フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

無用?有用?

2017-12-14 23:59:25 | Weblog
昔ほどではありませんが、この時期は大掃除が行われます。気付くと部屋の片隅に扇風機が置いてあったりして苦笑いすることがあります。逆に夏場にストーブを見つけることもあります。昔にも「夏炉冬扇(かろとうせん)」これは夏の囲炉裏に冬の扇子。ともに季節外れの品で、無用の物事のたとえです。
同じような表現に「六日の菖蒲、十日の菊」があり。五月五日の端午の節句と九月九日の菊の節句に飾る菖蒲と菊がたった一日間に合わなかっただけで意味がない物になってしまうという意味の言葉です。
物があふれている日本では家庭にも社会にも無用なものはかなりあります。しかし無用を有用に替えることが今、問われています。逆転の発想もその一つです。
さて物があふれる時代であっても変えてはいけないものがあります。心根です。心の中の優しさの袋から優しさがどんなにあふれ出してもよいのです。もちろん優しさは季節を問いません。