フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

先義後利

2015-08-10 23:11:30 | Weblog
昔からの格言に「商いと屏風は拡げるほど倒れる」があります。これは江戸時代から伝えられていますが、逆に最近の小売りの世界はチェーン化して、○○商店は立ち居かなくなっています。
先ほどの格言は店の規模が大きくなりすぎるとタイトルの「先義後利」の精神が行き届かなくなってしまうからです。この言葉の意味は、顧客を思いやる心で商売に励めば利益は後からついてくるというものです。この江戸時代からの商人道の基本を恐らく貫いてのチェーン化ではないでしょうか。何故ならばチェーンの各店で徹底した「先義後利」を推進しているからです。
この精神を普段の生活の中で活かしていかなければなりません。友人、知人との付き合いも相手への気配りなしには成り立ちません。利害打算を越えて本心から人と触れ合うように、大袈裟に言えば鍛練することが必要です。アナウンサー的に言えば「先義後利」の精神は「聞き上手」に徹することです。聞いて聞いて聞いて話す。これを心がければ、後から実りがついて来ます。