不慮の事故により手足が不自由になり、口に筆をくわえて書かれた詩画展「星野富弘 花の詩画展」が松阪市外五曲町の松阪市文化財センターで、今日4月28日から始まりました。この詩画展は「富弘美術館を囲む会(小林佳子代表 会員20名)」が主催して、三重県及び同教育委員会、松阪市及び同教育委員会などが後援をして行われるものです。
この日9時から行われたオープニングセレモニーでは、小林佳子会長が挨拶をされ、山中市長や富弘美術館の須藤沘一郎館長が祝辞やお礼を述べられました。また来松できなかった星野さんのメッセージが披露され、これまで三重県には修学旅行や修学旅行のアルバイトの添乗員として来たことや、今回三重県では3回目の展示会となりますが、展示される作品は私たち夫婦の子供のようなもので、中には出来の悪い子供もおりますがよろしくと述べられました。このあと星野富弘作詞の詩に曲を付けた歌が、披露されました。テープカットのあと来場者は3つの部屋に展示された作品を見学しました。
星野富弘さんは1946年群馬県勢多郡東村に生まれ、中学校の教師となるが、1970年クラブ活動の指導中のケガで手足の自由を失い、病院に入院中に文や画を描き始める。1979年に初の作品展を開き、1991年に同村草木地区の集会所を改装して美術館を始めました。現在、群馬県みどり市東町草木に20億円をかけた立派な「富弘美術館」があり、年間600万人の来場者が訪れます。
本詩画展を主催する富弘美術館を囲む会の小林佳子代表は、現在大紀町にお住まいですが、星野さんとは30年も前からの知り合いで、以前に茨城県水戸市に住んでみえたとき美術館を訪れ、星野さんから本をいただいたそうです。その後つくば学園都市で行われた詩画展を見に行って以来の付き合いだそうです。
囲む会は松阪市を始め、四日市、津、大台町の皆さんで構成され、この詩画展は2年も前から取り組んでこられました。展示会に必要な経費はカンパをお願いしたそうです。この日は会員の皆さんのほかにも、たくさんのボランティアの皆さんも来場されていました。
作品を見せていただきましたが、今日は多くの来場者があり、ゆっくり見ることができなかったので、改めてゆっくりと見せていただきたいと思います。作品の中で気に入ったのを1つ紹介します。
まつたけ
がんばれ まつたけ
まつたけ がんばれ
おまえは 山にしか出るな
松の根もとしか 出るな
一年に一度しか 出るな
どんなに 金をつまれても
甘いことばで誘われても
おまえは自分の生き方を変えるな
大安売りのシイタケを見ろ
エノキは ビンの中で まるでモヤシだ
頼りにしていた マイタケも 落ちた
がんばれ まつたけ
まつたけ がんばれ
おまえは自分の生き方に誇りを持て
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