仕事を早めにやっつけて新宿から高速バスに乗る。
駒ヶ根着は夜8時。
さて四時間かけて中央アルプスの麓を訪れたのは『月光の夏』のプレゼン。それから第11回駒ヶ根市民と劇団昴の共同公演『不思議の国のアリス』観劇(観たのは翌日昼の回)。
下北沢演劇祭と杉並演劇祭の実行委員、過去には「かわさき演劇座」事務局や、その修了生にシモキタ組を加えたユニットで東京リージョナルシアターフェスティバル(TRT)に参加するなど“地域演劇”には少なからず関わってきて、かつ個人的にも大変興味を持っている僕である。
「リージョナルシアター」というと、昔、三百人劇場で開催されていた「地域劇団東京演劇祭」や、今年も開催される東京国際芸術祭のプログラムのひとつ「リージョナルシアター・シリーズ」に代表されるような、東京以外の都市の若手カンパニーを指すイメージを持つ人も多いだろうが、前述したTRTに参加していた墨田や多摩市など、働きながら地域に根ざす老若男女を問わないノンプロフィットの演劇も、というか、そちらの方がむしろ・・・。
いや。アマチュアとノンプロフィットの違いも含め、このあたりのことはTRTの中心人物・遠藤氏(板橋演劇センター)が詳しく、僕には力不足なのでここでは言及せずに先に進もう。
ただ少しだけ。TRT(東京地域劇団演劇祭)は、東京芸術劇場(池袋)の開館とともに、東京で活動する地域劇団の集うフェスティバルとして毎年約1ヶ月(二月)の開催を重ねたが、石原都政の下、廃止されちゃいました。TRTの連絡会議は継続中で、各公演をTRT名義で行ったりしてますが、今日のところはここまで。
難しい話は別にしても、日本の至る所で市民参加の演劇(ミュージカルの方が多いか?)は行われていて、その多くは行政の助けを得ている。駒ヶ根もかなり大掛かりなイベントになっていた。
街中にチラシやポスターが見受けられ、会場には開場の2時間も前から整理券を求める人が列をなし、開場時間にはホールの自動ドアを溢れて外にまでその列が続いた。となれば客席はほぼ満員。約1000のキャパを4ステージ、僕の観たのは2ステージ目でした・・・。
勿論、リードする側(駒ヶ根の場合は「NPOこまがね演劇文化創造劇場」)、それに参加する一人ひとりの参加者の積み重ねが、衆知のイベントへと(冒頭も書きましたが今年で11回目です)成長させたのでしょうが、文科省の「地域子ども教室推進事業」の主催となっているなど、バックボーンの手厚さが縁の下で、彼ら彼女らの汗と涙を支えていることは明白で、大変勉強になった。
でもこんなことは些細なことで、僕を圧倒したのは、目の前で繰り広げられた「生のステージ」であったのは言うまでもない!
実は『不思議の国のアリス』を読んだことがなく、多数駆けつけていていた昴の面々の一人から耳にした情報によれば、鏡の国のアリスもフューチャーしたホンだったらしい。で、知識のない僕は、とにかくバタ臭さがなく、名前こそアリスだロリーナだ、トゥイードルディ、トゥイードルダムだと、決して日本ではないのだけれど、家族の絆や自分探しが丁寧に綿密に練られたホンで、グイグイ引き込まれる舞台だったと思った。(脚色のいずみ凛の仕事GOOD)
役者達がまた達者で、衣裳も豪勢! 美術も工夫に富んでいたが・・・このあたり全て「市民」の手で行われていて、ピンスポを振っていたのは高校生らしい。
脚色、演出、音楽、照明、音響、振付等々、プロの力が支えていたが、広報や受付などの制作面や裏方(今言ったピンスポのほかメイクや小道具管理など)も含めて高いポテンシャルを発揮していたのは、まったく感嘆の一言だ・・・。
最後になりますが、演出は河田園子嬢。
そう、この秋の東演公演『大地のカケラ』のタクトを振る若き俊英だ彼女との打ち合わせも、何を隠そう、この駒ヶ根行きの大きな動機だったことを最後に添えておきましょう……。
駒ヶ根着は夜8時。
