フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

鶏鳴狗盗(けいめいくとう)

2016-02-21 23:54:15 | Weblog
一億総括躍社会という言葉が踊っています。この言葉から「鶏鳴狗盗」を思い出します。この故事は『鶏の鳴きまねが上手な者や狗(いぬ)のように盗みが巧みな者を活用する』という適材適所のことです。
古い話ですが、かつてのアナウンサーはなんでも知っている「広く浅く」が主流でした。しかしいつ頃からか、専門的なジャンルが必要とされるようになりました。スポーツアナウンサーはその代表的存在です。スポーツアナウンサーでも更に種目別に分類されています。私のような軟派系のアナウンサーでも、扱う音楽がかなり分類されます。ポップス系、演歌、歌謡曲系、外国の音楽に強いアナウンサーなど、番組のコンセプトが決まるとそれに沿ったアナウンサーが起用されます。残念ながら昭和40年代の演歌、歌謡曲全盛期の頃に比べて、番組の数自体が激減しています。それだけに演歌、歌謡曲を得意分野にしようというアナウンサーが減っているのも実情です。演歌歌謡曲アナウンサーの私は残念な思いがするのと同時に、だか
らこそまだ声が掛かるんだとの、囁きも聞こえます
(笑)。