フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

源氏鶏太

2008-04-19 21:16:51 | Weblog
子供とは本当に家庭環境に影響を受けるという話です。
我が家の父親は日本の芸能ファンのガチガチだったのでしょう。ラジオから流れる音は浪曲に歌謡曲、落語、漫才、それだけに私の耳からポップス系の音楽なども縁遠くなりました。野球のひいきチームも親の影響を受けることが殆どです。
その父親がよく読んでいた(当時、貸し本屋さんがありました)本の1つに源氏鶏太さんの明るいサラリーマン小説の元祖ともいえる三等重役などがありました。ついつい私もつられて盗み読みしました。「家庭の事情」「七人の孫」「青年の椅子」「天下を取る」「堂々たる人生」など読み漁ったものでした。
後に石原裕次郎さん主演の映画にもずいぶんなりました。その源氏鶏太さんの今日は誕生日です。(1912年4月19日生まれ)
源氏鶏太さんの本の中からノートに書きとめた言葉が2,3あるのです。「出世することを心掛けつつ、かりにそれが失敗に終わったとしてもサラリーマンになったことが自分にとって成功であった、と思えるようになりたいものだ」(新サラリーマン読本) 「組織にずっとおるんやったら絶対に主流になるな。傍流で生きろ」(青年の椅子)
得に印象に残るというか、今の私に影響を与えた言葉は何かのインタビューだったかもしれませんが次の様な言葉です。「人付き合いの苦手な人に今の私の言えることは、いつも微笑をたたえ聞き上手になることからはじめるべきではないだろうか・・・ということである」
この言葉はず~と私のスタンスの中心で、コミュニケーションの基本を教えてもらいました。