麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

しずくまち♭『ゆびさきのさき』

2006年05月23日 | 鑑賞
しずくまち♭『ゆびさきのさき』
第2日「うぃずあーと」と第3日「はなものがたり」を観た。
弊団の小池友理香☆客演公演である。
 
5/20(土)夜
小池は幕開けの『霧のヴェール』、1幕最後の『いなびかり』、
2幕3本目の『闇のイカロス』に登場・・・。
5/21(日)夜
この日は2本。『いなびかり』と『向日葵やもののあはれを…』

 東演では、まだまだ中堅格の小池だが、しずくまちのような若い集団ではベテランの域にあって…『闇~』では珍しく老けを担った。
(東演でも『時の筏を漕ぎゆけば…』があったが・・・)
 サスペンス調の『いなびかり』と近代文学調の『向日葵~』は通常の東演の芝居に近い骨格のしっかりした世界観で、多彩なメルヘンが散りばめられた、この短編集の中では異彩を放っていた。
 前者では由田豪氏と“大人の愛”を、後者ではしずくまちの看板女優・岡島仁美氏との“女の確執”を、貫禄をもってしなやかに演じた。
 東演でも「和服といえば小池」との定評を得ているが、鈴木真砂女の句をモチーフとした『向日葵~』での、和服対決は圧巻だった!
 身内の話はこれくらいにして・・・

 Rにふくらんだスペースの中央に青い太い円柱     
 上手奥にピアノ、ヴァイオリン、コントラバスを配し、
 演技エリアは残ったわずかな1階スペースと中2階、
 それをつなぐ階段・・・と、とても小さいけれど、
 そこに“独特の宇宙”を構築し、みている者を
 不思議な世界に誘う公演であった。
スペースUからの客演・泉澤尚子氏の妖艶さと、
      しずくまち女優陣の妖精さ(?)のハーモニーも
      心地よく・・・或いは、
      千田ナナコ氏の処女作=兎のぬいぐるみを用いた
      『あにおとうと』の、ナカヤマカズコ氏の巧みな話術と
      時岡昌史氏の名人芸と呼べる人形遣いなどなど、
      生演奏(ピアノ伊藤奈保子、ヴァイオリン海月たか子、
      コントラバス生形憲市郎)に絵画や花をもフューチャーした
      多角的かつエレガントな作品群・・・
      
 木曜まで休演。週末26-28にあと4ステージございます。
 “短編戯曲集中上演”という企画・・・日替わり公演ながら、重なって上演される作品もある。
 「犀」は、サイのぬいぐるみから触発された戯曲なので絵画やオブジェに触発された作品集「うぃずあーと」と、劇中、薔薇が効果的な意味を持つので「はなものがたり」とで上演……という風にだ! このあたりの並びもなかなか興味深い!!

 詳細は、しずくまち♭公式HPへ。

コメント
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