フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

閉店セール

2010-07-23 22:46:07 | Weblog
商店街を歩いていると、「今日は普段に比べて混んでいるなあ」というお店に出くわします。よく見ると『閉店セール』となっています。その混みようは半端ではありません。時々新聞などで老舗のデパートの閉店セールの人気振りが話題になりますが、経営者も普段、これくらいのお客があればと恨めしく思うことでしょう。
こんな皮肉な言葉もあります。「売上が低迷している店が確実に集客出来る方法は閉店セール」。何故閉店セールが人気があるのでしょう。一つは安売りです。それと閉店セールのちょっとセンチな雰囲気ですね。もともと日本人は「終わり」に弱いです。有名スポーツ選手の引退行事にはチケットは即、完売ですからね。そのほか映画館やホテルの最終日には大賑わい、それに電車などの交通機関の最後には、全国から鉄道マニアが押しかけます。少し感傷的な気分に浸りながら「最後のイベント」に参加するのです。
そこでやじ馬的に調べたくなるのは、最後のイベントに参加した人達のその後の意識です。今ではあれだけ品物を漁ったり、カメラに写したりした人の対象はよそに移ってしまっているのです。
移り気は世の習い、だからこそ新しいスターが生まれて来るのでしょう。