Chateau Ferriere 2002
マルゴーの3級シャトーです。
1855年に第3級に認定されたシャトー・フェリエールは、
歴史的な詳細は不明ですが、
少なくとも1915年以降は完全に没落シャトーになり下がったようです。
1954年から1991年まで、シャトー・ラスコンブに畑を貸していたとされています。
1960年からはは30年間の賃貸契約であったようです。
賃貸契約期間中もシャトー・フェリエール名のワインは造られていますが、
良質の葡萄はラスコンブに使用されていましたから
品質的にはセカンド並みであったと言われています。
シャトー・フェリエール名のワインが造られたのも、
シャトーとして10年間の使用実績がないとシャトーが消滅してしまうため、
格付けシャトー名存続の為と言うのが実情だったのかもしれません。
現オーナーのヴィラール家は1988年から少しずつ買収を開始し1992年に完了。
賃貸契約満了の1991年を待ってワイン造りを始めたようです。
現在は一族のクレア・ヴィラール女史が管理していて、
フェリーエール独特のテロワールの特徴を引き出せるよう最善を尽くしています。
もともと大きな砂利がほとんどで粘土質が少ない、
これ以上ないというほどのカベルネ・ソーヴィニヨンに適した土壌を持っており、
しかも格付けワインとしては特筆して小さい8haという面積から、
畑全体に行き渡った丁寧な仕事行うことが出来たことが
品質向上の大きな理由の1つとなっています。
この地域ではシャトー・マルゴーとこのフェリエールだけが除草剤を使っていません。
シャトー・フェリエールは、マルゴー全体の中で、
カベルネ・ソーヴィニヨンの作付け面積比率が最も高いシャトーなのです。
<シャトー情報>
年間生産量:5万5千本
面積:8ha(10ha説も)
平均樹齢:45年
栽培品種:カベルネ・ソーヴィニョン75%、メルロ20%、プティ・ヴェルド5%
密植度:1万本/ha
平均産出量(過去5年間):50hl/ha
育て方:収穫は手で行われる。
発酵とマセラシオンは温度調節されたステンレスタンクで15~20日間。
ワインはオーク樽でマロラクティック発酵を終える。
樽の半分はヴィンテージごとに新しく替えられる(新樽比率60%)。
熟成はオーク樽で16~18ヵ月間。
瓶詰めの前に卵白で清澄処理されるが、濾過処理は一切されない。
所有者:クレア・ヴィラール・リュルトン女史
(1992年ヴィラール家買収完了、
名門メルロー家=ベルナール・タイヤングループは叔父にあたる)
<テイスティング>
色:ガーネット エッジはほんの少しオレンジが入ったガーネット
粘性高い 透明度低い
香:ブラックチェリー イグサ、豆、腐葉土、
alc揮発、はっか、Hの鉛筆の芯、杉、奥のほうで赤果実のニュアンス、赤い花
味:アタックマイルド ブラックチェリー alc.やや高め13%ぐらか
タンニンきゅっと収斂性 結構張り付くがわりと早くスッと和らぐ
酸味中等度でスッと和らぐ
鉛筆の芯 スパイス
余韻中等度 カシス スパイス alc. チェリー タンニンと酸が和らいだまま長く続く
アッセンブラージュ予測:CS75% Me20% PV5%
アッセンブラージュ正解:CS75% Me25%
alc.正解:13%
わーい、予想正解しましたねー
ものすごいカベルネ感でした。がちっとした骨格。胸板厚め(笑)
マルゴーって感じじゃないです。
でもおいしかった。カベルネソービニヨン、惚れ直しました。
また飲みたいなー、もっと時間たったヤツをね、今度は。