Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

京都で紅葉狩り ⑨ 大徳寺

2012-11-26 23:21:57 | Travel
お昼ごはんのあとすこし京都の市街地を歩いて、
そこからバスに乗りました。



京都のバスは
もうすぐバスが来るかどうかが分かりやすいシステムで大好きです。


さて、午後の部の目的地は大徳寺です。



臨済宗大徳寺派の大本山で、正式名称は龍寶山大徳寺。


鎌倉時代末期に、大燈国師宗峰妙超禅師が開創。
室町時代には応仁の乱で荒廃しましたが、一休和尚が復興。


桃山時代には豊臣秀吉が織田信長の葬儀を営み、
信長の菩提を弔うために総見院を建立しました。

それを契機に戦国武将の塔頭(たっちゅう)建立が相次ぎ、隆盛を極めました。

塔頭とは寺院の敷地内にある、高僧が隠退後に住した子院のこと。

すなわち大徳寺の敷地内には、
お寺自身の建物のほかに「○○院」と呼ばれる塔頭が20余りあります。




広い境内・・・・。


通常拝観可能な塔頭は4つ。
今回は秋の特別拝観を実施しているところと優先して回りました。


塔頭の前にまずは大徳寺そのものを拝見します。



☆大徳寺

三門(金毛閣)



応仁の乱後、一休禅師が一階部分を寄進、
のち千利休により二階部分が設けられ金毛閣と名づけられました。

大徳寺最古の建造物の一つ。

楼上に利休の木像を納めていましたが、
秀吉が「私が利休の股の下をくぐるのか」と怒ったため
利久が切腹に至ったという曰くつき。


仏堂。



ここでも東北へのお言葉が。

仏堂には大きなお釈迦様がおられました。


仏堂前の大きな木。

1600年代中ごろに植樹されたと思われる大イブキ。
京都市指定の天然記念物。


法堂



本坊



普段は非公開ですが特別公開されていました。





方丈(禅寺の僧侶の居室)から眺める庭園と唐門。

方丈と唐門は国宝です。

唐門の装飾の美しさは1日中見ていても飽きないということで「日ぐらし門」とも呼ばれます。






さて、いくつか塔頭を見てまわります。
禅寺ですから庭園を中心に拝見することになります。


まずは通常公開されているものから。






☆龍源院(通常公開)
能登の畠山義元、豊後の大伴義長らが創建。



滹沱底(こだてい)


東滴壺(とうてきこ)~日本で一番小さな石庭。


龍吟庭(りょうぎんてい)


方丈前提“一枝坦(いっしだん)”


ほか、日本最古の種子島銃や美しいふすまや国宝の釈迦如来坐像など拝見しました。







☆瑞峰院(通受公開)
九州の戦国大名、大友義鎮(宗麟)が創建





















☆大仙院(通常公開)
大徳寺76世住職大聖国師 古岳宗亘禅師が創建

今回は時間が無いのでここはスルーです。






☆高桐院(通受公開)
江戸初期の武将 細川忠興が建立

















細川家のお墓もあります。

美しい紅葉の庭園でした。






さて、つぎは通常は非公開の塔頭。




☆黄梅院
黄梅庵を豊臣秀吉、小早川隆景らが改築、秀吉没後は毛利家の菩提寺




















こちらもとても美しい紅葉の庭園。
今回拝見した中で、ここが一番好きでした。







☆興臨院
能登の畠山義総が 大通禅師(小渓和尚)を開祖として建立
のちに前田利家によって再興されました。

表門は創建当時のまま。







彫刻展が行われていて、
ステキな作品があったので写真を撮らせていただきました。



十界六道を表していて、一番上にはお釈迦様。
おいくらするのかわかりませんが
こんなのが部屋にあったら身が引き締まりますねー。






☆輿臨院の脇の千躰地蔵塚。





☆非公開の三玄院
浅野幸長、石田三成、森忠政が 春屋宗園を開祖として創建


☆非公開の正受院









☆芳春院(特別公開)
前田利家の夫人芳春院(まつ)が建立した塔頭で、前田家の菩提寺。









呑湖閣と小堀遠州作の庭園。
二重の楼閣を有し、金閣寺、銀閣寺と並ぶ楼閣山水庭園。





そして最後は、大徳寺に多くの塔頭が建つきっかけとなったこちら。


☆総見院(特別公開)
本能寺の変で亡くなった織田信長の菩提を弔うため豊臣秀吉が建立した寺。



門と周囲の土塀は、創建当時のものとか。



信長の葬儀はここで盛大に行なわれました。
本堂の内陣正面中央に木像織田信長座像が安置されています。



創建当時のものとされる信長の家臣寄贈の梵鐘が架かる鐘楼



信長公一族の墓



本堂横には加藤清正が朝鮮から持ち帰った石で造られた掘り抜き井戸。



信長の木造を運んだとされる輿を納めた回廊を抜けると茶室がならぶ。







表門近くには、茶筅塚。

花立てが茶筅の形。毎年4月28日には茶筅供養が行われるそうです。



はあ~。
たくさん見てまわりましたね。

以前もこういった庭園を見てまわったことはあったのですが、
今までは緑の季節ばかりで、
だんだんどのお庭も同じように感じてきちゃってたのですが、
今回は、
楓の色付きや苔の緑とのコントラストでそれぞれ個性が出て、
本当に美しいお庭の数々、
心が洗われました。

それぞれの塔頭で仏像や襖絵、屏風なども拝見しました。

前日は人混みがすごくて
「もう二度と紅葉の季節には来ない」と思ったりもしましたが、
大徳寺の拝観を終わって、
また桜の時期か紅葉の時期にこようって思っちゃいました(笑)



そろそろ拝観時間も終わりって時間。

大徳寺をあとにしてすぐ近くの今宮神社へ。

つづく。



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