フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

歌の力

2012-09-15 23:28:34 | Weblog
昨年の大震災後、歌手の皆さんがよく口に出していた言葉に「歌の力」がありました。被災地に出掛けて実感した歌手の言葉でした。かつては被災地に取り残されて救助を待つ間、仲間と一緒に「上を向いて歩こう」を歌い続けて気力を保った話もありました。
外国の話ですが、やはり歌の力で奇跡的に救助された話がありました。アメリカのアラスカ州の沖で大波によって漁船が転覆し、19才の男性が投げだされました。そばに縦横1メートルのプラスチック製の魚を入れる箱があり、それに掴まってなんと26時間漂流していましたが、無事助かりました。その間の気力を維持する方法として、彼はクリスマスソングの「赤鼻のトナカイ」などをずっと歌っていたそうです。改めて歌の力を教えてくれた事実ですね。
ところで「歌の力」といえば、歳をとっての脳細胞の衰え、例えば物忘れなどがありますが、この衰えを防ぐために、歌を利用している先生がいました。斎藤茂太先生で、400番まである歌「鉄道唱歌」を覚えることに脳細胞を使うのだそうです。もちろん全部覚えるのは至難の技ですが、明治33年の世相がよくわかって好奇心を満たしてくれるのもいいそうです。
命長らえるためにフルコーラス歌える歌ありますか(笑)。