川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

ギリシャの再選挙

2012-05-20 23:15:13 | 日記
 国の財政運営が厳しいギリシャの総選挙が5月6日に行われ、欧州連合(EU)などから支援を受ける条件として緊縮財政を進めてきた連立与党の新民主主義党(ND)と全ギリシャ社会主義運動(PASOK)が敗北して過半数がとれなかった。この選挙では、反緊縮財政を唱えてきた急進左翼連合(SYRIZA)が第二党に躍進した。選挙後連立交渉が進められてきたが交渉が決裂し、来月に再選挙が行われることになった。

 緊縮財政は、EUから支援の得るためのやむを得ない措置であろうが、ギリシャ国民にとっては「うんざり」といったところで、反緊縮の党が躍進したのだろう。
 日本では選挙後わずか1ヶ月後に再選挙なんて考えられないが、今回の総選挙で当選した議員が再選挙で落ちたら、泣くに泣けないだろう。個々の候補者もまたお金がいることになるし、国の選挙費用もバカにならない。

 再選挙で同じような結果が出たらどうなるのだろうか。また反緊縮財政を掲げる党がさらに躍進して、「反緊縮財政政権」ができたらどうなるのだろうか。EUや国際通貨基金(IMF)からの支援は難しくなり、ユーロ圏からの離脱が濃厚になってくるといわれている。

 遠いヨーロッパの出来事であるが、その影響が日本経済にも及んでいる。ギリシャ1国の財政不安がユーロに及び、不安定なユーロより、安定的で信頼できる円を買う動きが起きてきている。人でも会社でも信用を得ることは大事であるが、あまり円に信用が集まると円高になり、輸出を中心とする日本の産業が苦しくなったり、株が下がったりもする。
 ギリシャの選挙結果が、ユーロ全体の危機となり、日本経済にも影響を与え、世界経済が危機に陥ることにもなりかねない。グローバル社会も困ったものである。
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