フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

IT語

2008-04-28 22:22:13 | Weblog
「オンデマンド婚」という言葉に出会いました。いつも一緒でなくても必要とする時にそばにいてくれれば良いという結婚形式のことで、IT用語のオンデマンドサービスから名付けられたようです。つまり、必要な時に好きな映画などをネットなどを通じて視聴できるサービスがオンデマンドサービスなんですね。
毎年、新しい言葉が創られてゆきます。特にコンピューター関係の用語が次々と登場しては日常語の中に根付いていきます。そのうちにこうした言葉の氾濫によって日本独特の文化がかき消されてしまう様な心配もしています。
確かに言葉や文章は変わっていきます。こんな時代に何が必要かといえば、古典に対してもっと前のめりになろうということです。
先日行われた「新聞をヨム日」のシンポジウムで基調講演をした瀬戸内寂聴さんは「活字文化は滅びない。昔の言葉を知っておくのが活字文化だ」と話されました。
丁度今年は源氏物語誕生千年を迎えたわけですが、この日本の文化遺産に触れる機会を作るには絶好の時です。古典に触れてその後新しい今の文化を創る、これが次世代に文化をつないでいくという事になるのでしょう。
ゴールデンウィークをそんな読書週間にとらえてはどうでしょうか。