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【米 vs. 仏、共通の敵?中国の面前で完全に仲間割れ!】やはり「アメリカはもう戦争ができない」③

2021-09-27 00:01:40 | アメリカ
前回からの続き)

(仕事が多忙であったため、しばらくブログ更新を休止していました。もっともこの間に、本稿に関連する新しい話題が出てきましたので、これについて思うところから話を続けます。)

 前回書いたように、アメリカの財政がスゴい額の軍事支出を続けるのは、巨大さゆえに、その受益者となっている多くの国民(米軍需セクターの経営者・株主・従業員等や軍属等)に引き続きビジネスや雇用の機会等を提供する必要から、だと思っています。もっとも、はっきりそうとはいえないので、中国の脅威増大に対する安保強化のため、とかの大義名分を掲げて・・・っても、アメリカが中国と戦争に及ぶことができないのは先述、そしてこちらの記事等を含めて本ブログでたびたび書いているとおりです。

 そのあたり、つい先日の次のニュースからも感じ取れるところです。報道によると15日、アメリカが英国とオーストラリアとともに新たな安全保障協力の枠組みとして「AUKUS」の創設を発表、同時に豪州に対して原子力潜水艦の建造技術の供与を表明しました。これを受けた豪州は、フランスと結んでいたディーゼル潜水艦開発契約の破棄を同国に通告、対するフランスはこれに激怒し、対同盟国としては極めて異例とされる駐米・駐豪大使召還の報復措置に出ています。どうやらその背景は、AUKUS構想が浮上した今春、豪州が英国に原潜建造技術の提供を要請したことから、英国の仲立ちのもと、米英豪3国が秘密裏に交渉して詳細を決めて今回の決定に至ったようで、その過程はフランス(マクロン政権)にはまったく伝えられていなかったとのこと・・・

 これ、アメリカ(そして当然、フランス)にとって兵器・武器の提供等が同盟国の防衛力強化支援・・・なんぞではなく完全に商売になっていることを物語る一例といえるでしょう。上記の豪州の潜水艦配備計画は、これまた、中国の軍事的な海洋進出に対抗するため、等とされていますが、上述のとおり米英豪そしてフランスは「西側」(事実上、死語ですが)の同盟国で、ならば「中国」は同一の脅威(のはず?)で、これに豪州が備えを固めるのであれば、その提供者が米仏のいずれであっても、みんなで歓迎すべきことのはず。けれど実際は・・・仏豪間で決まっていた契約を覆すべく米英豪が仏抜きでこっそりと話を進め、出し抜かれた仏は怒り心頭・・・って感じで、共通の敵「中国」の目の前で(恥ずかしいことに?)同盟の結束崩壊、完全な仲間割れ状態、といった有様です。これ、つまりそういうこと―――総額650億ドルとされる潜水艦ビジネスの米(英)と仏(EU)との間の奪い合い―――でしょう、中国をダシにした・・・(?)

 繰り返しになりますが、(日本を除く)いまの世界諸国、とくに上述のアメリカを筆頭として、英国も、豪州も、そしてフランス(EU)も中国抜きでは国が保ちません。なので同国がコケたら自分たちもヤバくなること必至です。にもかかわらず、中国に対する脅威がしきりと唱えられ、QuadだのAUKUSだの(果ては宇宙軍!?だの)が次々に出てくるのは、アメリカとしては(もちろんフランス等も)このあたりをネタにして今回冒頭に書いたこと(≒兵器・武器ビジネス)を進めたいから、でしょうね、おそらく・・・(?)

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