忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

軍歌の世代

2006-03-15 | 平和を
 妻が出かけた夜、風呂に入ろうとしてふと軍歌を歌いたくなった。思えば長年軍歌を歌っていない気がする。
 このところ湯に浸かりながら、日本帝国の戦争の思い出集を読んでいる。一晩に数ページずつだが、後幾日かで一冊を読み終えることができそうだ。
 その本が軍歌を歌いたくさせたのだろう。戦後の生まれだが、軍歌の世代に育ったと言ってもよい。よく聞きよく歌った時代がある。
 だけど勇ましく元気には歌えない。どこか寂しげになってしまう。私の好きな軍歌の多くが、戦時中には歌うことを禁止されていたようだ。
 祖国や家族や戦友たちのことを、思いやることさえ監視され処罰される日々が長く続いた。戦争に敗れて貧しいけれど平和を喜べる時代となり、やっと封印されていた歌も歌えることになったのだ。
 風呂で何曲か歌った。途中忘れている部分もある。軍歌を忘れる国、無い国でよい。新しい軍歌の育たない国であって欲しいことを願う。