フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

祈り

2008-08-06 20:27:01 | Weblog
今日は63回目の原爆記念日。私も8時15分にはラジオから流れる鐘の音とともにそっと黙祷をささげました。
この日は朝早くから人々がさまざまな思いをこめて祈念式典の会場を訪れて、祈りをささげているという報道もありました。その中でまだ若いお母さんが小さいお子さん(5歳位)と共に祈っているニュースを見ましたが、そのお母さんは「小さい頃から祈る姿を子供に見せておきたいと、3年前から来ています」と語っていました。
私は最近の人達は強いのか弱いのかさっぱりわからず、何かに頼る、尊敬するという行為は無縁のものと思っていましたが、このお母さんの言葉を聞いて本当に嬉しくなりました。神仏を含めてお互いがお互いを支えあう、決して1人では生きていけないんだという事を一生懸命教えている若いお母さんの言葉にホッとすると同時にホロッともきてしまいました。
どうも我々も思いこみがはげしいところがあり、「今の若者達は!」と決め付けてしまうことがありそうですが、意外や意外、両親に対する思いのつながりは昔も今も殆ど変わっていない様です。ですから小さい頃に親のこうした祈る姿をやきつけておけば、どんな大人になるか想像がつく様な気がします。
ところで、せめて今日一日は、世界中の人達が祈りをささげて平和を求める、こうした祈りが広がる事を期待しましょう。