フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

開く

2010-07-04 21:02:43 | Weblog
先日7月1日に富士山の山開きが行われました。この時期は「海開き」や「山開き」など開くという言葉がよく使われます。
この開くという言葉からは夢や希望、明るさが感じられます。我々も結婚式やパーティーの司会で、終わるという言葉に代えてお開きという言葉を使います。
挨拶の漢字を分析すると「心を開いて相手に迫る」という意味ですが、心を開くとは率直に自分の思っていることを表現する意味合いもあります。
「耳目開明」という仏教の言葉があります。まず耳が開くとは言葉が通じる、つまり心が通い合うこと、目が開くとはありのままが見えることです。人を見る時に、ありのままが難しいですね。往々にして人を見る時は肩書きや経済力で見てしまいませんか?
その例をあげると定年退職した翌年の年賀状が思った以上に減ってしまうことがあるそうです。ありのままの付き合いから共感すればこういうことは起きないでしょう。
「耳目開明」この四文字を心に刻んで付き合いをする心構えを山開きや海開きが行われた自然の中で誓うといいですね。