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【FRB、政策金利維持決定&来年3回の利下げをほのめかして「不動産売るな!」】金に駆逐されそうなドル③

2023-12-15 19:13:25 | アメリカ
前回からの続き)

 ご存じのように、FRBは13日の金融政策決定会合で、政策金利の誘導レンジを現行の年5.25~5.5%に据え置くことを決めました。まあそこは、先述した市場の予想のとおりだったし、メディア報道も同予想をなぞるような感じですね。

 けれど、本稿の文脈で解釈するなら、このたびのFRBの決定は、端的にいえば、もう限界、つまり、これ以上の利上げはもちろん、いまの上記の金利水準にも耐えがたい・・・って米「不動産本位制」の維持には、ということでしょう。前述のとおり、米不動産価格は、高金利下にもかかわらず、今年の9月時点で過去最高値に達しました・・・が、対前月上昇率(8→9月)の鈍化傾向は明らかなことから、足元ではすでに低下に転じているかも、という「おびえ」がジェローム・パウエルFRB議長らの胸の内にあったはず。これ不動産本位制の全面崩壊・・・を誘発しかねない第2第3の「SVB破綻」にダイレクトにつながるわけですから、その思いはイタいくらい分かるし、だからこそ、このタイミングで「予防線」を張るかのような発表をしたのでしょう。ちなみにFRBの政策委員は、インフレの先行きが不透明だからその必要なんてないのに?ご丁寧にも?2024年は3回の利下げを見込む、などと、ほのめかしていますね・・・

 そのへんは、米不動産価格(ケース・シラー住宅価格指数)の発表がリアルタイムよりも2か月ほど遅行するところも影響しているでしょう。今月下旬に予定の10月値がその「おびえ」のとおりになっている可能性がけっこうありそう(?)。つまり・・・同値が対9月で下落となったことが判明し「やはり、ついに下がったか。となれば12月のこの瞬間はもっと下がっているに違いない」などとなって市場は一気に「リスク・オフ」モードへ・・・となることは絶対に回避しなければならないので、上記のように来年は利下げ―――不動産的な実質マイナス金利を拡大―――しますからね(だからけっして不動産を売らないでね)、との先行メッセージをFRBは伝えるしかなかったはずで・・・

 かくして、ゴールド)のドル建て価格を抑えるファクター―――米利上げ&高金利―――はまったくなくなりました(?)。もはや、多少の上下動はあっても、ドル建ての金価格は上昇一途でしょう(実際、13日の上記発表直後、NY金現物は1トロイオンス1980ドル付近から2030ドル前後まで一気に跳ね上がっています)。それは、繰り返しになりますが、FRBの金に対する自通貨ドルの価値下落の黙認(以外にない)となるわけです・・・

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