Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

読書 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド 村上春樹著

2013-11-27 06:55:56 | Book



これ、今まで読んだ村上春樹のなかで一番好きかも。
とくに下巻。
上巻はあんまり好きじゃないけど、
それ読まないと下巻がわからないから仕方ない



精神世界のお話。

精神の世界には二つの領域があります。

意識と無意識。

無意識の方が圧倒的に大きい。
多分おなかの中にいるときから今まで
経験したことの大部分は忘れてもいいことなんで
それは無意識領域に入れちゃう。
その領域はいろんな情報が無秩序に入れられているから
そこはとっても混沌としている。

それは広く知られていること。



ところがこの物語の主人公の場合、
そのぐじゃぐじゃを誰かが整理してみたら、ひとつの世界ができちゃった。

そして、
あと1日ちょっとで、いま意識しているこの世界と繋がる回路が途絶えて、
無意識の中にできた世界のほうに回路が接続されたら・・・。


すごいファンタジーだけど、すごい見てみたい世界です。


私の無意識のなかにストーリーとか世界ができるかどうかわからないけど、
もしできるならどんな世界かな。


いま自分が意識できるこの世界は、
他人に振り回されたり、世渡りしたりするために
本心を無意識の世界に押し込めたりして成り立っている。

でも、一方では、
この世界ではやりたいことや好きなことを自分で選択して実行していて、
ほんとは向き合わなきゃならないツラいことやイヤなことを
無意識のなかにに押し込めて無かったことにしている・・・という事実もある。

そう、無意識領域には、
私が意識しているこの世界で生きるためにカットしたもの、失ったものが
たくさん詰まっているんです。
だから、
無意識の世界で生きるということは、
自分が捨ててきたものを手にいれるということ。

それはある意味、村上春樹ワールド。
あっちの世界とこっちの世界。


もしこっちの意識の世界にあと1日しかいられないとしたら
何をするかな・・・


それはそうと・・・、

最近、読書がはかどります。
通勤電車の中、もしくは・・・・・

バーで

家では気が散って読書できないタチなんで、
以前は移動中のほかはカフェで読書することが多かったんですが
最近はバーのほうが落ち着きます

村上春樹を呼んでいるからかもしれませんけどね