川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

公開福祉講演会「包み込む社会へ」開催される

2011-03-06 19:57:28 | 日記

松阪市外五曲町の松阪市民文化会館で3月6日、三重県介護支援専門員協会松阪市部(奥田隆利支部長)主催の公開福祉講演会が行われました。

介護支援専門員協会とはケアマネージャーで構成される団体で、平成12年7月に介護保険制度の実施に合わせて、松阪市連絡協議会として発足し、平成19年に、三重県介護支援専門員協会に加盟しました。発足当時は参加事業所が32、会員86名でスタートして、現在は72事業所、254名の会員数になりました。三重県全体では約1000人のケアマネージャーがいますが、その中でも松阪市は一番多い会員数が登録されています。

 

奥田支部長さんの話しでは、これまでこの協会で会員を対象として毎年10回位の研修会を行ってきましたが、今回の講師さんは会員だけで話しを聞くのはもったいないということで、市民に参加を呼びかけての公開講演会となりました。

この日の講師は2008年~2009年にかけて、「年越し派遣村」の村長を務められた「反貧困ネットワーク」代表の湯浅誠氏で『包み込む社会へ ~無縁・孤立・貧困を打開する地域連携~』というテーマで約2時間話しをされました。

 

『日本の25歳から39歳までの未婚率は1990年から2005年にかけて右肩上がりで推移してきている。2005年では25歳-29歳男で72.6%、25歳-29歳女で59.9%となっており、20代で結婚するのは普通ではなくなってきた。50歳まで未婚の生涯未婚率は1950年で1.2%、1970年で2%だったのが、2005年では16%と急増している。20年後には30%くらいにまで増える。未婚の人で結婚したい人は87%もあり、合コンなどの男女が接する機会が大事である。

 

今日本では急速に人口の減少化が進んでおり、40年後までには4000万人の人口が減少する。現在合計特殊出生率が1.37で、せめて1.8まで上げないといけない。フランスでは2.0まで回復したが、日本では対策が取られていない。

 

今国民は国という傘、企業という傘、正社員という傘に守られているが、この傘に入れない人が孤独や貧困になり、自殺者もこの傘の外にある人になる。欧米では単独家族の家は多いが孤独ではなく、社会のネットワークができている。日本においても自治会、消防団、PTAなどの地域ネットワークの構築が大事である。

 

今、日本の子どもは大人になりたがらない。子どもから見て魅力的な社会ではなく、日本では年を取るほど幸福度が下がってくる。国会で子供手当が議論されているが、子どもを政争の道具にしてほしくない。

あと1ヶ月で子供手当が終了する。そうなると1700万人の子どもたちへの手当が打ち切られる。タイムリミットが迫っている。名前が「子ども手当」だろうと「児童手当」だろうとかまわない。与党の手柄でも野党の手柄でもかまわない。3歳以下の7000円の積み増しがなくてもかまわない。所得制限が入ってもかまわない。とにかく「これで靴が買える」「部活が続けられる」「夜の仕事を減らして子どもと過ごせる」「大学に進学できると言える」。子どもと子育て世帯のささやかな夢や希望をこれ以上奪うことだけは止めてほしい。「政治家にもこれくらいの良識はある」というところを見せてほしい。これに賛同される方はインターネットで『もやい』を検索して投稿してほしい。』

 

この日会場には福祉関係者、自治会関係者など約450が来場して、熱心に話しを聞き入っていました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 初午祭「宝恵駕篭道中行列」... | トップ | 2月議会一般質問今日、7日から »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事