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【金融危機目前との認識は超妥当】「リーマン級」真っ当な危機認識を示した日本政府②

2016-06-03 00:00:38 | 世界共通

前回からの続き)

 前回、先月の伊勢志摩サミット日本政府がリーマン・ショック級の経済危機の再燃を警告したことは至極真っ当であるとの見方を綴りました。加えて、その元凶が株、債券、商品、不動産などなどの資産バブルの生成と崩壊、これに関連する過剰債務と過剰不良債権にある、とも。もっとも海外メディア(ついでにこれに乗じた感じの本邦メディア)の多くはこれに懐疑的かつ批判的な目を向けており、これを意識したのか安倍首相は、自身が「リーマン前に似ている」との認識を示したとする報道は誤りで、中国などの新興国経済についての指標でリーマン以来の落ち込みとなったものがあるとの趣旨だったと釈明(?)されているようですが・・・

 ・・・いやいや、そんな言い訳などする必要は一切ありませんよ、安倍首相! ご指摘のとおり、世界経済はリーマン前夜、いやそれ以上の巨大リスク勃発の瀬戸際にあるのですから・・・

 で、危機の大本である資産バブルをもたらしたものは何か?ですが、これまた本ブログで何度となく書いていること―――世界の主要中銀、とりわけ米FRBによるQEQuantitative Easing:量的緩和策)という名のマネーのバラマキです。これがありとあらゆる資産の価格をその本来価値をはるかに上回るレベルに押し上げてしまった(バブル生成)→この状態が永遠に続くと勘違いした(?)支払い能力の乏しい新興国やシェール企業サブプライム層は、QEがもたらした異様な低金利にも助けられてカネを借りまくり、投資家は彼らにカネを貸しまくった(債務・債権の膨張)→バブル巨大化に恐怖したFRBがQEの停止&利上げ再開に踏み切った(資産価格は下落へ)→一転、資産デフレが起こって債務者は債務履行に行き詰まり、債権者が抱えた資産は不良化へ(巨額不良債権の発生)・・・といった具合です。

 で、これらは強烈な貸し渋り・貸しはがしや資本逃避をもたらして深刻なリセッションを招くとともに、資産の劣化が止まらない銀行は次々に債務超過に陥り、最終的には金融システミックリスクが起こって各国は巨額公的資金を銀行(大きすぎてつぶせない「too big to fail」銀行等)に投入するしかなくなる―――これこそバブル崩壊後のわが国が避けられなかった道であり、上記コメントはその恐ろしさを知るからこその日本政府からの警鐘だったわけです。

 ついでにいえば、次の破局は日本のバブルやリーマンの比ではないはずです。バブルがあまりにデカく、広範囲に及んでしまったし、そこいらじゅうの債権債務にデリバティブCDSなど)が仕込まれているからです。これらが派手にBang!したら・・・金融システムが必要とする資本注入額は天文学的数値にまで達するのではないか・・・ってそんなおカネ、財政資金で賄えるわけがない・・・(ここが日本のバブル処理と決定的に異なるところ)。その結果起こるのは、バブル崩壊国の通貨の暴落と長期金利の急騰です。すさまじいのは、これが一国ではなく大多数の国々、ブラジルなどの新興国に始まって中国欧州英国そして真打(?)アメリカに至るまで、連鎖的に起こってしまいそうなこと。つまり世界恐慌は不可避ということですね(?)。

 ・・・唯一、この破綻のドミノから逃れ得るのは日本、ということになりそうですが・・・(?)

続く

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