回忌以降も僧侶を招いて念仏をあげてもらう。家族・親戚がお参りする。
初版 平成26年12月20日 発行
(編集者 川 口 保)
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