フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

目から鱗?

2015-08-02 23:55:11 | Weblog
新聞の書籍広告を見てユニークなタイトルを見つけました。そのタイトルは『「昔はよかった」病』です。その解説文を読むと「本当に昔はよかった?絆や情があった?記憶の美化、現状への不満からこの病が生まれます。日本劣化論の嘘を暴いた大胆不敵の日本人論」とあります。外国人作家が書いたものですが、私が目から鱗的に感じたのは『記憶の美化』というところです。確かに記憶を美しく飾ろうという傾向はありますね。というのも悩み事を抱えた時の慰めの言葉として「歳月が解決してくれる」がありますよ。ですから、昔、腹をたてていた出来事も忘れることが出来るのと同じように普通のことが素晴らしいことのようにインプットされてしまうのかも知れませんね。
歳を重ねることは経験を積むことのよさがあるはずなのに、体力面の衰えによるコンプレックスが昔の思い出を美化しているのかもと思うのです。ですから、我々は冷静な現状分析を心がける必要があります。記憶の美化という言葉を肝に命じておきましょう。