フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

うなぎ

2012-09-19 23:33:45 | Weblog
ニホンウナギが極度の不漁のために外来ウナギの輸入が急増しているようです。前年度より6倍近い輸入量だそうです。もちろん日本で古くから利用されているのはニホンウナギで中国、韓国など東アジア一帯に回遊しているもので、近年資源が急減しているわけです。
ところでこのウナギとサンマは人の口に上る双璧です。といっても食するという意味ではなくて、話の材料になることです。どちらも生活に密着した食べ物で季節を表現するのに持ってこいだからです。落語の題材にもなりますし、その他、物語も多くあります。このうち、ウナギは値上がりが急で、どうも縁遠くなりそうですが、サンマはこれから直接、我々の口に入りそうですね。
震災を受けた石巻はじめ東北の港からもサンマの出荷が続いています。ウナギの蒲焼きも食欲をそそる匂いが付き物ですが、サンマも負けていませんね。サンマは夕餉の匂いといいますか、一日の最後の夕食をイメージさせる最高の匂いです。サンマだけは、隣は何をする人ぞとは関係なく、隣の食事がわかってしまいます。
ウナギとサンマ、今は対照的な食べ物になってしまいましたが、今後の鰻丼の運命はどうなるのでしょうか。