さて四時間かけて中央アルプスの麓を訪れたのは『月光の夏』のプレゼン。それから第11回駒ヶ根市民と劇団昴の共同公演『不思議の国のアリス』観劇(観たのは翌日昼の回)。
下北沢演劇祭と杉並演劇祭の実行委員、過去には「かわさき演劇座」事務局や、その修了生にシモキタ組を加えたユニットで東京リージョナルシアターフェスティバル(TRT)に参加するなど“地域演劇”には少なからず関わってきて、かつ個人的にも大変興味を持っている僕である。
「リージョナルシアター」というと、昔、三百人劇場で開催されていた「地域劇団東京演劇祭」や、今年も開催される東京国際芸術祭のプログラムのひとつ「リージョナルシアター・シリーズ」に代表されるような、東京以外の都市の若手カンパニーを指すイメージを持つ人も多いだろうが、前述したTRTに参加していた墨田や多摩市など、働きながら地域に根ざす老若男女を問わないノンプロフィットの演劇も、というか、そちらの方がむしろ・・・。
いや。アマチュアとノンプロフィットの違いも含め、このあたりのことはTRTの中心人物・遠藤氏(板橋演劇センター)が詳しく、僕には力不足なのでここでは言及せずに先に進もう。
ただ少しだけ。TRT(東京地域劇団演劇祭)は、東京芸術劇場(池袋)の開館とともに、東京で活動する地域劇団の集うフェスティバルとして毎年約1ヶ月(二月)の開催を重ねたが、石原都政の下、廃止されちゃいました。TRTの連絡会議は継続中で、各公演をTRT名義で行ったりしてますが、今日のところはここまで。
難しい話は別にしても、日本の至る所で市民参加の演劇(ミュージカルの方が多いか?)は行われていて、その多くは行政の助けを得ている。駒ヶ根もかなり大掛かりなイベントになっていた。
街中にチラシやポスターが見受けられ、会場には開場の2時間も前から整理券を求める人が列をなし、開場時間にはホールの自動ドアを溢れて外にまでその列が続いた。となれば客席はほぼ満員。約1000のキャパを4ステージ、僕の観たのは2ステージ目でした・・・。
勿論、リードする側(駒ヶ根の場合は「NPOこまがね演劇文化創造劇場」)、それに参加する一人ひとりの参加者の積み重ねが、衆知のイベントへと(冒頭も書きましたが今年で11回目です)成長させたのでしょうが、文科省の「地域子ども教室推進事業」の主催となっているなど、バックボーンの手厚さが縁の下で、彼ら彼女らの汗と涙を支えていることは明白で、大変勉強になった。
でもこんなことは些細なことで、僕を圧倒したのは、目の前で繰り広げられた「生のステージ」であったのは言うまでもない!
実は『不思議の国のアリス』を読んだことがなく、多数駆けつけていていた昴の面々の一人から耳にした情報によれば、鏡の国のアリスもフューチャーしたホンだったらしい。で、知識のない僕は、とにかくバタ臭さがなく、名前こそアリスだロリーナだ、トゥイードルディ、トゥイードルダムだと、決して日本ではないのだけれど、家族の絆や自分探しが丁寧に綿密に練られたホンで、グイグイ引き込まれる舞台だったと思った。(脚色のいずみ凛の仕事GOOD)
役者達がまた達者で、衣裳も豪勢! 美術も工夫に富んでいたが・・・このあたり全て「市民」の手で行われていて、ピンスポを振っていたのは高校生らしい。
脚色、演出、音楽、照明、音響、振付等々、プロの力が支えていたが、広報や受付などの制作面や裏方(今言ったピンスポのほかメイクや小道具管理など)も含めて高いポテンシャルを発揮していたのは、まったく感嘆の一言だ・・・。
最後になりますが、演出は河田園子嬢。
そう、この秋の東演公演『大地のカケラ』のタクトを振る若き俊英だ彼女との打ち合わせも、何を隠そう、この駒ヶ根行きの大きな動機だったことを最後に添えておきましょう……。
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